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テーマ : 長泉町

「子ども 本と触れ合う場」新設 マルサン書店(沼津)長泉に出張所 新書や児童書600冊

 沼津市と清水町に店を構えるマルサン書店(同市高島本町、古沢隆代表取締役)は3日、子どもたちを対象に自由に本が読める出張所を長泉町に新設した。販売や貸与はせず、「子どもたちに身近に本と触れ合う場を提供したかった」(杉山孝常務執行役員)。若年層の本離れが指摘される中、感受性を豊かにするなど本の良さを発信する。

マルサン書店が新設した出張所=長泉町下土狩
マルサン書店が新設した出張所=長泉町下土狩

 室内は子ども10人が入ればいっぱいになるぐらいの広さ。新書や児童書、辞書、夏休みの課題の本など約600冊が並び、定期的に入れ替える。2階建ての建物の1階部分。今後、2階を改装して勉強スペースにする方向だ。
 同町での開設理由は、子どもを持つ世帯が町内に多いことなど。幼少期に本にたくさん触れ、次世代へ受け継いでくれればとの思いという。出張所の周囲には小中学校があり、一定の利用を見込む。
 マルサン書店は1902(明治35)年、現在の沼津市に「古澤書店」として創業。昭和に入り、地元の三つの書店が合併して現会社が設立された。7年ほど前から県東部の小中学校と高校でブックフェア(移動巡回図書)を手がけ、本を各校に持ち込んで児童生徒に読んでもらう取り組みを重ねてきた。出張所は巡回しない「置き型ブックフェア」とのコンセプトだ。
 出張所の収益はゼロで、経費はかさむが、杉山常務執行役員は「地域に根付いた老舗ならではの試みを続けたい。子どもたちが『そういえばあの時、読んだ本だ』といつか思い出してくれれば」と前向きだ。

オープン日は不定期
 マルサン書店が3日新設した出張所(長泉町下土狩)は、下土狩薄原交差点近く。オープン日は不定期で、利用時間は午後1時半から同5時で、8月は午前9時半から午後3時。土日と祝日は休み。電話での問い合わせは受け付けていない。同社ホームページかインスタグラムで確認する。

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