富士宮支局 吉田史弥
よしだ・ふみや 1994年、焼津市(旧大井川町)生まれ。2016年入社。整理部、社会部、掛川支局を経て富士宮支局。相模原障害者施設殺傷事件の取材を続けている。福祉行政を勉強中。「きさらぎ駅」など都市伝説が好き。身近に起きた不思議な話募集中です。
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富士宮駅 高校生発表の場「MIてYAっ展 宮の小さな美術館」に
JR富士宮駅はこのほど、駅構内で始めた地元高校生の作品展示コーナーの名称を「MIてYAっ展 宮の小さな美術館」に決めた。高校生が考案した名称が入ったのぼり旗を新たに作製し、展示コーナーに掲げた。 コーナーは駅職員が今年1月、高校生が日頃の成果を発表できる場をつくろうと、始めた。富士宮市内6校が参加し、黒板アートや書道、写真、イラストなどの作品を入れ替えながら展示している。 コーナーの名称は6校計88人から応募があり駅職員で選考した。名称のうち「MIてYAっ展」は富士宮東の川端沙奈さん(2年)が、「宮の小さな美術館」は富士宮北の渡辺蒼太さん(2年)がそれぞれ考案した。 同駅担当者は「今後
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明星山公園を再整備 富士宮市答弁 利用増、老朽化も
富士宮市は29日の市議会6月定例会一般質問で、市南端に位置する明星山公園の再整備を計画していることを明らかにした。細沢覚氏(育成)への答弁。 市によると明星山公園は1980年に供用開始された風致公園。山頂の展望台からは市内のほか、富士山や駿河湾が一望できる。コロナ禍で豊かな自然環境を求めてハイキングやピクニック、バードウオッチング、希少植物の観察などを目的に利用者が増えているという。40年以上が経過し、園内施設の老朽化が進んでいることから再整備を計画した。園路の配置や安全柵の設置、トイレの増設などについて整備計画作成の中で検討していく。 須藤秀忠市長は答弁で「既存の登山コースはあまり念頭
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着物姿で茅輪くぐり 無病息災祈る 富士山本宮浅間大社
富士山本宮浅間大社の夏越大祓(なごしのおおはらい)式を前に、富士宮市大宮町のみなみ呉服店は28日、店の着付けや茶道教室生と浅間大社を参拝し、茅輪(ちのわ)くぐりを行った。 生徒ら10人が夏の着物姿で浅間大社を訪れた。境内に設置された茅輪を8の字を描くように3回くぐり、半年間のけがれをはらうとともに心身をリフレッシュさせ、無病息災を祈った。 茅輪は25日に設置した。夏越大祓式は30日に神職のみで営まれる。
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富士宮市と松崎町 都市提携目指す方向で一致 木花咲耶姫と磐長姫 「姉妹」の伝説、縁に
松崎町の深沢準弥町長と商工観光関係者がこのほど、富士宮市を訪れ、須藤秀忠市長や富士宮商工会議所の河原崎信幸会頭らと懇談した。交流を深めてきた両市町はそれぞれをつなぐ“姉妹”の伝説を縁に、都市提携を目指す方向で一致した。 深沢町長のほか、町観光協会の本多正弘会長や町商工会の関唯彦会長らが訪問した。町観光協会が出店した同市中心部の駅前通り商店街の定期市「十六市」の様子を視察した後、市役所を訪れた。 会談で、富士山本宮浅間大社(同市)の祭神「木花咲耶姫(このはなさくやひめ)」と雲見浅間神社(同町)の祭神「磐長姫(いわながひめ)」が姉妹とされる伝説が話題となり、これまで民
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コア業純3.2%減 富士宮信金 3月期決算
富士宮信用金庫が25日に発表した2022年3月期決算は、将来の信用リスクに備えた貸倒引当金の積み増しなどから経常収益は前年比7・4%減の42億7300万円だった。 経常損益は45・9%減の4億7400万円、純損益は35・2%減の3億5100万円で、減収減益。本業の収益力を示すコア業務純益は3・2%減の11億7800万円だった。不良債権残高(金融再生法ベース)は17・8%増の96億800万円。 事業性評価を通じた融資に注力し、預金残高(期中平均)は5・0%増の3770億8千万円、貸出金残高(同)は8・6%増の1627億4800万円。共に過去最高を更新した。自己資本比率は20・17%で、国内
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富士宮市 郷土史博物館構想を説明 維持費など市民ら質問も
富士宮市はこのほど昨年度末に策定した「仮称・市立郷土史博物館基本構想」に関する地域説明会を始めた。7月6日まで計13回、各地で開催する。市内文化財の特徴や市が目指す博物館のあり方を市民に説明していく。 初回の西公民館で開かれた説明会は約20人の市民や市議が参加した。文化課の担当者は構想策定経緯を説明し「収蔵施設がないため資料散逸や流出の危険性が非常に高い。文化財保護法改正で保護保存から地域資源としての活用に重点が置かれた。拠点がないとなかなか次に進めない」などと必要性を語った。 参加した市民からは「観光にも生かせないか」「維持管理費は」「箱物をつくらないエコミュージアムは」などと、さまざ
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県消防救助技術大会で優勝 関副士長(富士宮市中央消防署)が報告
静岡県消防救助技術大会ロープブリッジ渡過の部で優勝した富士宮市消防本部中央消防署の関翔太消防副士長(28)がこのほど、須藤秀忠市長に大会結果を報告した。8月に東京都内で開かれる全国大会に出場する。 県大会は14日に静岡市内で開かれた。富士宮市消防本部にとって全国出場は14年ぶり。ロープブリッジ渡過の部では初めて。同種目は水平に張られた20メートルのロープを往復するタイムを競う。22人が出場し、平均タイムは24・2秒。関消防副士長は16・8秒と、2位に差をつけて優勝した。関消防副士長は「普段の訓練成果が発揮できて優勝につながった。全国でもベストを尽くす」と活躍を誓った。優勝報告を受けた須藤市
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富士宮やきそばキャンプ用に 鉄板焼き店×ギアブランド
富士宮市淀師の富士宮やきそば・鉄板焼き店「うるおいてい」がこのほど、富士宮発キャンプギアブランド「ANCAM(アナキャン)」とコラボし、キャンプ客向けにアレンジした富士宮やきそばの持ち帰りセット商品を開発した。店内のみで提供してきた特注麺を初めて持ち帰り商品化し、キャンパー目線でこだわり抜いたブレンドソースを詰めた。 新商品は近年キャンプブームが続く中、市内でも増えているキャンプ客に、富士宮やきそばをもっと味わってもらおうと企画。うるおいていの松永治正店長(43)が昨年末、アナキャンを手掛ける土屋鋭二さん(45)に相談し開発が始まった。 持ち帰り商品は麺5玉、ソース、肉かす、イワシ粉、青
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日本高校会議所、カイロ大生と交流 静岡県内3団体が活動発表
地域振興を目指す高校生の全国組織「日本高校会議所」(第5代会頭=吉村未夢富士宮高校会議所会頭)はこのほど、総会をオンラインで開催した。静岡県内三つの高校生の団体が日ごろの活動や意気込みを発表したほか、エジプト・カイロ大の学生らと交流を深めた。 3団体は伊豆半島高校会議所、オイスカ高校環境SDGsプロジェクト、富士宮高校会議所。吉村会頭は「全国各地の高校生団体のプラットフォーム的存在になろうと努力している。今日が皆さんのハートに火をつけるきっかけになれば」と語った。 進行役を務めた富士宮高校会議所は、新たに始めた「ベビーカーの2R」の取り組みを発表し、オイスカ高は海岸の環境保全活動などを紹
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富士山富士宮口 5~6合目の閉鎖解除 宝永山へのアクセス可能に
静岡県は20日午前、富士山富士宮口5~6合目の冬季閉鎖(通行止め)を解除した。6合目から山頂までの登山道は冬季閉鎖を継続する。 午前8時40分ごろから、富士宮口5合目登山道入り口に設置されていたフェンスの撤去を始め、午前9時に6合目までの冬季閉鎖を解除した。5合目周辺を巡るハイキングコースの散策や宝永山へのアクセスが可能になった。 午前9時を過ぎると登山客が次々と訪れた。夫婦で訪れた岡村栄治さん(75)=神奈川県=は「ゆっくり散歩しながら植物を見てきたい」と語り、6合目を目指した。 須走、御殿場の両登山道は5合目以上の閉鎖を継続する。
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223個の「夢風船」空へ 富士山世界遺産9周年、3年ぶり記念祭
富士山世界遺産登録9周年記念祭(富士宮市、富士宮商工会議所青年部主催)が19日、同市の富士山本宮浅間大社の大鳥居前で開催された。飲食ブースや演奏会、「夢風船」などの企画のほか、会場周辺の商店街でもイベントが開催され、大勢の家族連れで中心市街地に活気があふれた。 記念祭は3年ぶり。“ドレスコード”は富士山カラーとし、白や青の服装で訪れた来場者に富士山グッズをプレゼント。セレモニーではリーチェル幼稚園園児が合唱を披露した後、来場者で富士山憲章を唱和した。須藤秀忠市長は「来年は登録10周年。世界文化遺産富士山にふさわしいまちづくりを一層進める」と力を込めた。 会場には富
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将棋竜王戦盛り上げへ、実行委が決意 10月に第3局 富士宮
富士宮市で10月28、29日、第35期竜王戦七番勝負(日本将棋連盟など主催)の第3局開催が決まったことを受け、地元関係団体で組織する実行委員会は6月16日、対局場となる同市野中の割烹(かっぽう)旅館たちばなで初会合を開いた。竜王戦の盛り上げに向けて決意を新たにした。 今回の竜王戦は藤井聡太竜王にとって初の防衛戦。須藤秀忠市長は「藤井竜王と挑戦者に富士山に育まれた豊富な食材を使った料理やおやつを味わってもらい、富士宮の魅力を全国発信する絶好の機会にしたい」と力を込めた。初会合で実行委会長に就任した日本将棋連盟県支部連合会の中村洋会長は「富士宮を将棋のまちにできれば」と意気込んだ。 実行委は
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“デジタル展示”で富士山発信 世界遺産センター、自宅で疑似観覧も
富士宮市の県富士山世界遺産センターがこのほど、館内の音声ガイドシステムやホームページを拡充した。ウィズコロナ時代に合わせ“デジタル展示”を広げ、来館時だけでなく自宅からも楽しめるコンテンツを導入。今年で開館5年の節目を迎える同センターが世界遺産富士山の研究発信拠点として新たな楽しみ方を提案する。 音声ガイドシステムは館内に掲示されたQRコードを読み込み、来場者のスマートフォンから専用サイトに入り利用できる。これまではフロアの概要説明のみだったが、展示内容や見どころの解説音声を充実させたほか、火山噴火の空振、マグマ噴出音、富士参りの歌など貴重な音声資料や映像を新たに盛
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静岡人インタビュー「この人」 佐野翔平さん パリ出展が決まった「伝統屋暁」代表
日本の伝統文化や技術の継承を目指し、伝統技術を用いたアクセサリーや日用雑貨の企画・販売を手掛ける「伝統屋暁」。7月にパリで開かれる日本文化の総合博覧会「ジャパンエキスポ」への出展が決まった。渡航費などを募ったクラウドファンディング(CF)は目標金額を初日に達成。火縄銃射撃競技の国内大会で優勝経験も。31歳。 -活動に懸ける思いは。 「伝統技術を日本のアイデンティティーとして継承したい。時代とともに技術が本来の用途では使われなくなったとしても『歴史』や『文化』の大きなくくりで見ると存在意義はある。技術からこそ育まれる日本人としての感性や価値観がある。技術を新しい形で消費し職人さんたちにお金
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初夏の富士山、自転車で1周 富士宮市やスルガ銀など企画
スルガ銀行と富士宮市、東京電力パワーグリッドがこのほど、同市役所を発着に自転車で富士山を1周するイベントを開いた。静岡県内外から自転車愛好家ら30人が参加し、山麓の景色とともにサイクリングを満喫した。 同市とコラボした富士山1周イベントは初めて。参加者は同市役所を午前6時半ごろから順次出発し、計117キロのコースに向かった。村山浅間神社や道の駅すばしり、えいちのむらファーマーズキッチンなど8カ所のチェックポイントに立ち寄り、写真や地域情報を「#宮ぽた」「#スルガサイクリング」のハッシュタグを付けてSNS(交流サイト)で発信した。参加者全員が完走した。 アテネ五輪自転車ロードレースに出場経
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アサガオで地域笑顔 100種以上生育 富士宮・妙心寺と花の会
富士宮市粟倉の日蓮宗妙見山妙心寺と富士宮花の会・四ツ葉グループがこのほど、100種以上のアサガオを境内で育てる「朝顔de笑顔プロジェクト」をスタートさせた。 「明るい話題を地域に提供しようと考えた」と同寺住職の久保田倫生さん(53)。今回用意した100種以上のアサガオの中には、国内や西洋の珍しい品種も取りそろえた。「花はみんなを幸せにする。珍しいアサガオを見に、地元住民や遠方からも来てもらえたらうれしい」と語る。このほど、同寺で開いた団結式には四ツ葉グループメンバーや檀家(だんか)の16人が集まり、種まきや苗植え作業に汗を流した。 アサガオは境内駐車場に並べる。7月中旬ごろから順次見ごろ
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地元就職へサイト開設 富士宮商議所 相性診断でマッチング
富士宮商工会議所雇用対策実行委員会(真邦幸委員長)がこのほど、地元企業のリクルートポータルサイト「富士宮ジョブマッチング」を立ち上げた。独自のマッチングシステムが特徴。アンケートで求人企業と求職者の相性診断を行い企業選びの参考にしてもらう。 専用サイト上で選択式のアンケートに回答していく仕組み。適性業種が表示された後、求職者自身の特徴や癖、職場の理想などを回答すると相性が高い順に地元企業が並ぶ。興味を持った企業にサイトからエントリーが可能。必要事項を記入すると同商工会議所を介して企業に求職者情報が届く。 ポータルサイトの主なターゲットは既卒者や中途求職者。コロナ禍で企業説明会が開催しにく
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富士山SDGs推進へパートナー制度 富士宮市など5者協定
富士山を守り未来につなぐ「富士山SDGs」の推進に向け、富士宮市はこのほど、地元経済団体や金融機関の4者と包括連携協定を締結し、「富士山SDGs推進パートナー制度」を新たに立ち上げた。市内に拠点を置く事業者や団体、教育機関から富士山SDGsに関わる取り組みをまとめた宣言書を募る。募集開始は6月1日。 同制度では宣言書を提出した事業者などに登録証を交付し、それぞれの富士山SDGs推進に向けた取り組み内容を市ホームページに掲載していく。掲載のほかイベントなどを企画して、パートナー同士で異業種での連携や交流の促進につなげたい考え。 市役所で開いた締結式には須藤秀忠市長、富士宮信用金庫の小池孝
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放置竹林のタケノコでピザ 富士宮・朝霧高原あおぞらピッツァ
富士宮市を拠点にキッチントレーラーで本格ピザを販売する「朝霧高原あおぞらピッツァ」(大塚祐介代表)がこのほど、市内の放置竹林で採れたタケノコを使ったピザ「宮のたけのこペペロンチーノ」を新たに開発し、メニューに加えた。放置竹林整備やタケノコ販売に取り組む市民有志らでつくる「竹遊(たけあそび)」とのコラボで実現した。 新商品はマルゲリータピザをベースにニンニクオリーブオイル漬けにしたタケノコを乗せ、ペペロンチーノ味に仕上げた。タケノコのシャキシャキ食感がピザで楽しめるほか、チーズやトマトとの相性も抜群だ。唐辛子も富士宮産を使用した。 商品開発は2021年6月ごろ、竹遊の代表者と知り合ったこと
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全日本大学女子硬式野球 望月さん(富士宮出身) 両親にV報告
5月14~15日に高知県で開かれた「第8回全日本大学女子硬式野球選手権」で優勝した尚美学園大の投手望月音羽さん(2年)=富士宮市出身=がこのほど、市内の実家に帰省し、両親に喜びを報告した。望月さんは大会で投手として1回戦と決勝に先発出場し、女子大学野球・春の全国大会優勝に貢献した。 小学生でソフトボールを始めた望月さんは6年時に野球に切り替えた。地元芝川中の野球部や女子硬式野球部のある岐阜第一高を経て埼玉県の尚美学園大に進学。170センチの身長を生かした直球を武器に同大では投手2枚看板の一人となった。 決勝の相手は日本大国際関係学部。互いに譲らない緊迫した試合展開だったが、望月さんは「前
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記者コラム「清流」 心の復興 ヒマワリの種に
富岳館高の生徒が毎年、東日本大震災の被災地に送るヒマワリの種の袋詰め作業に取り組んでいる。7年目の今年はボランティア部員が中心となり、地域住民を巻き込みながら1200袋を用意する。 袋詰めは東日本大震災復興・環境緑化支援民間プロジェクト「ひまわりプロジェクト」の一環。詰めた種の多くは宮城県に送られ、6月に同県内で開かれるイベントで配布される。5月中旬の3日間は部員の呼び掛けで有志の生徒が昼の時間に代わる代わる作業に入った。3日目は教室に入りきらないほど集まった。 「小さなことかもしれないけど、このヒマワリが心の復興につながれば」と宇佐美匠真部長(18)。今後震災を知らない世代も増えてくる
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参院選啓発へ力強い書 富士宮西高生パフォーマンス
富士宮市の富士宮西高書道部は20日、夏の参院選啓発に向けた書道パフォーマンスを校内で披露した。投票行動を促す大型選挙啓発ポスターを仕上げた。 市選管が市内高校に協力を依頼し、高校生ら若年層に選挙をより身近に感じてもらおうと続けている企画。パフォーマンスにははかま姿の部員らが登場し、2年の南雲奏穂さん(16)が筆で大判用紙(縦155センチ、横180センチ)に「この一票 未来を創る 夢の種」との啓発標語をしたため、同じく2年の三浦凛桜さん(16)が作品に判を押した。 南雲さんは「少しでも多くの人に投票に行ってもらえるように気持ちを込めて書いた」と語った。三浦さんは「青春を大事に選挙についても
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田貫湖北側に広場 富士宮市が整備、供用開始
富士宮市は20日、市北部の観光拠点の一つ田貫湖北側に新設した「田貫湖畔広場」の供用を開始した。現地でオープニングセレモニーを開催し、市や地元関係者が北部地区のさらなる発展を願った。 田貫湖には釣り人やサイクリストら多くの地元住民が訪れ、週末はキャンプ客でにぎわう。同広場は老朽化に伴い2020年度に解体した市有施設・湖畔荘の跡地に整備した。 約千平方メートルの広場には子どもたちが遊べる複合遊具のほか、富士山や田貫湖をゆったりと眺められるハンモックやベンチを配置。サイクルラックを備え、サイクリストらの憩いの場としても利用を見込む。斜面にはイブキジャコウソウを植栽しし、桜や紅葉、雪化粧した富士
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チョウ舞う里へ「ガーデン」整備 富士宮、オーナー37人
富士宮市柚野地区を拠点に活動する芝川ギフチョウ保護の会(高瀬幹雄会長)はこのほど、バタフライガーデンを同市下柚野の興徳寺敷地内に整備した。市民有志ら協力者とともにガーデンを管理し多種多様なチョウを呼び込み、自然に親しめる場をつくっていく。 ガーデンは地元柚野中2年の平野真央さん(13)から「アサギマダラを柚野に呼びたい」と相談を受けたことがきっかけ。同寺から無償で借りた敷地約300平方メートルにガーデンを整備して37区画に分けた。フジバカマのほかチョウが好むさまざまな草花を植えて、ギフチョウやオオムラサキなど多様なチョウの呼び込みを目指す。管理はオーナー制を採用し、呼び掛けに応じた協力者ら
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富士宮発祥の古流武術継承 新たに「富士浅間真流」6月披露
富士宮発祥の古流武術「富士浅間流」(ふじせんげんりゅう)を受け継ぐ富士、富士宮地域の武道家が「富士浅間真流」(大河原剣芯宗家)を新たに立ち上げ、歴史ある居合術の継承や心身鍛錬に向け稽古に打ち込んでいる。6月19日には女性剣士6人が富士市総合文化祭の一環で居合や剣舞を披露する。 富士浅間流は幕末まで富士山本宮浅間大社の世襲大宮司を務めた富士氏が起源。江戸中期に富士亦四郎吉春が興して以降、富士宮発祥の武術として富士、富士宮地域で約300年にわたり継承されてきた。近年では後藤龍剣第16代宗家の死去に伴い宗家不在のまま2会派が活動していた。後藤宗家に師事した一人の大河原氏が富士浅間真流を新たに立ち
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人気ビール3種缶に 全国、世界展開見据える 富士宮のブルワリーレストラン
富士宮市大宮町のブルワリーレストラン「マウントフジ・ブリューイング」がこのほど、同店人気のクラフトビール3種を缶ビールに商品化した。ビアソムリエ・ワインソムリエの両資格を持つ同店醸造責任者のレシピを元に、富士山の伏流水100%で高品質な缶ビールに仕上げた。 缶ビールにしたのはゴールデンエール「黄蘗富士(きはだふじ)」、IPA「柑子富士(こうじふじ)」、ヘーフェヴァイツェン「白茶富士(しらちゃふじ)」。醸造責任者の会森隆介さん(44)は「オリジナルの味や口当たり、香りなどが再現できた」と力を込める。同店は缶ビールにすることで全国、世界展開を見据える。中村直樹店長(36)は「富士宮に遊びに来て
