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テーマ : 長泉町

音たどって街歩きを 三島の音楽プロデューサーがアプリ開発 長泉で実証実験

 三島市の音楽プロデューサーが東京芸術大発のベンチャー会社の技術を使い、地図と音のデータを組み合わせて町を散策するスマートフォンアプリを開発した。地域団体と連携して実証実験を重ね、音を活用した街歩きコンテンツの実用化を目指している。

地図と音のデータを使ったスマートフォンアプリを体験した参加者=長泉町のJR下土狩駅前
地図と音のデータを使ったスマートフォンアプリを体験した参加者=長泉町のJR下土狩駅前
地図に音を配置したアプリの画面。聴覚を頼りに移動し、利用中は画面を見ないため「歩きスマホ」も防止できる
地図に音を配置したアプリの画面。聴覚を頼りに移動し、利用中は画面を見ないため「歩きスマホ」も防止できる
地図と音のデータを使ったスマートフォンアプリを体験した参加者=長泉町のJR下土狩駅前
地図に音を配置したアプリの画面。聴覚を頼りに移動し、利用中は画面を見ないため「歩きスマホ」も防止できる

 企画したのは、広告音楽制作や音を使った空間演出などを手がけるプロデューサー片倉惇さん(37)。9月上旬、長泉町が実施したJR下土狩駅前のにぎわい創出事業「駅前リビング」のイベントに合わせて、GPS技術を使った親子向け謎解きゲーム「音のなぞときゲーム」を開発した。
 開発には、東京芸術大発ベンチャー「coton」の技術「ソニックウオーク」を活用。地図アプリ上のさまざまな地点に音のデータを配置し、その地点に近づくとスマホから音が流れる仕組み。現実と仮想が融合して新体験を生み出す「XR(クロスリアリティー)」の技術だ。
 ゲームは「魔法使いになる修行の一環で、目に見えない動物を探そう」という設定。参加者はなぞなぞを読み解いて動物がいる場所を推理した。その地点に近づくと、スマホから声が流れるため、動物名を当てることができる。
 片倉さんは2021年に横浜市から移住。昨年、アートと地域をつなぐ三島市の市民団体「アルテ・プラーサ」と連携し、アートと先端技術を組み合わせた親子向けワークショップを始動した。今回が第2弾。
 片倉さんは「音のXRアプリを使うと、音声案内に従って町の名所や飲食店を巡るツアーや、音を使ったアート展示など、場所の特性に合わせたさまざまなコンテンツを生み出せる。各地で実証実験を重ね、にぎわい創出につながる音の社会活用を目指したい」と展望を語った。
 (東部総局・菊地真生)

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