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テーマ : 長泉町

災害、脱炭素 対策に課題 長泉工業団地協同組合(長泉町)/伊藤雅之理事長【キーパーソン・最前線】

 金属製品や食料品メーカーなど14社の異業種が集まるのが特徴的な長泉町の工業団地。2022年から理事長を務める。社会的に注目が高まっている災害対策や脱炭素に向けた工業団地の対応を検討する。

伊藤雅之理事長
伊藤雅之理事長

 ―県東部の潜在力をどう捉えるか。
 「新幹線の駅があり、都心との人的交流がある。新東名高速道、東名高速道などインフラにもアドバンテージがある。今年はトヨタ自動車が裾野市に建設する次世代技術の実証都市『ウーブン・シティ』への注目度が一層高まるはず。波及効果は未知数だが、一つのモデルケースにはなるだろう」
 ―防災への対応は。
 「能登半島地震は木造の古い建物が倒壊している印象だった。工業団地は造設した土地で、耐震設計。電気、水、汚水処理は共同事業で行っており、復旧も自分たちですることになるだろう。どこまで被害想定をするのかによって、対策にかかる費用は変わる。BCP(事業継続計画)のことを考えると非常に難しい問題。防災対策はやりつくすことがないと思っている」
 ―取り組みたいことは。
 「あくまで組合は補完的要素。リーダーシップを取る必要はない。入ることで、情報入手や電気代などでメリットがあるようにしたい。昨年は例年に増して猛暑日が多かった。二酸化炭素削減は各企業が取り組んでいるが、排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルはまだ先。脱炭素となると、設備に変化もあるはず。脱炭素実現のための方向性を見いだすのが、今年の組合の研究課題と思っている」
 (東部総局・天羽桜子)

 いとう・まさゆき スプリング製造、プレス加工の月島発条(長泉町)の会長。工業団地組合の副理事を経て、現職。77歳。

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