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テーマ : 長泉町

静岡県文化観光部 レガシー施設検討「まだ」 県議会が閉会中審査 

 川勝平太知事が東アジア文化都市事業のレガシー(遺産)継承拠点を三島市内に置きたいとした発言を巡り、県議会文化観光委員会は23日、閉会中審査を行い発言内容をただした。村松毅彦スポーツ・文化観光部長は「知事の思いやアイデアが言葉になったもので、部局として検討できる環境になかった」と述べ、レガシー拠点整備の具体的な検討はしていないとした。
 川勝知事は10月12日の県内の商工会議所会頭らとの懇談で、拠点整備に向けて三島市内の国有地を定期借地で活用する検討が詰めの段階にあると語った。発言は翌13日の県議会9月定例会最終日に「議会軽視」と問題視され、知事は「職員レベルの内部検討は始まっている」と答弁した。
 23日の閉会中審査で、村松部長は、三島市の国有地の情報収集の状況は庁内で共有しているが、「(土地活用の想定に)東アジアのレガシー継承拠点の表現はなく、部で具体的な検討をしていない」と答えた。知事の発言については「一般論として、知事の立場での発言は影響を考慮して慎重にすべき」とも述べた。
 東アジア文化都市事業を担当する渋谷浩史県理事は、レガシーについて「同事業で行われたイベントを来年以降も継続、拡大するための仕組みが必要」との認識を述べた。「建物を作るのであれば、地域のニーズを把握した上で予算や計画を慎重に議論する必要がある」と述べ、レガシーと施設整備は別の議論との見解を示した。
 県が「ヴァンジ彫刻庭園美術館」(長泉町)跡地を県東部の文化拠点として活用を検討していることとの関連性を問う質問には、村松部長は「仮に三島に拠点整備をするなら役割分担が必要」と述べた。別の委員からは、9月定例会で可決された知事給与減額条例の付帯決議に「(今後)不適切発言があった場合は辞職する」との文言に触れ、「発言が不適切かどうかを判断するのは知事ではなく県議だ」との苦言もあった。

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