あなたの静岡新聞
▶ 新聞購読者向けサービス「静岡新聞DIGITAL」のご案内
あなたの静岡新聞とは?
有料プラン

テーマ : 長泉町

本や遊び楽しむ「リビング」に 長泉・下土狩駅前広場で社会実験 都内の書店が演出

 長泉町が駅前広場を舞台に、「本」を柱ににぎわい創出へ始動する。事業を担うのは都内の人気書店の従業員。まずは期間限定で、広場に高さが異なる机や椅子、遊び場を設けて幅広い世代が楽しめる「リビング」のような空間を演出し、地元に住む県内屈指の割合の子育て世代をはじめ、多くの住民が気軽に集まれる雰囲気づくりを目指す。

社会実験をする広場。多くの家族連れでにぎわっている=2日、長泉町のJR下土狩駅前のコミュニティながいずみ北口広場
社会実験をする広場。多くの家族連れでにぎわっている=2日、長泉町のJR下土狩駅前のコミュニティながいずみ北口広場
テーブルにペイントする子どもたち=2日午前、長泉町のJR下土狩駅前のコミュニティながいずみ北口広場
テーブルにペイントする子どもたち=2日午前、長泉町のJR下土狩駅前のコミュニティながいずみ北口広場
フラフープで遊ぶ子ども=2日、長泉町のJR下土狩駅前のコミュニティながいずみ北口広場
フラフープで遊ぶ子ども=2日、長泉町のJR下土狩駅前のコミュニティながいずみ北口広場
社会実験をする広場。多くの家族連れでにぎわっている=2日、長泉町のJR下土狩駅前のコミュニティながいずみ北口広場
テーブルにペイントする子どもたち=2日午前、長泉町のJR下土狩駅前のコミュニティながいずみ北口広場
フラフープで遊ぶ子ども=2日、長泉町のJR下土狩駅前のコミュニティながいずみ北口広場


 舞台はJR下土狩駅前のコミュニティながいずみ北口広場。町は駅近くの景勝地「鮎壺の滝」に隣接する公園を2025年に整備するのに合わせ、20年度から駅周辺の活性化と回遊性向上に向けた事業を進めている。広場に町立図書館が併設することに着目し、ハードとソフトの両面で事業化することになった。
 空間をプロデュースするのは、都内に店を構える書店「文喫」。同店は本を選ぶ時間や本屋に身を置く時間に価値を付け、“入場料が必要な書店”として注目されている。斬新な手法を取り入れようと依頼した。
 一人や学校帰りの友達同士、子ども連れなど、さまざまな来訪形態を想定。高さや大きさの違う椅子を机の周りや階段に置き、ボードゲームやバドミントン、フラフープなどができる遊び場も設けた。店が選書した100冊超の絵本には、図書カードを差し込み、読んだ人が自由に履歴を書き込めるようにした。文喫プロデューサーの武田建悟さん(34)は「特に椅子にこだわって空間作りをした。本を活用した過ごし方の提案をしたい」と語る。
 2日には会場の中央部分に置くメインテーブルに来場者がペイントを施した。親子で参加した福田由佳さん(35)は「本も読めるし、運動もできる。ちょっとした休憩もできるし、定期的に開催してくれるとうれしい」と期待した。最終日の10日には、ペイントテーブルを活用した催しを企画している。
 町建設計画課の担当者は「社会実験の結果を踏まえて、次年度以降の活用法を検証していきたい」と話した。
 (東部総局・天羽桜子)

 文喫 東京都と福岡県に2店舗を構え、入場料を払って利用する書店。1人で本と向き合うための閲覧室や複数人で利用する研究室、飲食ができる喫茶室を併設。出版不況で市場規模が小さくなる中、空間に価値を付けた有料書店として注目を集めている。平日の入場料は1650円。

いい茶0
▶ 追っかけ通知メールを受信する

長泉町の記事一覧

他の追っかけを読む