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テーマ : 教育・子育て

浜松市教委 市立中制服 小中生アンケート 必要性認識も機能不満

 浜松市教委が27日に公表した市内小学4~6年生と中学生、保護者を対象にした市立中学校の制服に関するアンケートの報告書によると、小中学生と保護者のいずれも約半数が制服の必要性を認識しているものの、機能性や実用性について不満があり、改善を求めていることなどが明らかになった。
 制服の必要性を示したのは小学生64・8%、中学生49・2%、保護者67・6%。中学進学前の小学生は制服への期待感が高い一方で、実際に着用する中学生になると、不満が増加する傾向が浮き彫りになった。「制服の悪い点」について中学生は「動きにくい」(55・7%)、「暑さ寒さに対応していない」(34・7%)、「洗濯・手入れがしにくい」(34・3%)との意見が目立った。
 「どのような制服が着たいか」との問いには、小中学生ともに「着やすくて動きやすい」「暑さ寒さに対応している」が上位だった。保護者が子供に着させたい制服は「洗濯・手入れがしやすい」が最も多く、「着やすくて動きやすい」「値段が安い」が続いた。
 中学生と保護者に対する「制服の良い点」の設問では、いずれも「毎日着る服に悩まなくていい」「服で人との差が出ない」「中学生らしく見える」が上位に入った。制服の再利用は「利用したい」「どちらかといえば利用したい」が計65・1%だった。
 アンケートは9月15日~10月16日に実施。回答率は小学生95・8%、中学生83・2%、保護者56・5%。
 (浜松総局・宮崎浩一)  中学校単位で運用検討  浜松市教育委員会は27日、市立中学校の制服の在り方について考える検討委員会の第2回会合を中区の市地域情報センターで開いた。市教委側は制服について厳格な市内統一ルールをつくるのではなく、中学校単位で運用方法を検討する重要性を指摘。今後は存続や廃止の議論はせず、各中学校が運用方法を検討する際の判断材料となる論点をまとめる方針を示した。
 市教委は地域アイデンティティーの核となる中学校の存在を重視。市教委が示す大まかなルールの中で、各中学校が地域の特性に即した運用を行うため、多様な性自認、統一化と多様性のバランス、アイデンティティーの確立など、検討の際に考慮する論点の柱を整理することにした。
 同日公表した小中学生と保護者を対象にしたアンケートの結果で、制服の必要性を指摘する意見が多かったことなども今回の方針に影響したという。
 市教委は当初、年度内としていた同委員会の議論を来年度も継続して実施することにした。次回は来年3月ごろに開催する予定。

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