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テーマ : 御殿場市

富士山噴火想定、御殿場で総合防災訓練 市の避難計画作成に活用

 御殿場市は29日、富士山噴火を想定した初の総合防災訓練を市内で実施した。実動訓練によって市災害対策本部機能の向上や各支部・区災害対策本部、防災関係機関との連携強化を図りつつ、現場の課題を洗い出し、地域防災計画の修正や市の富士山火山避難計画の作成に生かすことが狙い。

富士山噴火を想定して実施された初の市総合防災訓練=29日午前、御殿場市役所
富士山噴火を想定して実施された初の市総合防災訓練=29日午前、御殿場市役所

 市や陸上自衛隊、御殿場署、消防の関係者ら約850人が参加した。想定は▽7月13日に紀伊半島を震源とする巨大地震が起きて以降、富士山の火山活動が活発化▽気象庁は8月29日に噴火警戒レベル4(高齢者等避難)を発表▽同31日の午前9時35分に噴火が確認され、同レベル5(避難)が出された―などとした。
 最新のハザードマップでは、市内は分水嶺(れい)が存在し、溶岩は噴火場所に応じて分水嶺の(1)北側(2)南側(3)南北両方を流れる3パターンがあるとされる。今回は噴火後の(1)と(2)の場合を訓練。市役所内の市災害対策本部は災害情報を集約しながら、溶岩流が流下している方向やその予想範囲に基づいて順次、対象区に避難指示を発令した。
 各地域では支部・区本部運営訓練が行われ、住民の避難行動や避難者の受け入れ支援などの動きを確認した。市災害対策本部御殿場支部が設置された林業会館には御殿場、深沢、東山など15区の区長と防災部長が集い、各地区と本部との情報の橋渡しを行った。
 勝又正美市長は「溶岩の流れが想定できることで、確実に命を守るだけでなく住み慣れた市域内での避難が可能になる。今後も訓練を行い、課題を整理して避難計画を作る」と述べた。

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