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テーマ : 教育・子育て

不要な子ども礼服 地域で有効活用 無料でレンタル 家計負担軽減へ 掛川・城北地区まちづくり協

 掛川市の城北地区まちづくり協議会が、入学式や卒業式などで使う小学生用フォーマル服の貸し出し事業を始めた。小中学生の保護者から着用機会がなくなった服を集め、セレモニーで必要な地区住民に無料でレンタルする。資源の有効活用に加え、貧困家庭をサポートする狙いもある。

地区住民から寄せられた小学生用フォーマル服=掛川市城北
地区住民から寄せられた小学生用フォーマル服=掛川市城北


 事業は同協議会女性部が発案した。利用日の3~5日前に貸し出し、着用10日後までにクリーニングを済ませて返却する仕組み。地区の小中学校で2023年秋から、参観会などの機会を利用して保護者に賛同を求めてきた。すでに男女計約30着のフォーマル服とドレス、リボンなどが集まり、城北小校区の住民に利用を呼びかけている。
 小学校の式典に限らず、ピアノの発表会や親族の結婚式などでも幅広く利用できる。用途やシーズンを絞らずに貸し出す背景には、経済的な事情にかかわらず誰でも気軽に利用してもらうための配慮がある。
 企画を主導した女性部の浅井正子さん(53)によると、小学校の卒業式で児童が着る服は、男子は中学進学後に使う学生服で代用できるが、女子を中心に新調する家庭が多いという。市社会教育副委員長として式典に同席する機会があるという浅井さんは「華やかな服でアイドル調に着飾った女の子が多い中、普段着にペンダントを合わせて出席する子もいる。自身の好みではなく家庭の困窮が理由だとすれば、つらい思いをさせたくない」と話す。
 同協議会は需要のピークに備えるにはまだ服が足りずサイズにも偏りがあるとして、積極的な提供を求めていく。
 (掛川支局・高林和徳)

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