体験型観光支援 御殿場市が本腰 新事業スタート
御殿場市はこのほど、市内の観光や飲食、宿泊など観光客の誘致を目指す事業者を対象に、体験型の観光商品の開発や磨き上げ、集客などを助ける「市体験型観光商品造成支援事業」をスタートさせた。市内の観光体験の認知拡大や周遊の促進、観光者の滞在時間の延長などにつなげる考え。
市によると、大手体験予約サイト4社を調査した結果、4月現在で市内の観光商品の掲載数は29商品だった。富士山麓の恵みや大型商業施設の存在などにより年間1千万人超の観光交流客が訪れる同市の潜在能力から考えると掲載数が少ないという課題が見えた。
事業には、市の観光に精通した観光コンサルタントや予約サイト「アソビュー!」を運営する企業・アソビューの職員らが協力。観光資源と主催者の掘り起こしによる「新商品の開発」や既存商品の売り上げを伸ばす「磨き上げ」を行った後、商品をアソビュー!に掲載して販路を整備。特集ページやメールマガジンなどのプロモーションによる集客までサポートする。
このほど初回の説明会が市役所で開かれ、市内に営業拠点がある約40事業所の関係者が参加した。近年は定番の体験よりも「個人の嗜好(しこう)にあう特別な体験」が人気であること、御殿場は自然環境や地域特性を生かした商品が現状は少ないことなどを学んだ。
今後は参加事業者が互いの商品を体験する相互体験会や旅行ウェブサイトの活用セミナーなどを経て、商品掲載を目指すという。