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J1清水選手と児童交流 実技披露や夢語る 富士宮・貴船小
サッカーJ1清水エスパルスの選手がこのほど、富士宮市立貴船小を訪問し、6年生約80人と交流した。クラブを身近に感じてもらうことを目的とした事業の一環。 同小には山原怜音選手と千葉寛汰選手が訪れた。両選手は自己紹介の後、児童にリフティングやシュートを披露した。サッカーを始めたきっかけ、今後の夢や目標などを語り、児童からの質問にも答えた。試合で心掛けていることを問われ、山原選手は「とにかく自信を持ってプレーすること」、千葉選手は「点を取ることしか考えていない」と答えた。 エスパルスは6月18日のJ1第17節アビスパ福岡戦に、県東部の小学生と保護者500組計千人を無料招待する(応募多数の場合は
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ヒマワリの種、心の復興に 東日本被災地へ袋詰め 富士宮・富岳館高
富士宮市の富岳館高でボランティア部員が中心となり、東日本大震災の被災地に送るヒマワリの種の袋詰め作業が進んでいる。10、11、13日の3日間は部員が校内に呼び掛け、計100人超の有志生徒が作業に加わった。東日本大震災復興・環境緑化支援民間プロジェクト「ひまわりプロジェクト」の一環。 富岳館高の参加は今年で7年目。同校は1200袋を用意し、うち700袋を宮城県に送る。6月中旬に同県内で開かれるイベントで配布される。残りは市内で配布するなど普及啓発に活用する。 ボランティア部員41人が手分けして袋詰め作業を進めてきた。今週3日間は昼休みを利用して生徒有志が部員の指導を受けながら種を約20粒ず
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富士宮に新児童館開所 図書室、遊戯室など完備 子育て相談も
富士宮市立児童館(愛称らっこ)がこのほど、同市若の宮町の旧児童館跡地に開館した。初日は現地で記念式典を開き、子どもたちの居場所や子育て支援の新たな拠点のオープンを祝った。大宮保育園児が踊りを披露して会場を盛り上げた。 旧児童館は老朽化に伴い2015年に閉館し取り壊しとなった。多くの市民の要望を受け、21年度、跡地に新設工事が行われた。建物は富士山の稜線(りょうせん)をイメージした屋根が特徴。鉄骨造り2階建て、延べ床面積約600平方メートル。 館内には約300冊を置いた図書室、吹き抜けで開放感ある遊戯室、オムツ替えコーナー、授乳室などを完備した。子育てコンシェルジュが常駐し相談を受け付け
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富士宮・日本プラスト 「はぐくみの森」始動 森林保全や環境教育実践
自動車部品製造の日本プラスト(富士宮市)は10日、県やNPO法人ホールアース研究所と連携して豊かな森づくりを実践する「はぐくみの森」のキックオフイベントを同市北山工業団地内の森林で開いた。3者の関係者らで新たな看板の除幕や記念植樹を行い、森林保全や環境教育の推進に向けた活動を本格的にスタートした。 3者は今年1月、しずおか未来の森サポーター協定を締結。同社の工場が隣接する北山工業団地内の森林(市所有)を「はぐくみの森」として同社が県や同NPOの協力を得て管理や活用していく。 現地では同NPOの山崎宏代表理事によるガイドウオークを実施し、森林の特徴を解説した。永野博久社長は「富士山の麓にあ
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議員定数、現状維持の22人 富士宮市議会議運で決定
富士宮市議会は10日の議会運営委員会で、市議の不祥事を発端に議論を進めてきた議員定数について現状維持(定数22)にすると決定した。 4月27日に開いた全議員による意見交換会で、意見を取りまとめた結果、現状維持が11人、現状維持または定数増が3人、削減が7人、保留は1人だった。議会運営委員会は、最も多かった現状を維持するとの決定に至った。 市議会は議員定数を巡る議論を昨年11月から始めた。同12月には市区長会から議員の質向上や信頼回復に向けて議員定数削減などを求める要望書が提出されていた。これまでに定数を議題に挙げた議会運営委員会は計6回開催し、意見交換会は2回実施した。 区長会の大河原
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富士山麓から平和祈る 富士宮東高、キッズゲルニカ制作進行中
富士宮市内で子どもたちが富士山麓から平和を祈って描く「キッズゲルニカ」の制作プロジェクトが進んでいる。秋ごろまでに小中学校や高校、公民館で5枚を制作する計画。うち3枚は6月1日の市制施行80周年記念式典でお披露目する。 先行して制作が始まった富士宮東高では芸術コース2年生23人が取り組んでいる。世界史担当教諭による特別授業を踏まえ、班ごとに出していた複数の原案を一つにまとめた。作品はウクライナ国旗に見立てて水色と黄色が基調。原案には長崎の平和祈念像を中心に据え、レオナルド・ダビンチの名画「最後の晩餐(ばんさん)」の構図をモチーフに各国が話し合うイメージのほか、ハトやオリーブの花などを盛り込
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国立公園の魅力発信 エコロジック(富士宮)環境省と締結 市長に報告
世界でエコツーリズム開発支援を手掛けるエコロジック(富士宮市)の新谷雅徳代表がこのほど、須藤秀忠市長に、環境省と「国立公園オフィシャルパートナーシップ」を締結したことを報告した。国と連携して国立公園の魅力発信や地域活性化につなげていく。 パートナーシップは全国約100の企業や団体が結んでいる。パートナーの企業や団体は国立公園の魅力発信に関する取り組み案を環境相に提案できる。 エコロジックは富士宮市内でのインバウンドエコツアーやグランピング施設「マウントフジ里山バケーション」(同市狩宿)の運営を手掛けている。締結を受け、富士箱根伊豆国立公園内に位置する同グランピング施設を拠点に、環境教育や
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見事的中 古式流鏑馬、妙技に拍手 富士宮・富士山本宮浅間大社
富士宮市の富士山本宮浅間大社で5日、市無形民俗文化財に指定されている古式流鏑馬(やぶさめ)式が行われた。浅間大社流鏑馬保存会メンバーが伝承する射技を披露し、見事、的に命中させた。 1193年に源頼朝が富士の巻狩りを行った際、天下太平を祈願し流鏑馬を同大社に奉納したことが起源とされる。同大社楼門前に装束姿で登場した射手は馬上から天、地、四方をはらった後、的に向けて矢を放った。射手を務めた同保存会在籍5年目の会社役員望月永一さん(44)=同市=は「コロナを吹き飛ばせるような矢を放てたかな」と話した。 流鏑馬祭(4~6日)は新型コロナウイルスの影響で昨年に続き規模を縮小した。疾走する馬上から矢
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観光絵本で富士宮PRへ 信用金庫、作家、出版社連携
「富士山SDGs」推進に向け、富士宮信用金庫は27日、富士宮市出身絵本作家ふくだのぞみさん(35)=神奈川県=や市、旅行読売出版社と連携し、まちの魅力を伝える観光絵本「こめたの ふじのみや みーつけた」を制作する企画をスタートさせた。完成した絵本は市を通じて地元の0~5歳児に配って郷土愛醸成につなげるほか、絵本で富士宮の魅力を全国発信する。 観光絵本はふくださんを作者に旅行読売出版社が発行する「こめたの旅」シリーズ。主人公「こめた」らが地域の魅力を探しに出掛けるストーリー。青森県が題材の一作目が昨年冬に刊行され、富士宮版は二作目となる。市制施行80周年を記念して同信金が企画した。富士宮版で
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耕作放棄地で野菜栽培 富士宮高校会議所が新プロジェクト 参加者募る
富士宮高校会議所はこのほど、リサイクル堆肥「マスマス元肥」を活用し、富士宮市内の耕作放棄地削減を目指す新プロジェクトを始めると発表した。耕作放棄地で同堆肥を使って農作物の栽培に挑戦したい市民を5月31日まで募集する。 同高校会議所がニジマス残さと畜産ふん尿で開発した同堆肥はリン、カリウムのほかアミノ酸が一般堆肥より豊富という。同堆肥で育てた野菜でのスイーツ作りやコンテスト、クラウドファンディングなど普及に向けた取り組みを重ねてきた。 同堆肥の製造を担う富士バイオテック松原通雄代表の紹介で、プロジェクト用に同市粟倉の耕作放棄地約千平方メートルを用意した。高校会議所が窓口となり耕作放棄地を紹
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富士山麓名物グルメ 紹介動画を募集 静岡、山梨17市町村対象
富士山麓エリアの名物グルメをPRする動画コンテスト「環富士山名物グルメグランプリ」(実行委員会、一般社団法人富士山フォーラム主催)の作品募集が始まった。富士山麓に位置する静岡、山梨両県計17市町村を募集エリアに名物グルメを紹介する動画作品を集めて、グランプリを決定する。応募は5月31日まで。 グランプリは3回目の開催。今年から「名物グルメ」に特化する形で名称を一部変更した。新たなロゴマークも製作した。4月26日には、初心者向けに無料の動画作成講座をオンラインで開催する。 募集する名物グルメの動画は30秒。集まった動画を6月1日からユーチューブ上で公開し、同30日までの動画の再生数で競う。
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鈴木さん(富士)利用第一号 富士宮市の農地取得要件緩和制度
農地の権利取得に関する面積要件を一部緩和した富士宮市農業委員会の新制度を利用し、造園業を営む富士市の鈴木祥也さん(32)がこのほど富士宮市山宮の遊休農地を権利取得(貸借)して新規就農した。友人の鈴木大輝さん(32)とブルーベリーの栽培を進める。新規就農促進や遊休農地解消を目的とした制度の利用者第一号となった。 同制度は遊休農地が相当程度存在する区域において、千平方メートル未満の遊休農地で新規就農する場合に、農地の権利取得の下限面積要件を3千平方メートルから100平方メートルに大幅に引き下げる内容。農業に興味があったという鈴木祥也さんはコロナ禍を契機に、本業だけでない収入源をつくろうと大輝さ
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縄跳び世界一報告 工藤さん(富士宮三中)市長訪問
ロープスキッピング(スポーツ縄跳び)の世界大会に日本代表として出場し、ジュニア部門個人戦フリースタイルや団体戦総合で優勝した富士宮市立富士宮第三中3年の工藤吉平さん(14)がこのほど、市役所で須藤秀忠市長に結果報告した。 世界大会は2021年8月の「IJRU バーチャル ジュニア ワールド チャンピオンシップス2021」。コロナ禍で動画提出による出場だった。今年1月に結果発表があり3月にメダルが届いた。フリースタイルは、1分15秒間に音楽に合わせてさまざまな技を組み合わせた演技を披露する種目。工藤さんは今回、バック宙しながら5重跳びする技を自身として初めて取り入れた。個人戦はフリースタイル
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処分業許可取得 朝霧バイオマスプラント、有料運転を開始 富士宮で本格稼働へ準備着々
畜産ふん尿の適正処理や再生可能エネルギーの地産地消を目指し試験運転中の「富士山朝霧バイオマスプラント」(富士宮市根原)がこのほど、廃掃法に基づく産業廃棄物処分業許可を取得し、有料運転を開始した。無料で受け入れていた畜産ふん尿を有料で受け付けていく。今夏をめどに見据える本格稼働に向け、準備が進む。 環境省モデル事業で運用されていた同プラントは昨年10月に民間事業として再稼働。集めたふん尿をプラント内で発酵させメタンガスを使って発電し、地元新電力会社に売電するほか処理過程で生じる消化液を肥料として販売するなどのスキームを組んだ。有料転換後も計9軒の酪農家から、1日当たり約12トンのふん尿を受
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e-Bike勢ぞろい 朝霧高原にファン集う 富士宮
ヤマハ発動機販売は16日、富士宮市観光協会の協力でスポーツ電動アシスト自転車e-Bikeのファンイベントを同市根原のあさぎりフードパーク内で開いた。e-Bike試乗会や地元観光名所を巡るオリジナルツアー、ライダートークショーを実施し、自転車愛好家でにぎわった。 ロード、クロス、MTBなどヤマハ発動機が展開するYPJシリーズの歴代ラインアップを並べ、試乗会には同社過去最大規模の90台を用意した。新機種の「WABASH(ワバッシュ)RT」と「CROSSCORE(クロスコア)RC」などが人気を集めた。 YPJ開発ライダー鈴木健二さんや元MTBダウンヒル全日本チャンピオン増田まみさんが登場し、ラ
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富士宮高校会議所 多角的に評価 複数受賞を市長に報告
富士宮高校会議所メンバーはこのほど、富士宮市役所を訪れ、須藤秀忠市長に2021年度の受賞を報告した。リサイクル堆肥「マスマス元肥」に絡んだ取り組みのほか、新たに始めた「ベビーカーの2R」に関するアイデアなどが評価され、21年度中に表彰を受けた計6件を報告した。 同高校会議所はボランティアやビジネス、環境のさまざまな視点から評価を受け、多数の受賞を重ねている。昨年末に須藤市長に報告した環境省の気候変動アクションユース・アワード賞(奨励賞)以外の受賞を今回、伝えた。須藤市長は「地方創生に向けた持続可能なまちづくりを目指す市としても頼もしく誇り」とたたえた。 今回報告した受賞は次の通り。 高
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パリ博覧会出展へCF 渡航費など支援募る 富士宮の「伝統屋暁」
伝統技術を用いたアクセサリーや日用雑貨を販売する富士宮市の「伝統屋暁」(佐野翔平代表)が7月にフランスで開かれる日本文化の総合博覧会「ジャパンエキスポ・パリ」への出展計画を進めている。クラウドファンディング(CF)で15日午後7時から、渡航費などの支援を募る。 伝統屋暁は日本の伝統技術や文化を次世代に残す仕組みをつくろうと2020年3月に開業した。玉鋼や寄せ木細工、越前和紙など伝統技術を使ったアクセサリーや日用雑貨を全国の美術館や博物館で委託販売したり、オンラインで販売したりしている。 ジャパンエキスポは世界最大規模の日本文化の祭典。主催者側からのオファーで出展が決まっていたがコロナ禍で
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市制施行80周年へ記念事業 富士宮市 概要、ロゴマーク発表
富士宮市の須藤秀忠市長は11日の定例記者会見で、市制施行80周年記念事業の概要やロゴマークを発表した。本年度、市は80の記念事業を展開する。市役所1階に関連ブースを設け、ロゴマークや主な事業を紹介している。 6月1日に市制施行80周年を迎える。キャッチコピーは「わがまち富士宮を活力ある元気なまちにそして未来につなぐ」。ロゴマークは刻印風デザイン。富士山とこのまちを未来につないでいくイメージで富士山と80周年の文字をリボンでつなぎ一筆書きで表した。 メイン事業として6月1日に記念式典を開催するほか、産業フェアやくらしフェスタなどを実施する予定。特別事業では、将棋8大タイトル戦や東京五輪空手
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入院先で念願の絵画個展 蒲原総合病院・緩和ケアチーム支援 富士の後藤さん、感想や人気投票励みに
富士市の共立蒲原総合病院に入院中の後藤一成さん(65)=同市=が院内で個展を開いている。多職種の医療従事者でつくる緩和ケアチームの支援で念願だった初個展を実現し、定年後に描いた計11枚の絵画と投票箱を並べた。日々寄せられる感想を心の支えに入院生活と向き合っている。 会場は外来や入院患者、医療従事者が行き交う1階採血室前の廊下。昨年11月に個展をスタートし、第1弾、第2弾と作品を入れ替え、現在は投票で上位に入った6枚が並ぶ。タイトルはチャンピオン作品決定会。後藤さんは「どれがトップになるか」と作品を見上げ、笑みを浮かべた。 美大を卒業後、長らく絵から離れた生活を送っていた後藤さん。定年退
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「鎌倉殿」クイズに挑戦 富士宮でまつり、家族連れにぎわう
「富士の巻狩り 狩宿さくらまつり」(富士山まつり推進委員会主催、富士の巻狩りまつり実行委員会主管)が9日、富士宮市狩宿の井出館周辺で始まった。源頼朝は富士の巻狩りの際に、この地に本陣を設けたとされる。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にちなんだクイズラリーや舞台公演などを展開し、多くの家族連れでにぎわっている。開催は3年ぶり。 井出館前にそびえる国特別天然記念物「狩宿の下馬桜(駒止めの桜)」が見頃を迎えている。下馬桜は国内最古級のヤマザクラで源頼朝が馬をつないだとされる。初日は晴天に恵まれ、咲き誇る菜の花や富士山とともに下馬桜を撮影する来場者の姿が多くみられた。 初日の会場では琴や居合道の舞台
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売店とカフェ新装 富士山世界遺産センター 地元企業と協力、新メニューも
富士宮市の静岡県富士山世界遺産センター内ミュージアムショップ・カフェが8日、リニューアルオープンした。同センターが今年5周年を迎えるのを前に空間デザインを一新し、新メニューやグッズを多数取りそろえた。 コンセプトは「楽しみやにぎわいを感じられる空間」。県産材の富士ヒノキを使った商品棚を取り入れ、アーチ状にレイアウト。温かみのある空間を演出した。商品は国土地理院測量データを使った3D富士山チョコレートなど計50種を新たに取りそろえた。 カフェでは運営事業者が地元企業と新メニューを開発した。「土井ファーム」と富士山をイメージしたジェラートとパンのスイーツをつくったほか、精肉店「さの萬」とは富
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静岡人インタビュー「この人」 吉村未夢さん 富士宮高校会議所の7代目会頭に就任
富士宮市の高校生が集い地域振興を目的に活動する富士宮高校会議所。ニジマス残さと朝霧高原で過剰発生する乳牛ふん尿に着目したリサイクル堆肥「マスマス元肥」に絡んだ継続的な取り組みなどが評価され、数々のコンテストで受賞を重ねる。ことし2月に就任し、かじ取り役を担う。星陵高3年。17歳。 -高校会議所の魅力は。 「自分がやりたいと思ったことに協力してもらいやすい環境が魅力。もともと地域活性化に関わる仕事を目指す上で、高校生のうちに何かボランティア活動がしたいと思って入会した。メンバーにアイデアを伝えた時に一緒にやろうと言ってくれる空気がうれしかった」 -検討中のアイデアとは。 「ベビーカーを
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起き上がりこぼし展示 富士宮市役所 友好都市・台南市(台湾)の作品など250体
富士宮市は4日、起き上がりこぼし富士宮展を市役所内2カ所でスタートした。友好都市提携を結ぶ台湾台南市の関係者と富士宮のアーティストや学生、世界の著名人らが制作した起き上がりこぼしを28日まで延べ250体超展示していく。4日の式典は台湾の駐日大使に当たる台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表らが出席した。 展示した起き上がりこぼしは東日本大震災復興支援を目的に故高田賢三さんと富士宮市の渡辺実さんらが立ち上げたプロジェクトとして国内外で制作・展示されてきた作品。富士宮市は昨年2月に須藤秀忠市長や高校生が描いた作品を台南市に送り、富士宮展では台南市の作品を並べた。展示会は市役所7階展望ロビー(8日ま
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タケノコ、桜…稲瀬川の春 3年ぶりの祭り盛況 富士宮・内房地区
「芝川日和 内房たけのこ・桜まつり」(富士山まつり推進委員会主催、内房たけのこ・桜まつり実行委員会主管)が3日、富士宮市内房地区の稲瀬川沿いで3年ぶりに開かれた。あいにくの雨天となったが、地区特産の新鮮な「内房たけのこ」を求めて多くの地元住民でにぎわった。 約400本の桜や菜の花が彩る稲瀬川周辺に五つの会場を設けた。まつり本部を置いた稲瀬会場では開会式やステージ発表を行い、内房小児童が同小キャラクター「たけピカくん」を紹介した。第10回の開催を記念してオリジナルエコバッグをプレゼントした。 内房産のタケノコはあくやえぐみが少ないのが特徴。今年は表年に当たり、収穫量は多め。内房小に直売所を
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大型バス可 新駐車場整備 富士宮の村山浅間神社
富士宮市は世界遺産富士山構成資産・村山浅間神社(同市村山)南側に大型バスなどが止められる新たな駐車場を整備し、このほど、供用を開始した。新設した駐車場で式典を開催し、地元関係者や市関係者が完成を祝った。 これまで同構成資産周辺では、お山開きなどのイベント時に駐車台数が十分確保できず大型バスの駐車スペースもなかったことなどから、市が地元の協力を得て駐車場の新設整備を進めてきた。駐車場の面積は2500平方メートル。大型バス3台分(最大5台)のほか、小型乗用車33台分と障がい者用駐車スペース1台分を設けた。場所は、同構成資産南側の国道469号に面した位置に整備した。 現地では祭事に続いて、式典
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記者コラム「清流」 富士山、平和の力に
