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テーマ : 教育・子育て

全国体力テスト 静岡県小5女子、中2男女が最低更新 コロナ期間の体力減戻らず

 スポーツ庁が全国の小5と中2を対象に実施した2023年度全国体力テストについて、静岡県教委は22日、静岡県内公立学校分の結果を公表した。体力合計点の平均は小5女子と中2男女が2008年度の調査開始以来最低を更新した。新型コロナウイルス感染症は5類に移行されたが、休校や行動制限があったコロナ期間中に低下した体力が戻っていない状況が浮き彫りになった。
※画像タップで拡大してご覧になれます  全国 コロナ前水準届かず
 運動機会がコロナ禍前の水準に戻ったことで、体力合計点はおおよそ下げ止まりの傾向を示したが、21年度からの低調は続いた。中2男女で全国平均を上回った一方、小5男女で全国平均を下回った。
 種目別では小5男子が握力以外の7種目で22年度から向上。ただ、シャトルラン以外の種目で全国平均を下回った。中2男子は握力以外の8種目、同女子は全種目で全国平均を超えた。
 運動習慣の調査では、体育・保健体育の授業を除く1週間の運動時間が22年度より中2男子で53分、同女子で38・3分減少したことも分かった。小5男子も11・8分、同女子も20・1分少なくなった。
 18年度に示された国のガイドラインや教員の働き方改革により、部活動時間が短くなる傾向が影響したとみられる。県教委健康体育課は「運動時間の減少が体力低下の要因の一つ」と分析した。

 全国 コロナ前水準届かず
 スポーツ庁は22日、小学5年と中学2年の全員が対象の2023年度全国体力テストの結果を公表した。50メートル走や上体起こしなど実技8種目を点数化した体力合計点は、中2女子が過去最低を更新。小5女子は横ばいだった。男子は小中とも回復したが、新型コロナウイルス禍前の水準には届かなかった。
 22年度は小中の男女とも過去最低だったが、スポーツ庁担当者は「コロナ禍の収束で運動機会が増え、男子の体力改善につながった」と分析。女子については「運動の好き嫌いがはっきりと分かれる傾向にあることが影響した」とみている。
 体力合計点(80点満点)の平均値は、小5男子52・6点、小5女子54・3点、中2男子41・2点、中2女子47・1点。中2女子は22年度より0・2ポイント低下し、男子はいずれも0・3ポイント上昇した。
 種目別では、男子は小中ともに握力以外は成績が上昇。女子は下がった種目が多く、20メートルを何回走れるか測る「20メートルシャトルラン」では小中とも過去最低を記録し、中2は持久走(1000メートル)も過去最低だった。柔軟性を測る長座体前屈の記録はいずれも好成績で、中2女子が過去最高に並び、小中男子と小5女子は過去最高を更新した。
 授業以外での運動時間は、1日1時間に相当する「週420分以上」の割合が、小中の男女とも22年度より減少した。身長と体重から算出し肥満とされた割合は、小5男子13・7%、小5女子9・7%、中2男子10・5%、中2女子7・0%で、22年度より0・1~0・9ポイント減少した。

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