富士山世界遺産センター松島仁教授から電話が鳴った。「続報がある」。江戸幕府が外交に挑んだ徳川家茂の時代、欧米に贈った富士山の作品が今、次々見つかっている。 センターは1月、所蔵する富士飛鶴図が幕府から米国への贈答品だったと発表した。そして新たに、英王室が所蔵する日本の美術作品に幕府が英国に贈った富士山のびょうぶが見つかった。電話の続報はその件だった。松島教授は「欧米の武力に富士山の力で挑んだことが分かる」と語る。 同時期、富士宮市の渡辺実さんは保管するウクライナの子どもたちが5年前に平和を描いた絵を富士山麓に並べた。その後、全国や世界で展示する計画までになった。「富士山で広げたことに意味
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富士宮らしく「地域おこし」 静岡県外在住者と意見交換
富士宮市はこのほど静岡県外在住者を対象に富士宮を疑似体験してもらう「地域おこし体験ツアー」をオンラインで実施した。県外に暮らす20~30代男女10人が参加し、富士宮ならではのまちづくりについて住民や移住者、市職員らと語り合った。市が新たに始める「地域おこし協力隊」の募集を見据えた初企画。 同市猪之頭地域に家族で移住した「虹ブックス」の古屋淳二さんや柚野地域にクラフトビール醸造所を構える「フジヤマハンターズビール」の深沢道男さんらが登場した。それぞれ現地の風景を画面越しに紹介しながら、自身の活動や地域の現状、移住の経緯や暮らしぶりを参加者に伝えた。 地域活性化をテーマに意見交換も行った。参
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商店街をアートで盛り上げ 富士宮・空き店舗活用 富士特支分校卒業生が活動
富士特別支援学校富士宮分校卒業生らでつくるアートクラブ「Atelier QUOKKA(アトリエ クオッカ)」がこのほど富士宮市中心部の西町商店街を拠点に、本格的な活動を始めた。商店街空き店舗などを活用し、美術制作を通じて地域を盛り上げる。 富士宮高校会議所の空き店舗活用西町商店街にぎわい創出プロジェクトの一環。アートクラブは2021年4月に結成し、現在約20人の卒業生らが参加する。同高校会議所の拠点・西町レトロ館や空き店舗2軒を活動拠点に毎月定期的に創作に励む。制作風景を見てもらったり、展示会を企画したりして地域とつながりを深める。同高校会議所とのコラボ活動を模索していく。 このほど商店
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華やか新メニュー「鎌倉殿の巻狩御膳」 富士宮・道の駅朝霧高原、地元のジビエや野菜使用
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」放送を受け、富士宮市根原の道の駅朝霧高原がこのほど新メニュー「鎌倉殿の巻狩御膳」を商品化し、食堂で販売を始めた。朝霧高原のジビエや野菜を多数盛り込み、当時の食事を再現した。 鎌倉殿の巻狩御膳は5種類の肉を使っている。鹿肉ソーセージやローストビーフ、メンチカツ、カモなどの肉料理が目を引く。卵焼きや炊き込みご飯、みそ汁を合わせ、菜の花やブロッコリーなど季節の野菜で彩った。食材の多くは、道の駅内の売店でも販売しているものを活用した。考案した太田照料理長は「当時の華やかさをイメージした」と語る。 朝霧高原はかつて源頼朝の富士の巻き狩りが行われた地。吉里正臣支配人は「巻
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ネギ生産法人「アドリ」(富士宮市) 小河麦人代表 栽培計画 数値化し管理【キーパーソン】
新規就農から5年で高品質なネギの安定供給を確立し、計10ヘクタールの作付面積で年間約200トンを外食産業などに出荷している。2021年にはブランドネギ・富士の雅ネギを新たに立ち上げ、産地化を見据える。土壌分析の知見を生かした農業経営の秘けつを聞いた。 -安定供給の狙いは。 「農業で組織的なビジネスを実現するため、BtoBの業務用ネギの生産を始めた。飲食業者の取引先からは本当なら国産を中心に使いたいが価格よりも安定供給がネックになっているとの課題を聞いた。高品質なネギの安定供給が解決できれば取引先との交渉も可能になり単価を上げていけるのではないかと考えた」 -生産上のポイントは。 「土
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笑いで、元気に 富士宮高校会議所 ダジャレ、大喜利募集
富士宮高校会議所が4月から新たに「富士宮を笑いで、元気に」プロジェクトを開始する。メンバーが26日、富士宮市の西町レトロ館で記者発表に臨み、宮ダジャレコンテストと宮大喜利コンテストの実施を発表した。両作品は4月15日から11月30日まで募集する。 宮ダジャレコンテストのテーマは「富士宮を元気にするダジャレを考えてください」。単語ではなくフレーズで募る。宮大喜利コンテストは「織田信長が現在高校生として、遠足で西山本門寺を訪れた。そこで一言なんと言ったでしょう」などと富士宮にちなんだ五つのお題を提示した。 審査員は同高校会議所メンバー。「高校生を笑顔にしてください」と呼びかける。対象者は「富
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木製車いす用体重計を製作 認知症、働ける場所提供 「木工房いつでもゆめを」代表/稲葉修氏【本音インタビュー】
認知症当事者が従業員として働く富士宮市の有限会社「木工房いつでもゆめを」。設立8年で、主力商品の木製車いす用体重計は累計販売500台を突破した。認知症になっても働き続けられる「居場所」のつくり方を聞いた。 -設立の経緯は。 「2011年ごろ、認知症の当事者の講演で『仕事がほしい。居場所がない』との言葉を聞いたことがきっかけ。その当時、経営しているグループホームに、考案して自作した車いす用体重計の基本形があった。車いす用体重計は介護用品の谷間。鉄製の既存製品は高額で場所を取る。小さい事業所ではなかなか買えないし、使いにくい。小型軽量の木製製品を作れば商売になると思った。車いす用体重計があっ
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静岡人インタビュー「この人」 佐野卓正さん 富士宮青年会議所第51代理事長に就任
2021年に50周年を迎えた一般社団法人富士宮青年会議所(JC)は今年、次なる100周年に向け最初の一歩を刻む。18年の入会以降、同JCの事務局長や副理事長を歴任。「刻め新たな一歩 For The Achievement」を掲げ、町や組織のさらなる発展を目指す。37歳。 -スローガンの狙いは。 「21年は目的意識の醸成をテーマに取り組み、学びを深めてきた。今年は目的を持った事業構築から、もう一歩踏み込んで目的達成の成果を求めていきたい」 -組織の現状は。 「転換期の真っただ中。自分も含め在籍期間が短いメンバーの比率が増えている。先輩方から受け継いでいるものもたくさんあるが、改めて全員
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富士宮の小中高生ら キッズゲルニカ制作へ 市制80年式典で展示
富士宮市は4月、地元の子どもたちが「キッズゲルニカ」を描くプロジェクトをスタートする。このほど、世界連邦運動協会富士宮支部から制作に必要な画材の寄贈を受けた。6月1日の市制施行80周年記念式典に合わせた展示に向け、市内小中高校などで5枚のキッズゲルニカ制作を進める。 キッズゲルニカはパブロ・ピカソ作「ゲルニカ」と同サイズのキャンバスに子どもたちが平和を描く国際的アートプロジェクト。世界連邦運動協会富士宮支部から同アートプロジェクトへの参加と画材寄贈の提案を受け、市が市制施行80周年記念事業として実施することを決めた。制作に向け実行委員会を組織し、委員長には東日本大震災復興支援などの一環でキ
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出張商店街で地域間交流 富士宮 上稲子の移住者ら
富士宮市はこのほど、企業組合富士宮・食のひらめき会や市社会福祉協議会の協力で、中心市街地から離れた地域に買い物や交流の場をつくる「出張商店街」を同市上稲子の新稲子川温泉ユートリオで初めて開催した。商店街で扱う商品を多数並べたほか、稲子地区に暮らす移住者らが出店し、幅広い世代の住民でにぎわった。 地域住民が主体となって移住者の受け入れを推進している稲子地区。移住者ら地域住民は藍染手ぬぐい、ガラス工芸品、パン、楽器のカリンバ、野菜、アユの塩焼きなどを並べて来場者や他の出店者との交流を楽しんだ。食のひらめき会の増田恭子代表は「今までになかった出張先の地域住民と一緒に交わって出店することができて良
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ジャグリングや綱渡り 世界大会出場者、富士山背に披露 富士宮
4月14日から米国ラスベガスで開かれるサーカスの世界大会「VIVA FEST」に出場する日本人パフォーマーの壮行会が23日、富士宮市上井出のキャンプ場「富士山ワイルドアドベンチャー」で行われた。日本人出場者のうち県内出身者を含む6個人・組が登場し、富士山を背にジャグリングやけん玉などの世界に挑む技を地元住民に披露した。 壮行会は富士山を中心とした芸術文化圏の創出を目指す「富士山サーカスランド構想実行委員会」が企画。同キャンプ場内にオープンする同構想の拠点施設・富士山サーカスランドを会場に行った。 県内出身者はディアボロを得意とするジャグリングパフォーマー森崇彰さん(富士宮市出身)、世界け
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富士宮やきそば 100年フード認定、関係者ら市長に報告
「富士宮やきそば」が文化庁の新制度「100年フード」に認定されたことを受け、富士宮やきそば学会の関係者や地元製麺業者らが14日、須藤秀忠市長に認定を報告した。 同学会やNPO法人まちづくりトップランナー富士宮本舗、製麺業者4社の代表者ら10人が市役所を訪れた。同学会の渡辺孝秀代表は「これからの時代は素晴らしい町や食文化をいかに残していくかが大切。後世で、いい町を残してくれたと言ってもらえるように頑張りたい」と語った。須藤市長は「富士宮やきそばはまさに富士宮市の心であり魂であり精神。今は亡き渡辺英彦さん(同学会初代会長)もきっと喜んでおられる」と述べた。 県内からは、静岡おでんと大井川のお
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平和希求に絵の力 富士宮の渡辺さん 5都市にキッズゲルニカ
ロシアの軍事侵攻が続くウクライナへの支援を広げようと、富士宮市の渡辺実さん(65)が保管するウクライナの子どもたちによるキッズゲルニカ5作品が11日、全国5都市で展示された。東日本大震災発生から11年に合わせた。福島、広島、長崎、東京、京都で作品を掲げ即時停戦や核兵器使用禁止、人道的支援を訴えた。 5枚は東日本大震災復興支援活動の一環で2017年にキエフやスラブチチ市、東部ドネツク州とルガンスク州の子どもたちが描いた作品。ウクライナへの軍事侵攻を受け、富士宮市内に作品を並べた渡辺さんの元に福島市から作品を展示したいと連絡があった。渡辺さんが4都市の自治体やキッズゲルニカ運営団体に呼びかけて
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スポーツ流鏑馬 広がれ交流の輪 富士宮の障害者支援NPOが推進
馬を通じた障害者の就労支援などを手掛ける富士宮市のNPO法人「EPO」(エポ)がスポーツ流鏑馬(やぶさめ)の取り組みに力を入れている。このほどスポーツ流鏑馬の第一人者上村鮎子さん(青森県)を招いた講習会を市内で開いた。 ホースセラピーなど馬を通じた障害児者向けの就労支援や療育支援を展開している同法人。スポーツ流鏑馬は1年半前に上村さんとの出会いがきっかけで乗馬の経験を生かせる選択肢を広げようと、新たに取り入れた。療育支援を受けている子どもたちとそのきょうだいで活動を始めた。 練習場所は「スポーツビレッジ村山ジャンボ」が地域や福祉のために、と提供している敷地内に整備したフィールド「土のうえ
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備蓄食品を定期宅配 富士宮の3新聞販売店 管理栄養士監修
富士宮市内の3新聞販売店(中野新聞舗、鈴木新聞店、ツタウェル)は4月から地元の食料品卸売業「丸繁」と連携して、備蓄食品の定期宅配サービスを始める。新聞配達網を生かした定期宅配により、備蓄食品を日常的に消費して更新するローリングストックを推進する。地震や台風などの災害時、新型コロナウイルスで自宅待機となった際の備えのほか、アウトドアや日常的な活用を見据える。 大人2人3日分の備蓄食品をセットにした。主食や主菜、副菜をそろえた計24種類でメイプル薬局の管理栄養士が監修した。栄養バランスを考慮し、日常で使いやすい食品を選んだ。献立例やエネルギー量をまとめた資料を合わせて入れる。 昨年7月に熱海
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富士山麓から「平和を」 ウクライナの子どもが描いた「キッズゲルニカ」展示 富士宮
ロシアによる侵攻が続くウクライナに向けた連帯を富士山麓から発信しようと、富士宮市の渡辺実さん(65)が28日までに、東日本大震災の復興支援の一環でウクライナの子どもが描いた平和を願う「キッズゲルニカ」の作品を同市上井出の草原に広げた。「あの子たちが爆撃を受けていると思うと、いてもたってもいられなかった」。渡辺さんは現地の友人と連絡を取り続けながら、反戦と無事を願い続けている。 キッズゲルニカはパブロ・ピカソ作「ゲルニカ」と同サイズのキャンバスに子どもたちが平和を描く国際プロジェクト。草原に並べたキッズゲルニカの5作品は、ファッションデザイナーの故・高田賢三さんと渡辺さんらが始めた東日本大震
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食と文化で富士宮活性化 カルチャーバレー開幕 名物グランプリ表彰も
富士宮市北部地域の食と文化の活性化を目指す「カルチャーバレー」のキックオフセレモニー(カルチャーバレー実行委主催)が23日、陣馬の滝に隣接する猪之頭区の第2区民館「滝の家」で開かれた。カルチャーバレー行動計画の発表や井之頭小・井之頭中の児童生徒による作品展示のほか、「富士山名物グランプリ2021+1」の表彰式を合わせて実施し、盛り上げた。 実行委は市民団体など8団体で組織。田貫湖を起点に猪之頭や白糸地域の食と文化の活性化事業を展開していく。食と文化のPRや再発見、再創造活動を総称して「カルチャーバレー」と名付けた。 カルチャーバレーの一環で、23日から湧水に恵まれた猪之頭地域に焦点を当
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大型紙芝居の最新作「流れついた観音様」完成 3月6日お披露目 富士宮市地域女性連絡会
富士宮市地域女性連絡会(土屋善江会長)はこのほど、地域の歴史や民話などを基に毎年製作している大型紙芝居の最新作「流れついた観音様」を完成させた。3月6日に市総合福祉会館安藤記念ホールで、開催を予定している「地域文化をほりおこす市民のつどい」でお披露目する。 最新作の題材は富士市の天間川坂地区の観音堂に祭られる「手無観音」。室町時代、小泉村(富士宮市小泉)に暮らす喜六さんが潤井川から手の無い観音像を引き上げた。帰宅途中に、観音像はみるみる大きくなり、天間川坂の地に安置されたとの話が残るという。 同連絡会の研修部12人のメンバーで手分けし、地元郷土史家・渡井正二さんらの協力を得て約7カ月で完
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ワーケーション 富士宮市が「富士山SDGs」モデルツアー構築
富士宮市はこのほど、ジャルパックなど旅行会社2社と連携し「富士山SDGs」をテーマにした業務型ワーケーションのモデルツアーを構築した。富士山と向き合いながら事業展開する“人”に焦点を当てたツアー内容を取り入れ、行程の半分は仕事時間に充てる業務型。首都圏企業をターゲットに、ワーケーション誘致を加速する。 「企業を相手にしたワーケーション誘致は休暇よりも業務を中心に、仕事に役立つ何かがないといけない」。市地域政策推進室の佐野和也室長は業務型を採用した理由を語る。 「富士山を守り未来につなぐ」を掲げた。ビールの醸造所や酒蔵、チーズ工房、養鱒場など、富士山の恵みを生かして
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メ~に入れても痛くない? まかいの牧場でヒツジの赤ちゃん誕生【動画】
富士宮市の「まかいの牧場」で、ヒツジが出産時期を迎え、続々と赤ちゃんが誕生している。1月末から2月11日までに、計13頭の赤ちゃんが生まれた。 牧場内の「羊の家」では、生まれたばかりの赤ちゃんヒツジが母親に寄り添ったり、母親のまねをして牧草をくわえたりしている。愛らしい姿が来場者の笑顔を誘っている。 このほか4頭のヒツジが出産を控えているという。“ベビーラッシュ”は2月末ごろまで続く見通し。同牧場では近く、赤ちゃんの名付け親になれる「めぇーめぇーの命名権」の販売を始める予定。
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7代目会頭に吉村さん(星陵高) 富士宮高校会議所が認証式
富士宮市内の高校生らでつくる富士宮高校会議所はこのほど、認証式をオンライン開催して、7代目の会頭に星陵高の吉村未夢さん(2年)が就任した。新体制のかじ取り役を担う。任期は2月12日から次の認証式まで。 吉村さんは同高校会議所に所属した経緯を振り返り、「より一層、富士宮高校会議所が率先してまちおこしをして、地域の皆さんに頼ってもらえる存在になれるよう努めていきたい」とした。須藤秀忠市長のメッセージも読み上げられた。 副会頭には、佐野愛花さん(富士宮東高2年)、籏持愛結さん(同)、蒔田光里さん(同)、佐野胡日さん(同)、小沢優美さん(同)、鈴木柊羽子さん(星陵高2年)、塩坂優芽さん(同)、大
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改札横に黒板アート、高校生の力作ずらり JR富士宮駅職員が企画
JR富士宮駅でこのほど、富士宮市内の高校生の作品展示が始まった。コロナ禍で文化祭などが縮小・中止となる中、地元高校生が日頃の成果を発表できる場を設けようと駅職員が企画した。迫力ある黒板アートなど、高校生有志らの力作が駅利用者を楽しませている。 星陵高美術部の5人は、県富士山世界遺産センターの水盤から飛び出る虎を「さくやちゃん」が捕らえようとする様子を黒板アートで表現した。部長の坪井香央梨さん(2年)は「駅に作品を展示することで、地域貢献になればうれしい。観光名所をアピールできたら」と話した。 卒業を控える富士宮北高の鈴木花菜さん(3年)と芦川真緒さん(同)は黒板に描いた白糸ノ滝に毛糸で作
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富士宮市長施政方針「未来へスタートの年」 市議会2月定例会開会
富士宮市議会2月定例会は9日開会し、須藤秀忠市長が2022年度の施政方針を述べた。22年度が第5次市総合計画後期基本計画の初年度に当たることを踏まえ、須藤市長は「確かな未来を次の世代に確実につなげていくための大事なスタートダッシュの年」とした。 同計画の重点取り組みでは、世界遺産のまちづくりに絡んで関係部署で構成する「(仮称)清流の美、空間の美、庭園の美推進会議」の設置方針を明らかにした。県富士山世界遺産センターから富士山本宮浅間大社周辺、白糸ノ滝周辺などの整備を加速させる。「粘り強く丁寧に決して諦めずに積み重ねていく事業との覚悟を持って取り組む」と述べた。 また、富士宮駅前周辺を「富士
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ゼロカーボンシティー実現へ 富士宮市 8団体と協定
富士宮市は3日、ゼロカーボンシティー実現に向け、市内事業者など8団体と包括連携協定を締結した。それぞれが有するノウハウを最大限に生かし合いながら、持続可能な地域に発展を目指す。 締結に参加したのは市と静岡ガス、静岡銀行、芝川商工会、富士開拓農協、富士山エナジー、富士宮商工会議所、富士宮信用金庫、JA富士宮の8団体。いずれも市地域循環共生圏推進協議会に参加している。協定を交わした9者は▽エネルギーの地産地消▽再生可能エネルギー創出、導入、利用拡大▽地域資源を活用した事業の創出-などで連携する。 市は昨年1月にゼロカーボンシティーを宣言した。須藤秀忠市長は締結式で「市民、事業者、行政が一体と
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富士宮をスイーツ王国に 「たこまん長屋門」開業、レストラン併設
菓子メーカー「たこ満」(本社・菊川市)は4日、県東部初となる新店舗「たこまん長屋門」を富士宮市大宮町にオープンした。中心市街地に位置する市有施設「長屋門」とレストラン棟を活用し、官民一体となって「食のまちづくり」を進めていく。たこ満の平松季哲会長は「富士宮をスイーツ王国にしていきたい」と意気込む。 空き店舗だった長屋門とレストラン棟について、富士宮市は2021年夏から地産地消やにぎわい創出に結びつく飲食事業と出店者を募集し、10月のプロポーザルでたこ満が建物使用者に決まった。 店舗前で開いたオープンセレモニーで、前堀誠社長は「創業からの強みを富士宮でも生かし、地域に愛されるお店をつくって
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地域の課題 解決案を発表 富士宮西高生、市職員らに
富士宮西高でこのほど、地域課題の解決策を探る1年生によるグループ活動の中間発表が行われた。地域と連携したオンリーワン・ハイスクール事業の一環で、アドバイザーに招いた市職員や観光協会職員らに対し、取り組みの進展状況やアイデアを発表した。 グループ活動は1年生約160人が2年間かけて行っている。八つのゼミに分かれ、3~4人のグループがそれぞれ関心のある研究テーマを設定した。9月以降、調査やインタビューなど活動を進めてきた。 「富士宮の住みやすさについての発信」をテーマにしたグループは発表で「豊かな自然を生かしたワーケーション体験などを通し、魅力を感じてもらうことが効果的」と指摘した。「子育て
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富士宮「自然豊か」「住みやすい」 移住者生活、市長が聞き取り
富士宮市はこのほど須藤秀忠市長と県外から市内への移住者との意見交換会を同市猪之頭地区で開いた。須藤市長が市内に移住した経緯や移住後の生活について聞き取り、今後の施策推進に生かす。 参加した移住者はキッチントレーラーで朝霧高原あおぞらピッツァを営む神奈川県出身の大塚祐介さん、昌美さん夫妻(同市猪之頭)と七富チーズ工房を営む北海道から移った高木宏昭さん(同市下条)。大塚さんは高木さんのチーズとコラボしたピザもメニューに取り入れている。 高木さんは「住みやすく商売もやりやすい土地。お客様は8割が地元の方。仕事からプライベートまで地元の方に助けられている」と感謝した。大塚さん夫妻は「ここに住みな
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富士宮市予算案 一般会計最高473億円 脱炭素、DXなど推進
富士宮市は1日の市長定例記者会見で、2022年度当初予算案を発表した。市制施行80周年を迎え、第5次市総合計画後期基本計画が始まる22年度の一般会計は、前年度当初比3・5%増の473億1千万円で過去最大規模。ゼロカーボンシティーやデジタルトランスフォーメーション(DX)推進、子育て支援などで新規事業を多数盛り込み、50%プレミアム付き商品券再発行や検査費助成など感染症対策事業についても継続措置した。 特別・企業会計を含めた総額は957億800万円。一般会計の歳入では、市税が4・4%増の205億5500万円、市債が14・3%減の32億9千万円。自主財源比率は1・2ポイント増の57・2%。
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花手水で参拝者おもてなし 富士山麓、4神社で展開
富士宮市村山の世界遺産富士山構成資産・村山浅間神社に29日、期間限定のフォトスポットが登場した。手水(ちょうず)に花を生ける「花手水」を境内にしつらえ、参拝者を迎えている。同神社では、2月1日まで。 花手水は県富士山世界遺産課が主催し、お勧めの観光スポットを紹介する観光促進キャンペーン「富士山ぐるっトリップ」の一環。全国各地の神社仏閣でフォトスポットとしても人気の花手水を富士山麓の4神社に設けていく企画。村山浅間神社では竹で囲んだ手水場に赤やピンク、黄、オレンジ、紫など色とりどりの花が華やかに浮かんでいる。参拝者はスマートフォンでさまざまな角度から撮影を楽しんでいた。 富士宮市の山宮浅間
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高級ブランド「富士の雅ネギ」 富士宮の農業生産法人が立ち上げ
富士宮市内でネギを生産する農業生産法人「アドリ」(小河麦人代表)が、新たに一般向け高級ネギのブランド「富士の雅ネギ」を立ち上げた。2017年に新規就農した小河代表は前職・農業アドバイザーの知見や富士山の恵みを生かして香り高いネギの安定供給を確立した。次のステップとしてブランドネギの産地化を目指す。 農業で稼げるビジネスモデルを構築し、さらに魅力的な業界に変えていこうと、この世界に入った小河さん。大学卒業後は農業資材販売店で約8年、アドバイザーとして農家を支援。「業界変革に向けてどうしたら大きな歯車が回るか」と考えた末、自分自身で成功事例をつくり広げようと、独立を決意した。 2017年に法
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尾崎バイパスが開通 新清水ICへ利便性向上 富士宮で式典
静岡県が整備を進めていた富士宮市内房の県道清水富士宮線の尾崎バイパスがこのほど、開通した。新たに尾崎バイパスの2期工区480メートル区間が完成し、関係者による記念式典が現地で行われた。同パイバス開通により国道52号や新東名新清水インターチェンジへの利便性向上が図られる。 清水富士宮線は静岡市清水区を起点に富士宮市猪之頭に至る延長約60キロの道路。内房地区の区間では道路が狭く歩道がないため、歩行者や車両の交通に支障があったという。沿道には家屋が連なり道路拡幅も困難だったため、一部を迂回(うかい)する尾崎バイパス整備を市や内房地区協議会期成同盟会の協力を受けて進めてきた。 尾崎バイパスの計画
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新ビジネス考案の手法学ぶ モデル構築へ 富士宮高校会議所が講座
富士宮市内の高校生らでつくる富士宮高校会議所は22日、ビジネスモデルのワークショップに取り組んだ。市内の活動拠点・西町レトロ館に、デザインやマーケティングを手掛ける会社「くくり」の中野美保子代表を講師に招いて、メンバーが新たなビジネスを考案する手法を学んだ。 中野さんはビジネスモデル構築に向けた考え方やアイデアを可視化するツール、事例などを紹介し、「誰に対してどんな価値を提供するのか押さえて」とポイントを解説した。会議所メンバーはグループに分かれて地域活性化や課題解決に向けた意見を出し合った。中野さんが示したツールを用いて、顧客との関係や提供する価値、主な活動などの項目にアイデアを落とし込
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記者コラム「清流」 朝霧JAM 今年こそ
「10月は朝霧JAMで会いましょう」-。富士宮市で毎年秋に開催される音楽フェス・朝霧JAMのプレイベントで、地元住民らでつくる実行委の秋鹿博委員長は来場者にそう呼び掛けた。 朝霧JAMが台風やコロナ禍で3年連続中止になる中、地域でつくるフェス復活の一歩にしようと感染対策を徹底し、こぎ着けたプレイベント。地元和太鼓団体や人気アーティストが浅間大社や朝霧アリーナで収録した演奏を上映し、会場に3組を迎えた。地元ボランティア団体・朝霧ジャムズが運営に大きく入り、地域とフェスの一体感が強く伝わってきた。 今年こそ開催へ。プレイベントの取材は、朝霧JAMにかける思いを地元関係者と共有できた気がして、うれ
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富士山世界遺産センター「富士飛鶴図」 江戸遣米使節の贈答品か
富士宮市の県富士山世界遺産センターが所蔵する狩野董川中信(1811~71年)が描いた掛け軸「富士飛鶴図」について、江戸幕府14代将軍徳川家茂から米国ジェームズ・ブキャナン大統領に向けた贈答品である可能性が極めて高いことが同センターの調査で20日までに分かった。日米修好通商条約批准書交換のために1860年に派遣された遣米使節団が携えた掛け軸10幅の一つで行方不明になっていた。10幅のうち現存が確認されるのは初めてとみられる。 掛け軸は富士山や鶴を中心に三保松原が連なる構図。金襴地の表装や精緻な蒔絵(まきえ)の軸先、本紙は高価な絵の具や金泥で彩られている。センター学芸課長の松島仁教授(美術史)
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朝霧JAM10月復活へ一歩 富士宮でプレイベント
富士宮市内で毎年秋に開かれている野外音楽フェスティバル「朝霧JAM」のプレイベント(同実行委、スマッシュ主催、市後援)が16日、市民文化会館で開かれた。台風や新型コロナウイルス感染拡大で3年連続中止となった。今年10月のフェス本開催に向け、感染対策を徹底したプレイベントでつなぎ、地域とつくるフェス復活を願った。 冒頭、地元の本門寺重須孝行太鼓保存会や人気アーティストが浅間大社や朝霧アリーナなどで事前収録したライブを上映した。会場には中納良恵、折坂悠太、ハナレグミの3組が登場し、来場者はアーティストの呼び掛けに拍手で応えた。 プレイベントは文化庁の補助金を活用した。座席を指定席として来場者
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コアレックスと福祉事業者、富士宮市連携 環境にやさしいトイレ紙製品化
富士市の製紙会社「コアレックス信栄」はこのほど、富士宮市や障害福祉サービス事業者と連携し、オリジナルデザインをあしらった富士宮市限定の「富士山SDGsトイレットペーパー」を製品化した。巻き紙の包装作業を市内障害福祉サービス事業所に委託し、市がふるさと納税返礼品として送り出している。 黒崎昇会長が須藤秀忠市長と懇談した際に創業地・富士宮市に何か貢献したいと始まった取り組み。富士山や牛を描いて朝霧高原をイメージした巻き紙は就労継続支援B型事業所「ラビット富士宮」利用者の「しぃこ」さんがデザインした。包装作業は市障害福祉サービス事業者連絡協議会を通じて市内7事業者に委託している。事業所の一つ社会
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濃厚接触者の自宅待機 パンフレットで過ごし方紹介 富士宮市作成
新型コロナウイルス新変異株「オミクロン株」が急拡大する中、富士宮市は11日までに濃厚接触者の自宅待機の過ごし方についてまとめたパンフレットを作成した。ホームページ上に公開して、まん延期の保健所業務補完と在宅支援を目的に昨年9月に設置した専用相談窓口や医療機関などで紹介していく。 パンフレットは第6波に備えて、専用相談窓口で支援を行う専属看護師2人と市福祉企画課職員で作成した。同居家族や自身が濃厚接触者と判定され自宅待機となった場合に、戸惑うことなく、少しでも安心して生活を続けられる助けになるような情報を整理した。冒頭にはメンタルケアのアドバイスを紹介。自宅の共用部分の掃除・消毒方法や衣類の
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LINE教室で情報格差の実態調査 行政サービスデジタル化へ 富士宮市と静岡大研究室
富士宮市はこのほど静岡大理学部の植物生化学研究室と連携し、世代間の情報格差解消に向けた実態調査を市内で実施した。市中心部の駅前通り商店街の定期市「十六市」に来場した高齢者らに対して、スマートフォンでのLINE(ライン)教室を開催し、何げない会話やアンケート結果から、デジタル化に向けた課題を探った。 実態調査は「ふじのくに地域・大学コンソーシアム」が実施しているゼミ学生等地域貢献推進事業の一環。コンソーシアムが間に入って、富士宮市が寄せた情報格差解消に向けたテーマについて、手を挙げた同大の植物生化学研究室(天野豊己准教授)をつないだ。 理学部生物科学科の学生有志6人がオンライン参加し、大学
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上質コットンパフ人気 富士宮のメーカー製造 田中みな実さん絶賛
富士宮市の化粧用パフ専門メーカー「アコレ」が製造する上質コットンパフが、ビューティーアイコンとして名高いフリーアナウンサーの田中みな実さんが雑誌やSNSで絶賛したことで話題となり人気が広がっている。1970年の創業以来変わらない製法でつなぐコットンパフをみな実さんがきっかけで2021年にパッケージをリニューアル。「この肌さくやひめ」の商品名で一般販売を始め、問い合わせが増え続けている。 相手先ブランドによる生産(OEM)が中心の同社。みな実さん愛用コットンパフは元々、創業者で先代の国蔵さんが開発し、化粧品メーカーのノベルティ用に製造してきた商品だった。15年ほど前に自社製品として都内の問屋
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政治参画テーマに女性議員取材 富岳館高生徒会の2人 富士宮市議会を訪問
富岳館高の生徒会メンバー2人がこのほど、富士宮市議会を訪れ、女性議員4人に対して、女性の政治参画をテーマに取材活動を行った。生徒会副会長を務める佐野心羽さん(2年)と酒井萌衣さん(1年)が、議員になろうと思った理由や大変さ、ジェンダーレス社会に関する考えなど、現役女性議員の思いを聞き取った。 今後の生徒会活動に役立てようと女性議員への取材を依頼した。若林志津子氏、近藤千鶴氏、臼井由紀子氏、船山恵子氏の女性議員4人に対し、「家庭と議員の両立は大変か」「女性議員であることによる利点や不利点は」「議員になりたいと思う高校生を増やすためにできることは」などと10項目以上の質問を投げ掛けた。 取材
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心身清め新年へ 富士山本宮浅間大社で師走大祓式/除夜祭
富士宮市宮町の富士山本宮浅間大社で31日、師走大祓(しわすのおおはらい)式と除夜祭が執り行われた。新年を迎えるに当たり、「人形(ひとがた)」を使って、一年の災いや心身についた罪けがれをはらい清め、無病息災を祈願した。 師走大祓式は神職や巫女(みこ)ら約20人で執り行った。氏子や崇敬者が身代わりとして寄せた1万枚以上の人形を並べて大祓詞を奏上し、箱に収めた。続いて2021年最後の祭りとなる除夜祭を本殿で行い、一年の恵みに感謝をささげた。 1日には新年初めての祭典・歳旦祭と氏子安全祈願祭を神職のみで執り行い、一年の繁栄や安寧を祈願する。
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“高校生議員”が白熱の議論 教育や環境 富士宮市政に提案
富士宮市の高校生が“市議”となって一般質問に挑む「高校生議会」がこのほど、同市議会議場で開かれた。高校生ならではの視点で教育、商業、福祉、環境、道路インフラなど幅広いテーマを取り上げ、具体的な提案につなげた。積極的な再質問で市当局と白熱した議論を繰り広げた。 「高校生議員」は難関大学進学者への報奨金給付や保育士の配置基準の変更、SDGsポスターコンテスト開催、デジタル格差解消に向けたスマホ教室の開催、西富士道路・国道139号の渋滞緩和に向けた新バイパス建設、学生に向けた市内企業紹介ガイドブックの活用などに関する提案が上がった。自身の問題意識と絡めた具体的提案を須藤
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富士宮高校会議所が奨励賞 気候変動アクション環境大臣表彰
富士宮高校会議所がこのほど、気候変動アクション環境大臣表彰で、気候変動アクションユース・アワード賞(奨励賞)に輝いた。22日、メンバーが富士宮市役所を訪れ、須藤秀忠市長に報告した。 同表彰は環境省が気候変動対策推進の一環として実施している。ユース・アワードは未来の気候変動アクションを担うユース層から同表彰選考委員会が審査し、決定している。ニジマスの残さと朝霧高原の牛のふん尿で製造したリサイクル堆肥「マスマス元肥」を使った持続可能な社会づくりに向けた取り組みが評価された。堆肥は同高校会議所が開発した商品。本年度は堆肥普及を目指してクラウドファンディングにも挑戦し、成功させた。 市役所にメン
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遊休農地で加工用キャベツ 初の収穫 JA富士宮青壮年部
JA富士宮青壮年部が遊休農地解消や生産者の交流・団結などを目指して取り組む「加工キャベツ栽培出荷プロジェクト」の収穫作業が富士宮市内で進んでいる。12月までにキャベツ約1万キロを収穫し、年明け後も残る作業を進める。 同プロジェクトは同JAが推進するカット野菜向け加工キャベツの栽培出荷の取り組みに参加していた部員の発案がきっかけで2018年からスタート。遊休農地になっていた部員の牧草地約20アールを整備して、加工キャベツを栽培してきた。 青壮年部3支部が連携し、茶や酪農、野菜栽培など幅広い農家ら計約50人のメンバーで手入れを続ける。今季は8月に苗約7千株を植え付け農薬散布や追肥を分担してき
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議員定数巡り本格議論 今後の進め方一致 富士宮市議会
富士宮市議会は24日の議会運営委員会で、議員定数削減を巡る議論を本格的に始めた。委員は区長会から21日に提出された議員定数削減などを求める要望書や今後の議論の進め方などについて意見を交わし、区長会との協議や全議員での話し合いを行いながら進めていく方向で一致した。 委員会では「30~40代の意見を聴取する場が必要」(望月則男氏)、「全議員の思いを共有し合う場をつくってから次のステップに行くべきではないか」(佐野寿夫氏)などと議論の進め方に関連した意見が目立った。 区長会が議員の質向上や信頼回復に向けて議員定数削減などを求めた要望書について、松永孝男氏は▽定数削減のメリット▽議員の職務をどの
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2年ぶりのにぎわい 宮町まつり&大神田楽市 富士宮の2商店街
富士宮市中心部で19日、2年ぶりとなる「宮町まつり」と「大神田楽市」が同時開催された。おはやしの音色が響く中、それぞれの通りに50店舗超の露店などが並び、多くの地元住民でにぎわった。 宮町まつりでは宮町商店街の店舗や地元事業者による飲食ブースが中心に並び、富士宮やきそばや唐揚げ、串焼きなどの地元名物や人気商品を販売。ステージのほか、射的やバギーカートなど遊べるコーナーも充実した。 神田商店街の定期市をスケールアップした「大神田楽市」は2回目の開催。市内外からクラフト作家らが中心に参加し、アクセサリーや木工品、雑貨、子供服などを並べた。神田商店街では伊勢のしめ縄の販売も行った。 宮町商店
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SDGsの意識 富士宮大宮小が商店主を調査
富士宮市立大宮小6年生は17日、地域の商店街を対象にした持続可能な開発目標(SDGs)に関する意識調査を実施した。6年生約80人がグループに分かれて市内商店街の約90店舗を巡り、SDGsに対する理解や取り組みを聞き取った。 同小は昨年度から6年生が総合的な学習の時間でSDGsに関する学習を進めてきた。今年度の6年生は校外にSDGsの内容や学びの成果を広めようとパンフレットを作成した。地域と連携した取り組みを目指して、富士宮商店街連盟に加盟する6商店街の協力で、初の意識調査を実施した。 調査では6年生がまとめたパンフレットでSDGsについて説明したほか、目標達成につながる現状の取り組みや今
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村山ニンジンまつりで販売 復活10周年記念、JA富士宮北部
JA富士宮北部地区運営委員会と同JA北部支店はこのほど、村山ニンジン復活栽培10周年記念とJA合併前に地域に感謝を伝えようと、「JA富士宮北部支店まつり」を同支店で開いた。伝統野菜の村山ニンジン販売、投げ餅や抽選会など多彩な催しに、多くの地元住民でにぎわった。 村山ニンジンの栽培農家が減少していたところ、同運営委員と支店で10年前から地域の特産化に取り組んできた。長さ80センチほどまで成長し、香りと味が濃く栄養分が豊富な特徴があるという。会場では今年初収穫した村山ニンジンやタマネギなどの地元野菜のほか、正月飾りや雑貨、飲食など幅広いブースが並んだ。青壮年部北部支部はチョコバナナを販売し、女
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相模原殺傷「なぜ」 学生の視点で探る 植松死刑囚の成育歴たどり
相模原市の知的障害者施設・津久井やまゆり園で2016年に入所者ら45人が殺傷された事件を巡り、静岡市駿河区の静岡県立大短期大学部佐々木隆志研究室のゼミ生3人が植松聖死刑囚の動機解明を目指して事件前のライフストーリーを探る研究を進めている。19日に研究室が主催するシンポジウムで発表する。 「事件当時の植松死刑囚と同世代の視点から見た考察が必要だと感じていた」。事件以降、植松死刑囚とのやりとりを続けてきた同研究室の佐々木隆志学部長(社会福祉学)はそう指摘する。今回の調査には社会福祉学科1年の山本怜奈さん(19)、アーマディ美都桜さん(18)、鈴木芽琉さん(19)が参加した。 山本さんは相模原
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240年ぶりに鳥居再建 富士宮・人穴浅間神社
世界遺産富士山構成資産の一つ人穴富士講遺跡が位置する富士宮市の人穴浅間神社でこのほど、約240年ぶりに参道入り口の鳥居が再建された。宮司や氏子、携わった関係者らで「奉納奉告祭」を行い、完成を祝った。 神社境内の洞穴は民間信仰「富士講」の開祖・長谷川角行が修行し、入滅したとされる聖地。参道の入り口付近に残る碑塔に富士講御法家6代目・村上光清氏の意志を継いだ信徒たちが1784年に鳥居を修復立て直し、維持管理を地元住民に託したとの内容が記されているという。その後、長らく鳥居のない状態となっていたが、調査の結果、碑塔付近に痕跡が見つかった。 構成資産登録を契機に神社と人穴区第1町内会の氏子らが鳥
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富士宮市議会再出発へ 存在意義 示せるか鍵【湧水】
「ようやく一歩踏み出した」-。富士宮市議会11月定例会の初日、小松快造議長はそう、力を込めた。わいせつ事件や議長選に絡んだ贈賄申し込み事件で現職市議3人の摘発に揺れた市議会は、補選で新議員5人を迎えて再出発を目指す。政治倫理条例の制定や議員定数削減を巡る議論が進む中、この町における議会議員のあるべき姿や存在意義をいかに市民に見せていけるかが鍵となる。 元議長の逮捕・辞職などに伴い10月24日に投開票が行われた市議補選で街頭演説を見つめた市民からは市議会に対し「不信感がぬぐえない」「誠意を見える形で示してほしい」などと厳しい声が上がった。約2800票が無効票だったことの意味は重い。11月25
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田貫湖まつり ライブ配信、花火打ち上げ 富士宮
富士宮市北部地域の活性化を目指す「田貫湖まつり」(同実行委主管、市など共催)がこのほど、オンライン上で“バーチャル開催”された。市内6カ所から「コロナ収束の願い玉花火」を打ち上げる様子をユーチューブでライブ配信した。 コロナ収束を祈願して市民に元気を届けようと初めてバーチャル開催を企画。花火打ち上げ前には富士山本宮浅間大社で執り行った祈願祭の様子や関係者の思いを動画配信。鈴木敦実行委員長は「夜空を見上げて一緒に花火を楽しみましょう」と呼び掛け、「来年は市制80周年。現地にて盛大に開催したい」と思いを込めた。当日午後6時半、田貫湖をはじめ猪之頭、白糸、北山、中心市街地
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「富士富士宮道路」実現へ同盟会 市長、結成に意欲 富士宮市議会
富士宮市の須藤秀忠市長は10日の市議会11月定例会一般質問で、田子の浦港と富士山南麓をつなぐ一般広域道路・富士富士宮道路の具体化に向け、富士市など関係市町との期成同盟会立ち上げに意欲を示した。佐野寿夫氏(公明会)への答弁。 市によると富士富士宮道路では田子の浦港から西富士道路などを経て、北山インターチェンジ(IC)につながる構想が検討されているという。国が今年3月、20~30年先の広域的な道路の基本方針を策定した「新広域道路交通計画」で富士富士宮道路が構想路線として位置付けられた。富士宮市では現在、富士富士宮道路の実現に向けた調査の実施について財務省や国交省、静岡国道事務所に働き掛けている
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キャン×スポ@あさぎり ポッドキャストでメンバーの思い発信
富士宮市の若手農業者や移住者らが朝霧高原地域の活性化に向けて立ち上げた新プロジェクト「キャン×スポ@あさぎり」で、広報担当チームが音声メディア「ポッドキャスト」を活用して、参加事業者のプロジェクトや自身の事業、農業に懸ける思いを発信する番組を制作している。 ポッドキャストはキャンプやE-BIKE中にスマートフォンで“ながら聞き”で楽しめるコンテンツとして着目した。広報チーム4人をパーソナリティーとし、参加事業者をゲストに招き、企画から録音編集まで自前でこなしている。 コンセプトは朝霧高原の食・体験・自然などの魅力をつなぎ合わせて届ける番組。このほど行わ
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富士宮の自然、食満喫 首都圏の女性に向け、キャンプPR
富士宮市はこのほど首都圏在住の20~30代女性をターゲットにしたキャンプのモニターツアーを市内で実施した。「美(び)トリート」をテーマに、富士宮ならではのキャンプ体験を首都圏に向けて発信し、若い女性の関係人口創出を目指す。 テーマは市が発信するシティーセールスコンセプト「美守(びまもり)」と日常から離れて心と体を癒やす「リトリート」を合わせたもの。田貫湖キャンプ場を拠点に2泊3日の行程で、美しい自然環境に囲まれながらゆったりと富士宮の人や食材など魅力とつながる体験を通じ、心と体を癒やすツアーを組み立てた。「キャンプだけで終わらない提案をしたかった」と市担当者は思いを込める。 首都圏などに
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古民家再生 区民館「滝の家」完成 富士宮・猪之頭区
富士宮市猪之頭区(佐野順一区長)はこのほど、地域の観光名所「陣馬の滝」に隣接する古民家を改修し、第2区民館「滝の家」として完成させた。現地で開いた落成式で地元関係者が「憩いの場」として、地域活性化の拠点に期待を込めた。 より充実したコミュニティー施設の確保を目的に、猪之頭区は市から一部補助を受けて昨年1月に古民家を購入した。区議会でプロジェクトチームを立ち上げ、住民ボランティアや上井出財産区、地元建設業者、市の協力を得て改修を進めた。 改修工事では和室や廊下など内部構造の解体・撤去を行い、土間のコミュニティー室、畳を敷いた憩いの間、広々とした調理室などに整備。玄関横には地元石材店が寄贈
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静岡人インタビュー「この人」 小松快造さん 富士宮市議会の新議長に就任
わいせつ事件や議長選に絡んだ贈賄申し込み事件で計3人の現職市議が摘発された富士宮市議会。事件後議長不在時は副議長として先頭に立った。補選で新たな5人を迎え、市議会の再スタートを目指す。67歳。 -事件を振り返って。 「一つは議長の椅子に固執しすぎたことで起きた事件。いずれも資質の問題。副議長だった身として結末を付けるのは自分しかいないと、手を上げた。最終的には市民の皆さんに納得してもらえるところまで持っていきたい。区長会と落としどころを探っていく」 -政治倫理条例では。 「個人の資質を問える内容にしたい。やるべきことやってはいけないことを整理する。新人議員にも入ってもらい、外から見た
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土器や弓矢作り体験 富士宮・大鹿窪遺跡で「縄文まつり」
縄文時代をテーマにした「柚野の里縄文まつり」(富士山まつり推進委員会、芝川日和実行委員会主催)が27日、富士宮市の国指定史跡・大鹿窪遺跡で開かれた。動物の毛皮をまとった“縄文人”の登場や縄文時代にちなんだ体験ブースを展開し、約1万3千年前の歴史文化を紹介した。 土器作り体験ブースでは、参加した子どもたちが市内の陶芸家今野登志夫さんらの指導を受けながら、取っ手を付けたり、模様を描いたりして自由な発想でオリジナル作品を仕上げた。会場を盛り上げた“縄文人”はマスクまで鹿の毛皮をまとい、こん棒を片手に写真撮影に応じた。 弓矢や鹿皮アクセサリー作りな
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子育て支援 広く展開 母力向上委員会、知事褒賞を報告 富士宮
静岡県男女共同参画社会づくり活動に関する知事褒賞(チャレンジの部)に輝いたNPO法人母力向上委員会(富士宮市野中)のメンバーがこのほど、市役所を訪れ、須藤秀忠市長に受賞を報告し、さらなる活動に意欲を示した。 法人はこれまで子連れで訪れやすい店舗を市と認定する「ふじのみやベビーステーション」事業のほか、地域限定オンラインコミュニティーサービス「エフコモ」や女性の創業支援事業など、幅広い活動を展開している。 ベビーステーション事業は現在、市内97%のコンビニを認定。同事業を市外や県外にも広げる準備を進めているほか、子育て世帯を応援するサポーターの養成講座の企画を進めている。塩川祐子代表は「パ
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「キャン×スポ@あさぎり」始動 14日までキャンプ場でマルシェ
朝霧高原の産業活性化に向け、富士宮市の若手生産者や移住者らが立ち上げた新プロジェクト「キャン×スポ@あさぎり」の初イベントが13日、同市麓のふもとっぱらキャンプ場で始まった。14日までの2日間、マルシェを開催し、自慢の地元食材をキャンプ場利用者に販売している。 オープン前のキックオフセレモニーで、全体のまとめ役を務めるふもとっぱらの竹川将樹社長(62)は「小さく生まれて大きく育つ。キャンスポが5年10年掛けて大きく育てば」と期待を込めた。 グリルを用意した白糸滝養魚場は、木の板にのせて焼くウッドプランクでニジマスを提供。有機野菜を並べたSeedCafe岩野雄介代表(46)は
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キャンプ×スポーツで新たな朝霧高原発信 新プロジェクト始動
富士宮市の若手農業者や移住者らが集い、キャンプやスポーツを切り口に朝霧高原の新たな魅力創出を目指す新プロジェクト「キャン×スポ@あさぎり」が11日までに立ち上がった。人気の休暇施設「ふもとっぱら」と観光施設「まかいの牧場」を拠点にマルシェやE-BIKE体験ツアーの企画を繰り返し、食・体験・自然の地域資源を“ひとつなぎ”に発信していく。 ■地元25事業者参加 プロジェクトは観光庁の採択を受けた実証事業。ふもとっぱらの竹川将樹社長(62)とまかいの牧場の馬飼野公洋社長(59)の呼び掛けで牧場やキャンプ場、農園、飲食などを営む計25事業者が集った。「キャン
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静岡人インタビュー「この人」 野村飛伎さん 富岳館高環境科学研究部の“初代部長”
朝市「岳市楽座」や地元企業とのコラボ商品の開発を通じ、地域活性化を目指す。部活の活動内容が「環境科学」から「地域活性化」に転換した2019年度から参加する“1期生”。富岳館高3年の17歳。 -部活の活動内容は。 「高校生が主体となり若者の視点や発想で地域を盛り上げていく部活。20年秋に岳市楽座の企画を始め、これまで7回開催した。由比缶詰所(静岡市)との商品開発なども進めている」 -岳市楽座とは。 「学校敷地内を会場に、有機野菜や総菜、ニジマスなどの特産品、缶詰やレトルトなど地元企業の商品を販売している。子ども向けの体験コーナーも用意し、幅広い世代が楽しめる企画
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ビジネスコネクトふじのみや 企業相談窓口が本格始動、PR強化
コロナ禍で影響を受けた中小企業の総合支援に向け、富士宮市が富士宮信用金庫や富士宮商工会議所、芝川商工会と連携した相談窓口「ビジネスコネクトふじのみや」が5日までに、本格的にスタートした。事業のPR強化のため窓口に看板を掲げ、ポータルサイトを開設し、同日はラッピングトラックの出発式を市役所で行った。 ビジネスコネクトでは4者それぞれに専用窓口を置いて担当者間での情報の一元化やネットワークを強化し、互いにノウハウや人的・知的資源を共有しながら広い分野で連携している。窓口で寄せられた相談に対し、必要に応じて地元の中小企業診断士や都内在住のコーディネーターに取り次ぎ、専門的な支援につなげている。
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高齢者ごみ出し支援 仕組みづくり探る 富士宮市がワークショップ
富士宮市はこのほど、地域の高齢者のごみ出し支援に向けて、地域住民や介護事業者、社会福祉協議会などと具体策を洗い出すワークショップを始めた。青木平地区をモデル地区に指定し、計3回の会合を開催して解決策のアイデアを出し合い、行政や地域、民間事業者などが連携して継続した支援の仕組みや制度づくりにつなげる。 「市地域支え合いプロジェクト」の一環。高齢者のごみ出し支援についても地域住民の支え合いだけでは限界がある中、モデル地区での検討結果を元に試行・検証までを行い、全市的な取り組みに広げていきたい考え。 10月末、青木平区民館で開かれた1回目のワークショップは地元関係者ら約20人が集まり、地区でご
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疑似会社「井中屋」オープン大盛況 富士宮・井之頭中生運営
富士宮市立井之頭中の生徒が運営する疑似会社「井中屋」の集大成となる販売会が10月30日、同校敷地内で開かれた。朝どれ根原大根や菓子、そばを提供し、早朝から大盛況だった。 社長を務めた山崎夏生さん(15)の「井中屋開店します」との発声でオープン。早朝から多くの住民が詰め掛けた。感染拡大防止のため、今年は会場のレイアウトを変更し、全ての商品を一度に購入できるブースを4カ所に分けて設置した。 朝収穫したばかりの根原大根のほか、種まきや脱穀を生徒が手掛けたそばのゆで麺、お菓子のセット商品を生徒らが手際よく販売した。「毎年楽しみにしているよ」と来場者に笑顔が広がった。 井中屋は今年で16年目を迎
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5次総「おおむね適当」 後期計画案 審議会が答申 富士宮市
第5次富士宮市総合計画審議会(会長・恒川隆生静岡大名誉教授)はこのほど、第5次総合計画後期基本計画案(2022~25年度)について、「おおむね適当」とする審議結果を須藤秀忠市長に答申した。 6月に市から同後期基本計画案について諮問を受けた審議会が10月までの約4カ月で、計5回の会議や正副会長会議を重ねて答申書をまとめた。答申書では「新型コロナウイルス感染症がもたらした新たな課題について迅速かつ柔軟に取り組みを進め、将来都市像の『富士山の恵みを生かした元気に輝く国際文化都市』の実現に向けて着実に推進されるよう付言する」とした。 恒川会長と清功副会長(市社会福祉協議会長)から答申書を受け取った須
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富士宮市議会「改革に力を」 新市議5人に当選証書
24日に投開票が行われた富士宮市議補選の当選証書付与式が25日、市役所で行われ、新市議5人がほかの市議や市幹部と初顔合わせした。5人を出迎えた小松快造議長は「力を貸してほしい」と協力を求め、新体制での議会改革に意欲を示した。 小松議長は新市議との顔合わせで、設置予定の特別委員会で検討する政治倫理条例に触れ「5人をお待ちしていた。外から見た目を正直に入れてほしい。できれば早い時期に条例を制定できるようにしたい」と伝えた。 当選者の内訳は元職1人、新人4人。1万票超を得てトップ当選した元職の望月芳将氏(44)は「市民のため議会政治をしていく。議会改革は外部の声を聞きながら進めることが重要だ」
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相次ぐ不祥事 異例の富士宮市議補選 議会改革、本番これから
不祥事で現職市議の辞職が相次いだことなどに伴い実施された富士宮市議補選(欠員5)は24日投開票が行われ、投票率は43・41%と、2019年4月の前回市議選(47・42%)に迫る水準になった。選挙戦では多くの候補者が不祥事を意識して定数削減など「議会改革」に言及。市民からは「(補選を)市議会立て直しのきっかけに」と注文する声が上がった。 同市議会では、5月に県迷惑防止条例違反容疑で現職市議1人が逮捕され、9月には議長選に絡む贈賄申し込み事件で2人の市議が逮捕や書類送検される事態となって混乱が続いた。 「自分たちで市民の代表をきちんと選ばなければ、という気持ちが高まった」。選挙期間中、地元公
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かかし祭り、地域に笑顔 スケートボード姿など並ぶ 富士宮大鹿窪
富士宮市大鹿窪の田んぼで24日まで、柚野の里かかし祭りが開催されている。地元の福祉施設利用者や住民らが制作した計24体のユニークなかかしが、福石神社前の田んぼの縁に一列に並び、通行人の笑顔を誘っている。 看板の隣では“実行委員長”のかかしが「ようこそ かかし祭りへ」と出迎えている。東京五輪で注目された競技の一つスケートボードに乗ったかかしのほか、ハロウィーンの仮装姿や農作業中の男女、ブランコに乗る少女を模した作品など、趣向を凝らした地元住民の力作が目を引く。かかし祭りは地域活性化を目的に今年で3回目の開催。
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認知症当事者ら「木工房」 車いす用体重計500台達成 富士宮
認知症当事者らが従業員として働く富士宮市の有限会社「木工房いつでもゆめを」(稲葉修代表)は21日、主力商品の木製車いす体重計が販売総数500台を達成した。500台目の注文となった日本盲導犬総合センター富士ハーネス(同市)で記念式典を開催し、従業員らが節目を祝った。関係者は「心を掛けた商品がここまで広がった。次は千台目が目標」と意気込む。 木工房は認知症当事者らが木製の介護用品の製作販売を行う有限会社として2013年末オープン。認知症になっても仕事を続けたい人たちのための居場所になっている。現在は当事者10人のほかサポーター4人が勤務。 車いす用体重計「ケアスケールふじこちゃん」は広い天板
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記者コラム「清流」 課題逆手に循環社会へ
富士宮市で環境省モデル事業の実証プラントだった富士山朝霧バイオマスプラントが、民間事業として再稼働にこぎ着けた。地域課題を逆手に取り循環社会につなげる取り組みに期待は大きい。 朝霧高原では過剰発生する乳牛のふん尿の処理が課題になっている。プラントの構想はその余剰ふん尿を資源化し、液肥として地域に販売するほか、メタンガスで生まれた電力を、地域電力会社を通じ地元に循環する。二酸化炭素削減や再生可能エネルギーの地産地消につなげる取り組みだ。 「全国的にも先駆けたバイオマスプラントを目指す」-。関係者の口から次々と出てくる展望に夢が膨らんだ。「地域の困り事」に一つ一つ向き合った先にこそ、チャンス
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本物と絵、フクロウ共演 富士宮市根原の富士花鳥園【動画】
富士宮市根原の富士花鳥園で24日まで、富士特別支援学校富士宮分校の生徒が描いたフクロウの絵画作品が並んでいる。本物のフクロウと絵画の“共演”が楽しめる展示会。フクロウたちも気になる様子で作品を見つめている。 会場には同分校の1年生全員らが美術の授業で描いた計26作品が並ぶ。さまざまな種類のフクロウの特徴を捉えながら、カラフルな色使いが印象的な力作が目を引く。バードスタッフたちも作品と園内のフクロウを見比べて「ビャッコぽい。イーバに似ているね」などと、楽しんでいた。
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特別広報官「タケノコ王」初仕事 富士宮信金で詐欺注意呼び掛け
テレビのバラエティー番組などで“タケノコ王”として活躍する富士宮市長貫の風岡直宏さん(47)がこのほど、富士宮署特別広報官として委嘱後初の啓発活動に臨んだ。富士宮信用金庫駅南支店前で署員と特殊詐欺の被害防止を呼び掛けた。 タンクトップやマスク、ベルトまでおなじみのピンク色でそろえて登場した風岡さん。特殊詐欺について「手口が巧妙化している。大丈夫と思っている人が危ない。被害防止の一端を担えたら」と力を込め、同支店前に立った。訪れた高齢者らに「振り込め詐欺にお気を付けてください」と声を掛け、特殊詐欺被害や交通事故防止の啓発チラシを配った。 風岡さんは今後も特別広報官と
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家康と富士山、金屏風初公開 生前の面影? 富士宮・世界遺産センター
富士宮市の県富士山世界遺産センターで11月7日まで、徳川家康の可能性が高い人物が描かれた金屏風(びょうぶ)「富士三保清見寺図屏風」を初めて公開した企画展「家康+富士山」が開催されている。同金屏風を巡る一考察を紹介したほか生前のリアルな家康に近いとされる「白描東照大権現像」など肖像画を多数用意した。 金屏風は右隻に富士山や三保の松原、久能山東照宮が、左隻に清見寺を家康とみられる人物が従者を連れて訪ねる様子が描かれる。会場では金屏風に“隠れた”土屋忠直と家康の運命的な出会いを示す物語を紹介。家康が忠直を清見寺から連れ帰った逸話が登場する書物を複数展示した。 企画展では
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富士宮署特別広報官に「タケノコ王」 警察官「夢だった」
全国地域安全運動初日の11日、富士宮署はテレビのバラエティー番組などで“タケノコ王”として活躍する富士宮市長貫の風岡直宏さん(47)を特別広報官に委嘱した。同署が展開する防犯や交通安全、防災など幅広い啓発活動に特別広報官として協力していく。 同署で開かれた委嘱式に風岡さんはおなじみのピンク色のタンクトップ姿で登場した。佐野信浩署長から特別広報官の委嘱状やたすきを受け取り「身が引き締まる思い。小学生のころになりたかった職業は警察官だった。正義に貢献できて光栄」と力を込めた。委嘱式の後、署幹部とあいさつを交わした。 このほか同署では11日朝、全国地域安全運動(11~2
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ふん尿資源に地域循環 富士開拓農協環境対策室 川島芳郎室長【キーパーソン】
富士宮市北部で環境省モデル事業の実証プラントだった富士山朝霧バイオマスプラントが民間事業として再稼働した。朝霧高原では過剰発生する乳牛のふん尿の処理が課題だ。それを逆手に取り二酸化炭素削減や再生可能エネルギーの地産地消につなげる新たな取り組みについて聞いた。 -再稼働の経緯は。 「環境省モデル事業の実証実験が終わって民間事業者の入札が失敗すればプラントは取り壊す予定だった。3回目の入札で昨年12月に土谷特殊農機具製作所が落札し、農協が事業支援に入ることになった。民間が取得してくれたことで実証実験の成果を生かし、環境対策を進めることができる。この先は採算性を意識して頑張っていかないといけな
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制服の選択制8校検討 富士宮市議会 教育長答弁
富士宮市の池谷真徳教育長は8日の市議会9月定例会一般質問で、市内公立中学校のうち、8校が機能性や多様性に配慮し、制服の選択制の導入を検討していると明らかにした。1校は来年度からの導入を決めたという。佐野寿夫氏(公明会)への答弁。 導入を決めた1校では来年1月に、入学前の新1年生に対して制服の選択制について説明するほか、新2・3年生に対しても希望者が購入できるよう校内説明を計画している。同校では早ければ来年1月から、新2・3年生の制服の選択制が始まる見通しという。 池谷教育長は答弁で「制服を新しくするには保護者や児童生徒、地域など多くの方の意見を伺うとともに、保護者の経済的負担を考慮する必
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多目的広場の検討、ローラースポーツ可能に 富士宮市が議会答弁
富士宮市は7日の市議会9月定例会一般質問で、市内で新設を計画している山本高原地区の都市公園や既存の外神東公園で、ローラースポーツも利用可能な多目的広場の整備を検討していると明らかにした。植松健一氏(至誠)への答弁。 植松氏は東京五輪でスケートボードが正式種目に採用されたが、ローラースポーツが利用可能な施設が少ない現状を訴えた。市は都市公園を2023年度中の完成を目指し、多目的広場の整備も併せて検討している。 多目的広場にはコンクリートなどの舗装工事を施すことでローラースポーツだけでなく、さまざまな活動ができる形を考えているという。現時点では、ローラースポーツが利用可能な場所として大沢川ス
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コロナ終息と平和祈願 故高田賢三さんの思い 富士宮から世界へ
ファッションデザイナーの故高田賢三さんが発起人の起き上がりこぼしプロジェクトで縁のある4カ国をオンラインでつないだ「コロナ終息の祈りの会」が4日、富士宮市の割烹(かっぽう)旅館たちばなで開かれた。富士山麓を拠点に、神事や交流会を世界にライブ配信し、新型コロナウイルス感染による合併症で亡くなった高田さんへの追悼や感染症収束と世界平和に願いを込めた。 プロジェクトは高田さんが東日本大震災からの復興を願い、福島の郷土玩具・起き上がりこぼしを通じて世界とつなごうと始めた。祈りの会は高田さんの命日に合わせて、プロジェクト代表を務める富士宮在住の渡辺実さんが中心となって企画した。同旅館の富士山が一望で
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濃厚接触者調査を一部代行 富士宮市、相談窓口を設置
全国で新型コロナウイルス感染が急拡大した8~9月に保健所業務が逼迫(ひっぱく)したことを受け、富士宮市は4日までに、保健所が濃厚接触者を洗い出す積極的疫学調査の一部を代行する専用相談窓口を設けた。新たに雇用した窓口専属の看護師が感染不安を抱えた市民から聞き取った情報を保健所に取り次ぎ、濃厚接触者の特定業務を補完する。同市によると、県内では初の取り組みとみられる。 相談窓口は第6波に備え、まん延期でも濃厚接触者の早期発見や検査につなげ、クラスター(感染者集団)の発生防止を図る狙い。感染者が発生した企業や福祉事業所、学校などの関係者から電話相談を受け付け、濃厚接触者候補の範囲を調べて保健所に報
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畜産バイオマス 朝霧で民間が再稼働 ふん尿で発電、肥料生産
環境省のモデル事業として運用されていた「富士山朝霧バイオマスプラント」(富士宮市根原)が1日、民間事業としての本格稼働に向けた試験運転を始めた。朝霧高原で過剰発生する乳牛ふん尿の適正処理とともに、二酸化炭素の削減や再生可能エネルギーの地産地消につなげ、新たな地域循環モデルの創出を目指す。本格稼働は来年1月ごろの予定。 2019年8月末に実証実験が終了した同プラントは競売物件となり、20年12月に土谷特殊農機具製作所(北海道)が取得。同社とタカラレーベン(東京都)が共同出資で合同会社「富士山朝霧Biomass」を設立した。富士開拓農協が業務支援で参画し、新たに民間事業として再稼働することにな
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家康か 富士山金屏風に登場の人物 静岡県世界遺産センター調査
静岡県富士山世界遺産センターが所蔵する富士山や三保の松原、清見寺を描いた金屏風(びょうぶ)「富士三保清見寺図屏風」に登場する何者か不明だった隠居風の人物について、徳川家康の可能性が高いことが30日までに、同センターの調査で分かった。富士山と家康を一緒に描いたとみられる江戸時代の作品が見つかったのは初めてという。 金屏風は一隻が縦123センチ、横297センチの六曲一双。右隻は富士山や三保の松原、久能山東照宮が描かれ、左隻は清見寺を隠居風の人物が訪ねている様子が描写されている。17世紀中期の作品とみられる。センターは昨年秋ごろ収蔵した。学芸課長の松島仁教授(美術史)は当初から、作品の中で清見寺
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静岡人インタビュー「この人」 前島靖勲さん 富士宮青年会議所第50代理事長
一般社団法人富士宮青年会議所(JC)は50周年の節目を迎えた。同JC拡大委員長や理事を歴任し、静岡ブロック協議会副会長や東海地区協議会「とうかい号」事務局長を経験。地元への恩返しを胸にさらなる街の発展を見据える。39歳。 -第50代の実感を。 「50年の伝統や歴史の重みを感じる。これまでJCで学ばせてもらったことや得られたものは多い。恩返しの思いから理事長就任の意欲も募っていた。理事長という立場でメンバーの成長の機会をつくっていく」 -富士宮の魅力とは。 「観光資源や人の良さなどポテンシャルは間違いなく高い。みんな『宮』という単語を無意識的に使う。地元を好きな人は多い。市民にさらに誇
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千歳飴 早くも準備本格化 富士宮・浅間大社
七五三参りのシーズンを前に、富士宮市宮町の富士山本宮浅間大社で千歳飴(ちとせあめ)付きのお守り作りが本格化している。 社務所ではこのほど、巫女(みこ)3人が子どもの成長への願いを込めながら、ササに千歳飴やお守り、絵馬などを取り付けて縁起物を完成させていった。今年は約2500個を用意する。千歳飴の袋には縁起の良いタイが大きくあしらわれた。 七五三参りのピークは11月中旬ごろ。昨年に続き、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けて分散参拝を呼び掛けるため、例年よりも1カ月ほど早く準備を始めた。9月中旬から七五三参りの参拝客が訪れ始めているという。浅間大社担当者は「ピーク前の早めのご参拝をお願いし
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富士宮「倫理条例」制定へ 市議会議長、新設特別委で検討意向
2019年10月の富士宮市議会議長選に絡み、元市議会議長の遠藤英明容疑者(79)=辞職=と共謀して同僚市議に遠藤容疑者への投票を依頼し、見返りに現金100万円を渡そうとしたとして贈賄申し込み容疑で稲葉晃司市議(48)が書類送検されたことを受け、小松快造議長は28日、報道陣の取材に応じ、新たに設置予定の倫理特別委員会の中で倫理条例の制定を目指す考えを明らかにした。 小松議長は21日の正副議長選に立候補した際の所信で「諸派議員で横断的に構成する特別委員会を組成し、自浄作用を持たせる」として倫理特別委を設置する意向を表明していた。近く議会運営委員会を開き、具体的な議論に入る方針。小松議長は取材に
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富士宮市議会 信頼回復の道見えず【解説・主張しずおか】
2019年10月の議長選を巡る贈賄申し込み容疑で、現職の議長だった遠藤英明容疑者(79)が逮捕され、議員辞職した富士宮市議会。5月に当時の現職市議が県迷惑防止条例違反容疑で逮捕されたばかりで、相次ぐ不祥事に市民の不信感は高まっている。市議会は新たな正副議長を決めたが、信頼回復への具体的な対応策はまだ見えず、“いばらの道”が続く。 遠藤容疑者が逮捕された翌日の8日、議会事務局に捜査員約10人が家宅捜索に入った。9月定例会が開会した10日以降も委員会室には「終日入室不可」と張り出され、ほかの市議への任意聴取も行われるなど、異常事態が続く。「今の議会は頼りにならない」「全
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名月、音色と共に 田貫湖畔でパフォーマンス、世界に発信 富士宮
「富士山と中秋の名月を愛でる会」(富士山と月を愛でる会主催、富士宮市観光協会共催)が21日夜、同市の田貫湖キャンプ場で開かれた。富士山麓を照らす中秋の名月の下、多彩な舞台パフォーマンスを繰り広げ、「日本の美」を世界に向けてライブ発信した。 無観客を基本にオンライン開催。21日は国連が定めた「国際平和デー」でもあり、コロナ収束と平和の願いを込めた。ススキの生け花や月見まんじゅう、月見酒、季節の農産物などを用意した会場に詩吟愛好家や笛奏者、クラリネット奏者らが登場し、優雅なハーモニーを富士山麓に響かせた。 笛奏者の森田梅泉さんが隕石(いんせき)の笛を奏でた直後に、雲が晴れて中秋の名月が姿を現
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教職員接種を開始 富士宮市、学校業務の影響配慮
富士宮市はこのほど、市内教職員の新型コロナウイルスワクチン接種を実施した。副反応に備え、学校業務への影響を抑えられるよう接種日時を金曜の夜間に設定。仕事を終えた、20~30代を中心に約200人が次々と会場に入った。 教職員専用の集団接種会場を市立病院に近い民間施設クリスタルホールパテオン(同市錦町)に設けた。市立病院の医師、看護師、薬剤師と市教育部職員が連携して運営を担った。視察した須藤秀忠市長は接種従事者に感謝を伝え、状況を確認。「子どもたちと接する教職員に、少しでも前倒ししてワクチン接種できたことは大変良かった。一安心」と述べた。 2回目の接種は10月1日。学校現場での感染拡大防止に
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静岡人インタビュー「この人」 佐野かおりさん 5年を迎えた「ハハラッチ」リーダー
富士宮市の街の魅力を発信する母親ライター「ハハラッチ」をまとめるリーダー。NPO法人母力向上委員会と市が連携して設け、現在1~5期生34人が活躍する。50歳。大阪府出身。 -スタートからの5年間を振り返って。 「未就園児を育てる母親メンバーが増えてきた。事業は街の情報発信だけでなく、子どもがいるからこそ楽しめる活動として広げたいと思ってきた。当初の目的を達成したなと、5期生が入って感じた」 -年間のホームページの閲覧数が20万回を超えた。 「みんなが興味のありそうなお店なども探して紹介してきた。2017年にフルーツサンドで有名な望月商店を紹介してから目に見えて閲覧数が増えた。県外から
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山岳遭難男性救助 親子3人に感謝状 富士宮署
富士宮署は9日、富士山富士宮口で8日午後に発生した山岳遭難事故で救助活動に多大な貢献をしたとして、協力した登山者3人に対する署長感謝状の贈呈式を同署で開いた。3人は下山中、身動きが取れなくなった男性(79)を発見し、迅速な救助につなげた。 感謝状を受けたのは愛知県に住む会社役員都築宏典さん(50)、長女未羽さん(20)、次女乃彩さん(18)。富士宮口を下山中、近くを歩いていた男性が途中から動けなくなった様子を見て、3人で連携して迅速に110番通報。男性に肩を貸すなどして一緒に下山した。男性は当時、低体温症となり、意識がもうろうとしていたという。沸かしたお湯を飲ませるなどして早期の保温措置も講
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富士宮発キャンプ品人気 焚き火台やテーブル 自動車部品の製造技術生かす
キャンプ熱が高まる中、自動車部品の製造などを手掛ける富士宮市の小林工業が立ち上げたキャンプギアブランド「ANCAM(アナキャン)」が次々と新商品を生み出している。金属加工技術を生かした焚(た)き火台に続き、デザイン性に優れたメタルテーブルなどキャンパーたちの人気を集めている。 ブランド名はアナザーライフキャンプの略語。企画した生産技術部次長の土屋鋭二さん(44)が「キャンプを通じて、もう一つの生活、もう一人の自分を見つけてもらいたい」との思いで名付けた。 ブランドを立ち上げた2018年から販売している焚き火台「FIRE WHIRL」は湾曲した4~6枚のステンレスプレートを組み合わせて形
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富士宮市、無症状者PCR検査 無償化後申し込み急増【新型コロナ】
富士宮市の須藤秀忠市長は2日の定例記者会見で、市独自に無症状者への新型コロナウイルスのPCR検査費用を補助する取り組みについて、まん延防止等重点措置や緊急事態宣言に伴い全額助成(無償化)を適用した8月8日以降、申し込み件数が急増している状況を明らかにした。 同市によると、無症状者の検査費用は自己負担で約3万円。無償化した8月8~31日は計1353件の申し込みがあった。最も多い日は1日で272件だった。一方、市が1回2万円を補助していた4月~8月7日の申し込み件数は、1日3件程度だった。須藤市長は「希望者は申し込みから2日以内で検査が受けられている。市民ニーズに対応できている」とした。全額補
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コロナワクチン 妊婦専用会場を新設 富士宮市、産婦人科医が常駐
富士宮市は30日までに、新型コロナウイルスワクチン接種について産婦人科医が常駐する妊婦専用の接種会場を新たに設けると発表した。接種予約は31日~9月7日にコールセンターで受け付け、9月中に2回分の接種を終える日程で進める。 市は8月24日から妊婦を対象に優先予約を開始したが、希望する妊婦がいち早く接種まで終えられるように専用会場を設けた。1回目の接種日は9月6日または同9日。2回目は9月27日または同30日を予定している。接種場所は市立病院エントランスホール。市立病院の産婦人科医が常駐することで妊婦が安心して接種できる態勢を整える。 既に予約済みの妊婦についても今回の専用会場に変更するこ
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富士宮市 五輪空手チーム合宿支援 割烹旅館に感謝状
富士宮市は30日、東京五輪スペイン空手チーム事前合宿に伴う協力者への感謝状贈呈式を市役所で開催した。スペインとの友好交流関係構築に多大な貢献をしたとして、同空手チームを宿泊施設として支えた「割烹(かっぽう)旅館たちばな」に感謝状を贈呈した。 合宿期間中、同割烹旅館ではスペイン空手チームを貸し切りで受け入れ、好みに合わせた食事を提供するなどのおもてなしで選手らを支えた。贈呈式には同割烹旅館の石田寛之代表が出席し、須藤秀忠市長から感謝状を受け取った。東京五輪では空手形に出場したサンドラ・サンチェス選手が金メダルを、ダミアン・キンテーロ選手は銀メダルに輝いた。 このほか、スペイン空手チームを支
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画面越し、元気に発表 夏休み明け「授業」再開 富士宮・北山小
新型コロナウイルスの影響で夏休み明けから学校閉鎖となった富士宮市立北山小は26日から、学校と自宅をつないだオンライン授業を始めた。閉鎖が続く中もクラスごとにオンラインの「教室」を設け、各自宅から出席した児童が画面越しの授業に取り組んでいる。 オンライン授業2日目の27日、同小4年生クラスの3時間目は算数の授業を行った。「先生、終わりました」「発表してくれる人は挙手マーク出して」。児童は割り算の練習問題に取り組み、画面越しに答えを発表したり、学級担任の解説を受けたりした。このほか、係決めや理科の自由研究発表などを行うクラスもあった。 山口佳之校長は「ずっとオンラインでつなぎ続けるよりも、メ
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コロナ急拡大、気を引き締めて 富士宮市長/市立病院長/市医師会長 動画で市民に向けメッセージ
新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、富士宮市の須藤秀忠市長は26日、市民に向けて市立病院の佐藤洋病院長と市医師会の永松清明会長とともに感染防止対策を呼び掛ける動画をユーチューブ市公式アカウントやホームページで配信した。初めての3者合同によるメッセージ動画で強い危機感やまん延防止を訴えた。 配信動画は約3分。須藤市長は「我慢が感染を防ぐ。一緒にこの難局を乗り越えていきましょう」と呼び掛けた。24日からコロナ患者病床を拡大した市立病院。佐藤院長は医療崩壊への危機感を示し「コロナを封じ込めるつもりで、さらに引き締めていきましょう。医療スタッフも昼夜頑張る」と力を込めた。 PCR検査やワクチン
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リゾート空間をコンセプト 「理想の障害福祉施設」富士宮に
リゾート空間をコンセプトにした医療的ケアが可能な障害福祉施設「ユー・ソー・ナイス」がこのほど、富士宮市小泉に完成した。生活介護事業所で一緒に働いてきた2人の支援員が10年前から思い描いた「理想の施設」が形になった。施設では重症心身障害児に特化した多機能事業所の開業を9月に控え、最終準備を進めている。 運営の中心を担うのは施設長を務める渡辺裕美さん(45)=富士宮市=と副施設長の前橋琴江さん(39)=富士市=。同じ施設で勤務をともにしてきた2人は長年、「母親が本当に安心して預けられる場所。母親の前進基地をつくりたい」と夢を膨らませてきた。 急展開を迎えたのは2020年秋。渡辺さんと前橋さん
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芝川ノリ「復活」へ調査 富士宮市、例年並みの水準
富士宮市は24日、環境省レッドリストで絶滅危惧種に指定される芝川ノリ(学名・カワノリ)の生育状況や環境を調べる定点観測調査を市内で実施した。現在収穫量は激減し、市場に出回ることはほぼなくなった“幻のカワノリ”。市北部を中心に集めたデータを基に養殖に向けた研究を進め、芝川ノリの「復活」を目指していく。 調査に回ったのは日本大短期大学部食物栄養学科の石川元康准教授と市生活環境課、食のまち推進室の職員。芝川水系の水路や湧玉池直下神田川などに入って、芝川ノリの有無を確認したり、水温や流量など河川状況を調べたりした。16カ所ある観測地点のうち、流量が多く4カ所の調査を見送った
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星陵高チア部全国V 5人で力合わせ集大成 ダンスドリル選手権
富士宮市星山の星陵高チアリーダー部が高校生ダンスの祭典「全国高校ダンスドリル選手権(7月30日~8月1日)」のソング・ポン部門スモール編成で全国1位に輝いた。出場した3年生5人のメンバーは幼いころからの仲間。「絶対優勝する」と挑んだ5人で出場する最後の大会に最高の成績をつかんだ。 大会に出場したメンバーは、青木このはさん、熊王琉杏さん、野沢陽咲さん、関口遥香さん、森美琴さん。5人はチアダンス団体「C-STAR」に幼少期から所属し、励まし合ってきた。部活の外部コーチを務める海野幸さんはC-STAR代表としても5人の成長を長年見てきた。 東海大会1位の成績で進んだ全国の舞台。ソング・ポン部門
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夏野菜で元気と笑顔 おいしい食べ方紹介 JA富士宮即売会
富士宮市のJA富士宮女性部「ふれあい市」の大宮夕市メンバーがこのほど、野菜即売会を同JA東支店前で実施した。朝どれの夏野菜とともに地元農家の元気と笑顔を届けた。 会場にはキュウリやゴーヤー、ナス、トウモロコシなどメンバーの畑で丹精込めて育てた夏野菜を幅広く用意した。ちらしずしなど手作り商品も並べた。メンバーは感染防止を徹底しながら自慢の夏野菜のおいしい食べ方などを紹介した。即売会は、大宮夕市を毎週開いている大宮支店とは別会場の東支店前で初めて開催し、新規客の獲得を狙った。 「ふれあい市」は大宮夕市のほか、富士根朝市と柚野自由市の3地域で展開している。地元農家の女性らが新鮮野菜を朝市や夕市
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富士特別支援学校富士宮分校 10周年記念し絵画123点
富士特別支援学校富士宮分校は28日まで、開校10周年を記念した特別企画展「ART EXHIBITION絆2021」を富士宮市中央町のARATAギャラリーで開催している。富士宮分校の在校生や卒業生が制作した大小123点の絵画を展示した。どこまでも自由に描かれた色鮮やかな作品が来場者の心を楽しませている。 目を引くのは、10周年を記念した大型の合作「絆~宮の愉快な仲間たち~」。今年3月に卒業した生徒27人がそれぞれ好きな動物を描いた。シマウマに乗って足を広げるパンダなど遊び心が垣間見える。富士山を描いた作品や表情が印象的なハシビロコウやダチョウ、フクロウなど動物の単体作品も数多く並ぶ。 美
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「ライトな移住」若い女性に提案 富士宮市、人気マガジン「GENIC」とコラボ
「コンセプトは旅するように移住を」―。富士宮市がライフスタイルマガジン「GENIC(ジェニック)」とコラボし、20~30代女性をターゲットにしたシティープロモーション企画を進めている。富士宮への移住特集を同マガジンで展開し、若い女性に対するアプローチのあり方を模索していく。 Uターン就職が少ないという同市。若い女性に狙いを絞り、少しハードルを下げた「ライトな移住」を提案する取り組みとして人気マガジンとコラボを企画した。女性が引かれる仕事や暮らし方とは何か、を模索する中で生まれた発想だった。 取材に入ったのは沖縄県などを拠点に編集者兼フォトグラファーとして活動する伊佐知美さん(35)。7月
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風鈴520個涼やか♪ 富士宮・白糸ノ滝の新売店エリア
富士宮市上井出の世界遺産富士山構成資産・白糸ノ滝の新売店エリア「富士山・白糸ノ滝テラス」で31日まで世界遺産登録8周年を記念した「風鈴まつり」が開かれている。2020年4月にオープンした新売店エリアに風鈴520個が並び、夏を彩っている。 風鈴まつりは市と各売店で開催した。テーマは「風鈴で映える白糸ノ夏」。来場者が風鈴の映える角度を探りながら、スマートフォンやカメラで撮影を楽しんでいる。市はSNS上で、撮影した写真にハッシュタグ「#白糸風鈴」を付けた投稿を呼び掛けている。
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五輪スペイン空手形 金・銀メダル 合宿地・富士宮沸く
富士宮市をホストタウンにする東京五輪スペイン空手チームの空手形2選手がそれぞれ金銀メダルに輝いた。決勝が行われた5、6の両日夜、チームを支えてきた市民団体「PeDeKa(ペデカ)」や市関係者が人数を制限して市役所からテレビ観戦で応援した。 5日夜の空手女子形では、サンドラ・サンチェス選手が清水希容選手との決勝に臨み、金メダルに輝いた。6日の男子形では、ダミアン・キンテーロ選手が予選1位で喜友名諒選手との決勝に進み、銀メダルを獲得した。 合宿中も練習会場の準備や洗濯、食事手配など幅広くチームを支えてきたペデカ。「転ぶなよ。無事に終わってくれ」。そう祈りながら決勝を見つめた土井正孝代表。大会
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酒ツーリズム発信 富士宮で富士山酒蔵巡りモニターツアー
富士・富士宮における酒ツーリズムを海外に広く発信しようと、富士市の富士川まちづくり会社がこのほど、「富士山酒蔵巡りモニターツアー」を富士宮市内で開催した。県内の在留外国人や観光関係者ら15人が参加し、富士山の恵みを生かした酒造りを体感した。 同社では富士山の恵みや歴史文化などを酒造りにひも付けた体験プログラムやモデルコースを検討し、モニターツアーを通じて外国人らの意見を取り入れながら、新たなツアー商品を模索している。 初開催の今回は、参加した外国人らが富士山世界遺産センターや浅間大社を回った後、牧野酒造(富士宮市下条)や富士高砂酒造(同市宝町)の蔵内を見学した。担当者から酒蔵の歴史や製造
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五輪スペイン選手にエール 富士宮市が空手チーム出陣式
東京五輪の選手村に向かうスペイン空手チームを盛り上げようと富士宮市は1日、出陣式を市役所で開いた。チームを支援する市民有志団体「PeDeKa(ペデカ)」のメンバーや市関係者が参加し、距離を取って選手らにエールを送った。 5、6日に本番を控えるともに世界ランキング1位の空手女子形サンドラ・サンチェス選手と男子形ダミアン・キンテーロ選手らが登場した。富士宮西高応援団がパフォーマンスを披露し、須藤秀忠市長が「市民一同、富士宮から応援している」と気持ちを込めた。 ダミアン選手は「おもてなしでホームにいるような気持ちで過ごすことができた」と感謝し、サンドラ選手は「皆さんとメダルを共有するために最善
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リサイクル堆肥の活動発表 富士宮高校生、静岡県内外団体と交流
地域振興を目指す高校生が集う全国組織「日本高校会議所」の第3回総会が31日、オンライン開催された。静岡県内外から7団体が参加し、活動発表を通じて交流を深めた。 参加団体は、おかやまJKnote(岡山)、田方農業高ライフデザイン科セラピーコース、Nジオチャレ(愛媛)、伊豆半島高校会議所、磐田農業高生産科学科、富士宮高校会議所、あかし高校会議所(兵庫)。第4代会頭の山田美月富士宮高校会議所会頭はあいさつで「ここでの交流が未来を切り開いていく」と力を込めた。 発表大会では各団体が地域交流や研究、イベント、商品開発など高校生の視点を生かした活動を紹介し、今後の計画や目標を共有した。大学教授や文科
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動画でスペイン空手チーム応援 合宿地・富士宮の有志団体
東京五輪スペイン空手チームを支える富士宮市の有志団体「PeDeKa(ペデカ)」がこのほど、市内で合宿中の同チームを盛り上げようと、ユーチューブで応援動画の配信を始めた。8月5、6日に本番を控える空手形2選手の様子や応援メッセージ、富士宮の名所など充実した内容を発信している。 小学生から高校生、大人メンバーの約20人で構成するペデカのユーチューブ班が配信内容の企画、撮影、編集を担う。コロナ禍で選手を直接応援しにくい状況でも、動画を通じて応援の気持ちを届けようと企画した。スペイン国内のファンにも配信を見てもらおうとスペイン語のテロップを付けて構成した。 7月16日の告知動画からスタートし、同
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ムーミンで共生考える 静岡県立美術館・木下館長 富士宮で講演
静岡県立美術館の木下直之館長を招いた特別講座(富士宮人づくりの会主催、富士宮市教委共催)がこのほど、市役所で開かれた。「美術館って何だろう―『ムーミン展』に教えられたこと」をテーマに「共生」について考えた。 木下館長はムーミンの作者トーベ・ヤンソンが1945年に出版した「小さなトロールと大きな洪水」を紹介し、「大きな洪水は戦争をたとえていると言える。トーベにとって戦争の影が本当に大きい」と指摘した。同美術館で開催したムーミン展を振り返り、「トーベから私が受け取ったメッセージは一言で言うと他者の存在を認めること」と語った。 また、ムーミンの世界に登場する印象的なキャラクターに触れ、「一つ一
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学校のお便り、行事 ネットで保護者に連絡 富士宮のIT企業開発 教員負担軽減
富士宮市野中のIT企業「EGエンジニアリング」(芝切祐貴代表)がネット上で学校と保護者、児童生徒の3者間での情報共有に特化した教育用ICTツール「スクジュール」を開発した。芝切代表自身も教師だった視点を生かして学校現場の負担軽減を目的に設計。2021年度から地元の井之頭小などで導入が始まった。 同ツールは3者をネット上でつなぎ、円滑な情報共有ができるシステム。これまで紙で配ってきた学校からのお便りや行事予定をネット上で一元管理し、保護者らに直接届けられるほか、児童生徒の学習記録の共有や保護者からの欠席遅刻早退の連絡をスマホやパソコンから可能にした。 新たに導入した井之頭小で1年生クラスを
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盛り土違反根絶へ本腰 富士宮市が連携調整会議
熱海市伊豆山で発生した大規模土石流災害を受け、富士宮市は20日までに、盛り土など土地の形質変更に関する法令違反の取り締まり強化に向けた連携調整会議を庁内に立ち上げた。19日に開いた初会合では、庁内関係部署間やオブザーバーとして加わる捜査機関との連携強化を確認し、現状の監視・指導態勢や課題を共有した。 今後、調整会議内に事務レベルでつくるワーキンググループを設け、▽法令違反を発見するためのパトロール▽発見した際の対応▽現状の申請箇所・法令違反箇所への対応-などについて検討を進めるとした。部署間の連携を一層強化し、より効果的な具体案をまとめて、調整会議に推進結果を報告していく。 会議のトップには
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石の寿司“展”オープン 富士宮・奇石博物館【動画】
富士宮市の奇石博物館で8月31日まで石を磨いて寿司[すし]を模したアート作品の企画展が開かれている。 作家は女子美術大卒業生の浜平茉莉さん。寿司屋のカウンターを模した展示会場にはマグロやタコ、エビ、軍艦など40種類が下駄に並ぶ。シャリはイタリア産の大理石。寿司ネタは人工着色料を使用せず、石そのものの色を生かして作られた。 石の寿司作品は食品ロスへの問題意識から、「どうしてこんなにも命が軽く扱われるのだろう」との疑問から生まれた。肝臓握りや脳みそ軍艦など人間の部位を寿司にした作品が来場者を“魚[ギョ]”っとさせている。 (富士宮支局・吉田史弥)
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富士宮のE-BIKE事業2年目 新たな観光の形に期待【湧水】
富士宮市が推し進める電動アシスト付き自転車「E-BIKE」のレンタルサイクル事業は2年目。今年からは新たにE-BIKEを活用した街巡りモデルツアーの発信が始まった。富士宮の新たな観光の形を模索する試みに期待したい。利用推進に向けては、E-BIKEを借りた先の楽しさをどこまで提案できるか、が鍵となりそうだ。 新たに始まったのはスルガ銀行と連携したシティープロモーション企画「宮ぽた」。富士宮を気ままにポタリング(自転車で散策)がテーマ。来年4月まで毎月1回、市内各地に置いたレンタル施設を発着にした計12コースを市職員らがモデルになって巡る。スルガ銀行の担当者がツアーに同行し、その様子を撮影して
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中学生 夏休みに集団接種 富士宮市12~15歳、ワクチン計画
富士宮市の須藤秀忠市長は12日の定例記者会見で12~15歳に対する新型コロナウイルスワクチンの接種計画を発表し、夏休みに中学生専用集団接種会場を設ける方針を示した。市立病院小児科医師やアナフィラキシーに熟知した看護師を置き、希望者が安心して接種できる態勢を整える。 集団接種会場を設けることで中学生の希望者が接種できる機会を広げる。市内かかりつけ医での個別接種でも対応可能とし、希望者が接種時期や場所を選択できる形にする。 接種条件として保護者同意を必須とし、接種会場でも原則保護者同伴を求める。市は学校を通じて中学生の保護者向けにワクチン説明通知を配布する。全体の希望者数などを把握するため、
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富士 清水東を7回コールド 高校野球静岡大会1回戦
▽1回戦(富士第1試合) 清水東 0000000―0 121003×―7(7回コールド) 富士 ▽本塁打 山下(富)▽二塁打 山下(富) ▽試合時間 1時間27分 【評】富士は着実に得点し、清水東に七回コールドで快勝した。 富士は初回、平田の左前適時打で先制点を奪った。二回には山下が適時二塁打で2点追加。六回も山下が本塁打を放ち、清水東を突き放した。先発平田は直球に変化球を織り交ぜて好投し、相手打線を抑えた。 清水東は好機をつくるも生かせなかった。 ■主将山下本塁打 完勝引き寄せる 富士は昨夏の代替大会で敗れた清水東との再戦が実現し、コールド勝ちで雪辱を果たした。主将の山下
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記者コラム「清流」 新たな名物に期待
酒かすの風味がほんのりと広がる「プリン」。新たな名物を目指し、割烹旅館富士見荘と老舗酒蔵牧野酒造がコラボし、酒かすを使った手作りプリンが誕生した。若年層の心もつかみそうだ。 地域活性化の一助になりたいとの思いから富士見荘が牧野酒造に打診し、実現した。プリンに使う絞りたての酒かすは同酒蔵主力銘柄の「富士山」。若おかみの安田由紀子さんは「プリンを通じて気持ちに潤いを届けられたら」と込める。食のまちづくりに力を入れている富士宮。富士山麓の豊かな自然で生まれた食資源は大きな魅力だ。 景勝地や観光施設だけでなく、一つの商品が多く観光客を呼び込むきっかけになることもある。若おかみの思いが広く届けばと
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白糸ノ滝から願い事 11日まで富士宮、テラスに七夕飾り
富士宮市は2020年4月にオープンした世界遺産富士山構成資産の一つ白糸ノ滝の新売店エリア「富士山・白糸ノ滝テラス」(同市上井出)に七夕飾りを設置している。11日まで。地元住民や観光客らが短冊に願い事をしたため、思い思いに飾り付けている。 テラス内の各売店に短冊や記載台を用意して、自由に飾り付けられるようにした。ササには「コロナが収束しますように」といった新型コロナウイルス収束を願う内容が目立ち、「雨がやみますように」といった願い事もあった。ほかにも「ケーキ屋さんになりたい」「サッカーがうまくなりますように」など子どもたちの思いがつづられている。市はSNS企画として、ハッシュタグ「#白糸七夕
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下水・汚泥処理共同化実験 富士宮市、コスト削減目指す
富士宮市は5日の市議会6月定例会一般質問で、星山浄化センター(下水処理場)において、下水と浄化槽汚泥・し尿の処理共同化に向けた実証実験を実施する方針を示した。市によると処理共同化が実現すれば県内でも初めての試みとみられる。稲葉晃司氏(蒼天)への答弁。 現在、星山浄化センターでは下水の処理を行い、隣接する衛生プラントで、し尿や浄化槽汚泥の処理を実施している。市は星山浄化センターと衛生プラントでの処理を統合することで全体のコスト削減につなげたい考え。 衛生プラントにし尿と浄化槽汚泥を入れ繊維類などのごみを除去した後、希釈せず星山浄化センターに送り、その後の処理を共同化する流れを想定。 実証
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富士宮の通学路、危険箇所は 市と市教委が緊急点検、安全確認
先月28日に千葉県八街市で下校中の児童5人が大型トラックにはねられて死傷した事故を受け、富士宮市と市教委は3日、通学路の緊急合同点検を実施した。県富士土木事務所や富士宮署、住民、学校と合同で危険箇所を点検し、通学路の交通安全対策を検討した。 芝富小や芝川中の児童生徒が通学で使う同市長貫の県道と市道が交わる交差点では、ガードレールなどの設置が要望された。学校や住民からは、速度の出ているトラックなどが多く通行するほか下り坂でゆるやかなカーブのため、信号待ちの児童ら歩行者に突っ込む可能性があるとの懸念が報告された。 参加者からは「できるだけ早く設置してほしい」「運転手の視界から歩行者を遮らない
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企業版ふるさと納税強化 球技場人工芝化に活用 富士宮市
富士宮市は2日の市議会6月定例会一般質問で、企業版ふるさと納税のPRを強化していく考えを示した。新たに山宮ふじざくら球技場を人工芝化するプロジェクトを立ち上げて、寄付を募る方針を明らかにした。村瀬旬氏(至誠)への答弁。 同市では、4月から企業版ふるさと納税に特化したポータルサイト「ふるさとコネクト」を新たに活用し、全国の企業に向けて市のプロジェクトに対する寄付を募集している。現在はコンビニなどと連携した子育て支援事業「ベビーステーション」のプロジェクトを掲載し、先月には新たに熊本県の企業から寄付があったという。 ふじざくら球技場人工芝化のほかに、世界遺産富士山の保全・継承・活用を図る事業
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地元商品、自宅にお届け 富士宮の新聞販売店が新サービス 第1弾は富士の国乳業
富士宮市の中野新聞舗と鈴木新聞店は地元の商品を自宅に宅配する新サービス「新聞屋さんのお届け便」に乗り出す。第1弾として学校給食用牛乳などを生産する富士の国乳業(同市北山)の牛乳やヨーグルトの配達を7日から開始する。 配達は毎週水曜日。両新聞販売店で市内配達地域を分担する。扱う商品は学校牛乳の「ふじのくに富士山ミルク」のほか、飲むヨーグルトやPREMIUMヨーグルト(加糖、無糖)。当面は市中心部を対象に始め、配達地域を順次拡大する。 富士の国乳業の佐野将史代表は「地元の方に商品を手にとってもらえる機会が増えて、ありがたい」と配達事業に感謝。中野雄貴代表は「地域密着型で仕事がしたい。これから
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長屋門とレストラン棟活用を 富士宮市、新たな使用者募る
富士宮市大宮町の空き店舗になっている市有施設「長屋門」とレストラン棟について、市が新たな建物使用者を全国から募集している。食のまちづくりの拠点施設となる飲食店の開業に向け、プロポーザルへの参加申請を2日から始める。 長屋門とレストラン棟は、これまで市内の飲食業者がビュッフェレストランやカフェとして営業していたが、3月末で撤退。市が富士山本宮浅間大社など中心市街地に近い立地を生かし、地産地消や市街地のにぎわい創出などに結びつく飲食事業を募集している。 賃貸借契約期間は今年11月から10年。賃貸料は月額21万2525円。対象物件は木造瓦ぶきの長屋門(床面積85・48平方メートル)と、レストラ
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富士宮市×スルガ銀企画「宮ぽた」 2回目は柚野地区舞台に撮影
富士宮市とスルガ銀行はこのほど、共同で進めるシティープロモーション企画「宮ぽた」の2回目の撮影を、田園風景が広がる同市柚野地区を舞台に行った。市職員がモデルになって電動アシスト自転車E―BIKEで、のんびりと山間部を散策する様子を発信した。 柚野地区を含む芝川地域では今年度新たにレンタル施設を追加した。今回はその一つ、ホールアース自然学校を発着拠点に、大鹿窪遺跡やフジヤマハンターズビール醸造所、富士錦酒造、くぬぎ養鱒場など10カ所以上のスポットを市職員がモデルとなって巡った。スルガ銀行サイクリングプロジェクトの担当者が同行し、水田や沢など田園風景が広がる地域の雰囲気とともに、街巡りの様子を
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♨新稲子川温泉「ユー・トリオ」営業を再開 富士宮・芝川地域の観光拠点、2年ぶり
2019年5月から営業を休止していた富士宮市上稲子の「新稲子川温泉ユー・トリオ」が27日、営業再開した。地元関係者がテープカットを行い、芝川地域の観光拠点の再スタートを祝福した。 玄関口で開かれた式典で須藤秀忠市長が営業再開宣言を行い、オープン。約2年ぶりの営業再開に、待ちわびた地元住民らが次々と来場した。須藤市長は「ユー・トリオの営業再開が市民の活気を取り戻すきっかけになることを期待している」と力を込めた。 同施設は露天風呂や大浴場、足湯のほか、食事処(どころ)や休憩室を完備する。バーベキュー場など屋外施設も充実していて、幅広い年代で楽しめる施設を目指している。同施設の伊藤寿朗支配人は
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絞りたての酒かす使いプリン 富士宮の旅館と酒蔵がコラボ「新たな名物に」 7月1日から予約販売
割烹旅館富士見荘(富士宮市野中)が老舗酒蔵牧野酒造(同市下条)とコラボし、同酒蔵主力銘柄「富士山」の絞りたて酒かすを使った手作りプリンを開発した。パッケージデザインには市イメージキャラクターさくやちゃんをあしらい、富士宮の新たな名物を目指す。富士見荘で7月1日から予約販売を始める。 プリンは「和風ぷりん姫美人」と「姫さまの酒粕ぷりん」の2種類。全て手作りで生産し、一日各30個限定。姫美人は酒かすの濃厚な味わいが特徴で酒好きにお勧めという。姫さまはクリーミーでまろやかな口溶け、ほんのりと酒かすの風味が漂う。商品開発を通じて地域活性化の一助になりたいとの思いから富士見荘が牧野酒造に打診し、実現
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富士山「下山」通し多様性を発信 富士山ネイチャーツアーズ代表 岩崎仁氏【本音インタビュー】
登るだけではない富士山の魅力と楽しみ方を紹介する「富士下山家」。富士山ネイチャーツアーズを2015年に設立。スポーツ文化ツーリズムアワード2020では大賞相当のスポーツ文化ツーリズム賞を受賞した。自然に目を向け、理解して行動につなげるツアーへの思いを聞いた。 ―富士山の魅力とは。 「一つ目は標高差がつくり出す自然環境の多様さ。森林限界から少し下った高山帯は寒冷地を得意とする植物たちが広がる。さらに下ると大木がぼこぼこ立っている。二つ目は火山としての側面。噴火の影響によって、まるっきり違う自然環境が楽しめる。宝永山周辺は300年前の噴火後、自然回復の真っただ中。火山れき地に暮らす生き物のド
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エコツアーの立案手法学ぶ 富士宮高校会議所
富士宮高校会議所はこのほど富士山ネイチャーツアーズ(富士宮市)の岩崎仁代表を講師に招いたグループワークを同市の西町レトロ館で開いた。高校会議所メンバーがエコツアーを提供する岩崎さんの講義を通じ、企画立案の手法を学んだ。 富士山5合目からの下山ツアーやコケに特化したトレッキングツアーなど幅広いガイドを手掛ける岩崎さん。自身のエコツアーについて「自然に親しんで理解してもらい、守る心を育むことを大切にしている。参加者の行動変革のきっかけを提供することが目的」とし、その一つが「富士下山ツアー」だと紹介した。5合目より下の魅力について「豊かな自然が残っている。季節の変化も楽しめる」などと指摘した。
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富士宮・浅間大社 カラフルに 期間限定ライトアップ 7月7日まで
富士宮市は23日夜、世界遺産富士山構成資産の一つ富士山本宮浅間大社(同市宮町)や周辺の神田川沿いで期間限定のライトアップを開始した。7月7日まで。点灯時間は日没~午後9時。 東京五輪・パラリンピック開催に合わせて浅間大社の歴史や文化価値を広く認識してもらう狙い。浅間大社境内の参道や馬場、湧玉池などを柔らかな光で幻想的な雰囲気を演出している。今年新たに加わった神田川ふれあい広場周辺ではカラフルな照明が木々を照らし出したほか、自分の影が三色に映る照明など、趣向を凝らした仕掛けも展開している。 浅間大社は聖火リレー県内最終地点。境内では25日にセレブレーションが実施される。 (富士宮支局・吉
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コロナワクチン 接種券来月 全市民に 64歳以下の計画発表 富士宮市
富士宮市は18日、臨時記者会見を開催し、新型コロナウイルスワクチンに関する64歳以下の接種計画を発表した。7月中旬までに64~16歳の全ての市民に接種券を発送する方針を示した。須藤秀忠市長は「年内の接種完了を目指す」とした。 企業や大学での職場接種や東京都に設置された大規模接種センターなど、自治体が行う集団・個別接種以外に接種できる機会が増える状況を踏まえ、早めの接種券発送を決めた。大規模接種センターで接種するには接種券が必要。職場接種も接種券がないと手続きが煩雑になるという。 ただ、64~60歳(約8千人)については一足早く、7月2日に発送を開始する。59~16歳(約6万6千人)は同12日
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記者コラム「清流」 気ままにポタリング?
富士宮市が展開している電動アシスト自転車E―BIKEの推進事業は2年目。今年からはスルガ銀行と連携した、シティープロモーション企画「宮ぽた」が始まった。 「富士宮を気ままにポタリング」の略で、ポタリングは自転車でぶらつく散策する―といった意味だそうだ。電動自転車を使った街巡りの様子を撮影し富士宮の新たな観光の形をSNSなどで提案する。各地の観光スポットやお勧め店のほかその地域の雰囲気まで感じられる発信になっている。 撮影は月1回、計12コースを巡る。「普段は見過ごしがちな景色が自転車でなら味わえる」と市担当職員。撮影の中でも地元の隠れた魅力や穴場の掘り起こしにつながりそうだ。住み慣れた街こそ
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木乃華サクヤ もうすぐデビュー! ②どんなファッション? 見れば見るほど静岡発見
18日にデビューを控える静岡新聞社・静岡放送公認バーチャルユーチューバー「木乃華[このはな]サクヤ」の素顔を探る連載第2回はファッションについて聞いた。 ―富士山をイメージするデザインですね? 「全体的に静岡を感じてもらえるようなデザインになっています。例えば髪飾りは県の形、富士山、桜を組み合わせて作ってるんだよ。この髪飾りを見たらサクヤだ~って思ってもらえるような、かわいいデザインにしてもらったんだよね。見れば見るほど発見があるかも、なファッションになっています ―デザインのnecömiさんはどんな方ですか。 「necömiママはね、たくさんのソーシャルゲームや
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静岡人インタビュー「この人」 佐野信浩さん 富士宮署長に就任
1987年県警入り。警部補までは主に捜査部門を歩み、その後は管理部門を渡ってきた。警察大学校教授や警察相談課長を経て現職。函南町出身。57歳。 ―富士宮市内の印象は。 「一言で言えば豊かな街。歴史や文化のほか産業も盛んで人の流れを感じる。富士山麓に広がる街として受け皿が大きい。富士山が大きく見えるのも感動がある。有り難さを感じる」 ―印象的な出来事は。 「県警初となるフィリピン人の地下銀行摘発に外国人犯罪対策室の初代メンバーとして携わった。かなり長い期間、地道な基礎捜査を経て着手し、全国的な広がりをみた。県内のリーディングケースとなった」 ―署員に求めることは。 「警察は何のために
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電動自転車で街巡り提案 富士宮の魅力届けたい 市とスルガ銀企画 12コース ネットで発信へ
富士宮市はこのほど地方創生連携協定を締結するスルガ銀行と共同シティープロモーション企画「宮ぽた」を始めた。電動アシスト自転車E―BIKEを移動手段に使った街巡りツアーを通じ、富士宮の魅力や新たな観光の形を提案していく。 「宮ぽた」は「富士宮を気ままにポタリング(自転車で散策)」を略したテーマ。来年4月まで毎月1回、各レンタル施設を発着にした計12コースを市職員らが巡るモデルツアーを展開し、スルガ銀行の担当者がその様子を撮影して銀行と市双方のSNSやウェブサイトで発信する。広い地域の観光スポットやお勧め店、人気のサービスのほか地域の雰囲気を取り上げていく。 5月の初回の撮影は市企画部の女性職員
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中小企業の職場接種支援を市に要請 富士宮の12社組織の協同組合
富士宮市が中小企業による新型コロナウイルスワクチンの職場接種を支援する総合窓口を設置したことを受け、市内12社で組織する富士宮鉄工団地協同組合は10日、市側に支援を要請した。市は中小企業による市内初の職場接種のモデルケースを目指し、勉強会を繰り返しながら自治体として提供できる支援を模索していく。 同組合に加盟する全従業員数は約750人。従業員に加えて、家族や協力企業社員らを含め計千人超での実施を目指す。同日、金子建太郎理事長ら組合関係者が市役所を訪れ、市のワクチン担当者と初の勉強会に臨んだ。接種規模やスケジュールなどの想定を聞き取り、申請に向けた課題を共有した。 金子理事長は「職場接種
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富士宮市、ワクチン職場接種の会場提供 中小企業後押し【新型コロナ】
新型コロナウイルスワクチンの職場接種受け付けが始まったことを受け、富士宮市は10日、中小企業による職場接種の支援に向けて接種会場を無償で貸し出す方針を固めた。市は同日、国への申請や打ち手の確保などを支援する総合窓口を庁内に設置した。市によると自治体が地元企業の職場接種を後押しするのは県内で初めてとみられる。 職場接種は1カ所で千人以上の規模を前提にした枠組み。政府は業界団体などで中小企業が集まって接種する形も想定するが、会場と打ち手を自ら確保しなければならず、中小企業には負担が大きいことが課題になっていた。 接種会場として貸し出す施設には一般高齢者の集団接種会場に使用している市有施設など
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星陵高生と卒業生ら学生団体 偏見や差別テーマに議論 オンライン・ワークショップ SDGSと絡め-富士宮
富士宮市の星陵高でこのほど、慶応義塾大に進学した卒業生の渡井彩未さん(3年)を中心とした学生団体を講師に招いたオンライン・ワークショップが開かれた。同校3年生約30人が参加し、差別や偏見に関する社会問題についてSDGsとも絡めて考えた。 ワークショップは学生団体が高校生に多様な価値観に触れてもらう目的で企画。講義では渡井さんらメンバーが「どうやって差別偏見から抜け出せるか」とのテーマを生徒に投げ掛け、メンバーの見解として「自分を認識し、カテゴライズに慎重になること」と紹介した。自身の経験談を交えながら解説した。また、すぐにでも取り組める行動として「一度考えてから発言すること、自分の常識を疑う
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牧場&酒造連携 酒かす飼料に肉牛育成 口溶けよく、コク深く 富士宮「富士山岡村牛・富士錦ver」
富士宮市の富士山岡村牧場と富士錦酒造が連携し、酒かすを飼料に育てた牛の新商品「富士山岡村牛・富士錦ver」を開発した。県畜産技術研究所の研究成果を元にした取り組み。5、6日に開く販売会に初出荷する。 牛肉は酒かすを飼料に育てたことでより口溶けよく、コクの深い食味に仕上がった。脂質もさらに向上したという。同研究所が実施した肉牛への酒かす給与技術の開発と発育や肉質に与える影響に関する研究成果を元に、今年1月から同牧場の肥育牛に同酒造の酒かすを与えてきた。 背景にあるのはコロナ禍における高級牛肉や地酒の消費減。地元の食産業の存続に向けた取り組みに加え、エコフィードの利用によるSDGsの実践も視
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防災教育や訓練推進 富士宮市、強化月間スタート
富士宮市で1日、市が定める防災強化月間がスタートした。企画展や防災教育、訓練など幅広い啓発活動を展開し、さらなる防災意識向上を呼び掛けていく。初日は市役所1階市民ホールで防災用品やパネルを並べた防災展とともに、東日本大震災の復興を祈念する企画展「起き上がりこぼし富士宮展」が始まった。 起き上がりこぼし展は2020年に亡くなったファッションデザイナー高田賢三さんらが13年に立ち上げたプロジェクトの一環。防災月間の中で、福島の郷土玩具・起き上がりこぼしの作品を通じて震災を忘れず、自然災害はどこでも起きる可能性があることを思い起こすきっかけにしてもらおうと企画した。 会場には福島に暮らす住民
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コロナワクチン 閉庁日の接種態勢強化 富士宮市、副反応相談や運営支援
富士宮市はこのほど市役所閉庁日における新型コロナウイルスワクチンの接種態勢を強化する支援本部を設置した。保健師や各課からの動員職員計4人態勢で接種後の副反応に関する相談や接種会場の運営支援に当たる。 市保健センター(同市宮原)の市健康増進課執務室内で市役所閉庁日にあたる毎週土曜日曜に開設していく。土曜は午前9時から午後8時まで開き、接種後の副反応に関する相談などを夜まで電話で受ける。日曜は午前9時~午後6時。接種後の不安解消に努めるほか、会場への補充ワクチン輸送や会場間での対応など円滑な接種に向けて運営を支える。 1日からは市内65~74歳のワクチン接種予約が始まる。初日は約9500人分
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ビール醸造所代表と交流 富士宮高校会議所が座談会
富士宮市の富士宮高校会議所はこのほど、市内のクラフトビール醸造所・フジヤマハンターズビールの深沢道男代表を講師に招いた座談会を同市の西町レトロ館で開いた。 「純富士宮産ビール生産を目指して 持続可能な社会と農業」をテーマに意見を交わした。ビール醸造と猟師を兼ねる深沢代表は座談会で自身の取り組みや持続可能な農業に対する思いを紹介した。「富士宮の酵母で富士宮の原料でビールをつくることができる可能性がある。もっと地元が注目されたり、活性化につなげられたらいいな」と語った。 このほか、同高校会議所が開発した「マスマス元気せんべい」が「それ、みやげにして宮!名物コンペ」で審査員特別賞を受賞したこと
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グループホーム 医療ケアに特化 富士宮に1日開所 清さん(ALS患者)夢実現
運動神経が失われ全身が動かせなくなっていく難病・筋萎縮性側索硬化症(ALS)。富士宮市のALS患者の清しお子さん(67)が準備を進めてきた医療的ケアに特化したグループホーム「ケアサポート志保」がこのほど同市野中に完成した。6月1日にオープンし、入居が始まる。 2016年にALSとの診断を受けた、しお子さん。医療的ケアが必要な人や難病を抱える人の受け入れ可能な入居施設が極めて少ない現状を知り「無いなら自分で造ろう」と決意した。自身が代表を務める株式会社志保を立ち上げ、訪問看護事業所を開設。今年5月に、念願の医療的ケアに特化したグループホーム建設に至った。 完成したグループホームで開かれた竣工(
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富岳館高生がツナ缶開発着々 校内朝市限定、ブランド化狙う 静岡のメーカーとコラボ
富士宮市の富岳館高環境科学研究部が由比缶詰所(静岡市清水区)とコラボしたオリジナルのツナ缶詰の開発を進めている。研究部が学校敷地内で定期開催している朝市企画「岳市楽座」での販売を目指し、朝市でしか買えない限定商品としてブランド化を狙う。 研究部顧問の若園耕平教諭が進路課長を務めていたつながりで由比缶詰所に高校生のオリジナル商品の開発を提案し、検討が始まった。4月以降、缶詰開発チームのメンバーが由比缶詰所担当者の講義を受け、工場見学をするなどして理解を深めてきた。 5月中旬、学校内の食品加工室で缶詰開発チームが中心となって試食会に臨んだ。生徒が用意した約20種の具材と由比缶詰所のツナ缶詰を
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記者コラム「清流」 安心の「見える化」を
富士山本宮浅間大社近くに並ぶ神田商店街。商店街組合で統一した新型コロナウイルス感染防止対策に取り組んでいる。 個々の店で進めてきた対策を統一し、生活基盤の商店街での買い物をより安心して楽しんでもらう狙いがあるという。組合では独自のマニュアルを作成し、川端則貴理事長らが各店舗を回って非接触型検温器やのぼり旗やポスターなどを4月下旬に配布した。川端理事長は「コロナに負けない、立ち向かっていく強い気持ちで企画した」との思いを語ってくれた。 立ち寄った店の従業員は「安心して買い物できる街だなとの印象が広がればうれしい」と願いを語った。長期化するコロナ禍。統一した対策で「安心」を見える形にしていくこと
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イオンモールに認知症カフェ 気軽に集える場 開設 富士宮市内13カ所目
富士宮市浅間町のイオンモール富士宮に26日、認知症当事者やその家族ら誰でも気軽に集える認知症カフェがオープンした。今後、毎月1回の定期開催を続けていく。オープン記念として初回はイオン従業員や地域住民向けの認知症サポーター養成講座も開かれた。 認知症カフェは認知症について知ることや同様の経験をしている仲間と出会える場。市内では13カ所目となった。今回、イオンモール富士宮側から認知症になっても住み慣れた地域で生活ができるように、集いの場になりたいと提案があった。 カフェ内は感染防止対策として全席アクリルパーティションが設けられている。認知症キャラバンメイト富士宮のメンバーや市職員が、訪れた地元住
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空手スペイン代表がんばれ 富士宮市民の声を動画に 東京五輪パラ
東京五輪スペイン空手ナショナルチームのホストタウンになっている富士宮市は24日、同チームの応援に向けて市民の声や過去の交流記録をまとめた動画を製作し、ユーチューブに公開した。 動画は大宮小児童によるスペイン語のあいさつから始まり、富士宮やスペインの名所を紹介した後、過去にスペインの空手選手らが市内を訪れた際に市民と交流している様子を振り返った。動画の下部には数十人の市民から寄せられたスペイン語の翻訳付きの応援の言葉も掲載した。市内企業の従業員や子どもたち、神職、行政職員ら幅広い市民から集めた応援メッセージ映像も紹介した。 動画は約5分。ユーチューブの市公式アカウントに投稿した。市スポーツ
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スペイン語学び現地と絆 ホストタウン富士宮 教室生、再会誓う
東京五輪のスペインホストタウン富士宮市でこのほど、同国空手ナショナルチームを支援する「PeDeKa(ペデカ)」(土井正孝代表)によるスペイン語教室の最終回が開かれた。市内小学生らが現地スペインとリモート通信でつながり、両国の絆を強めた。 スペイン語教室は全6回。普段関わる機会の少ないスペイン語を学びながら、市民にスペインを身近に感じてもらおうと昨年10月から続けてきた。最終回は小学生4人らが参加し、スペイン空手道連盟のアントニオ・モレノ・マルケーニョ会長と画面越しに交流に臨んだ。これまでに学んだスペイン語のあいさつ表現や用意した質問をアントニオ会長に投げかけ、富士宮での再会を約束した。
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もえぎ色の畑 地元住民ら招き手摘み 富士宮・かねみ佐野製茶工場
富士山麓の茶どころの一つ、富士宮市高原地区に新茶シーズンが到来した。かねみ佐野製茶工場は16日、新茶の手摘みを地元住民を招いて実施した。 今年は例年よりも1週間ほど早く、生育は順調という。富士山や市街地が一望できる製茶工場裏の茶畑には鮮やかなもえぎ色の茶葉が広がる。佐野登代表は「この時期になると元気が出てくる。今年は特に香りがいい。楽しみ」と語った。 茶摘み体験はマスク着用や検温、手指消毒など感染防止対策を徹底して実施した。地元住民は互いに距離を保ちながら、さえみどりの茶葉を丁寧に摘み取った。 (富士宮支局・吉田史弥)