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テーマ : 教育・子育て

新聞記事選び発表 スピーチ力磨く 伊豆・土肥小中一貫校 バトル形式、スクラップも活用

 伊豆市の土肥小中一貫校の児童生徒が、興味を持った新聞の記事を選んで1分間で紹介する「新ブリオバトル」に取り組んでいる。バトルを企画するなどNIE実践指定校として同校の新聞教育を推進する増田弦己教諭(27)によると、「人前でのスピーチが苦手」といった課題解消のために新聞を活用したという。子どもたちがニュースに触れ、意見を持つ契機をつくり出している。

興味を持った新聞の記事を選んで1分間で紹介する「新ブリオバトル」の本戦で発表する生徒=9月下旬、伊豆市の土肥小中一貫校
興味を持った新聞の記事を選んで1分間で紹介する「新ブリオバトル」の本戦で発表する生徒=9月下旬、伊豆市の土肥小中一貫校
増田弦己教諭が用意したスクラップブックを読む児童=9月中旬
増田弦己教諭が用意したスクラップブックを読む児童=9月中旬
興味を持った新聞の記事を選んで1分間で紹介する「新ブリオバトル」の本戦で発表する生徒=9月下旬、伊豆市の土肥小中一貫校
増田弦己教諭が用意したスクラップブックを読む児童=9月中旬


 新ブリオバトルは5~9年生が対象で、地方紙や全国紙から記事を一つ選ぶ。記事について選んだ理由や感想、訴えたいことなどを発表する。発表を聞いた児童生徒は「声の大きさや強弱」「内容の分かりやすさ」「その記事に興味を持ったか」の3項目をそれぞれ5点満点で採点する。
 選んだ記事の内容は「関東大震災から100年」「土肥の花火」「最も危険な生き物」などさまざまだ。2学期になってから学年ごと授業内で予選会を開き、上位2人が5~9年生約60人の前で発表する本戦に臨んだ。
 本戦では体育館に用意された演台から離れて、聞いている児童生徒に近寄って意見を熱く訴える生徒もいた。採点の結果、1位は9年の小林真菜美さん(14)。「人前で発表するのは緊張したけど、記事について楽しく知ってもらえるのがうれしい」と喜んだ。2位だった9年の高石将吾さん(15)は「ほかの人が気になっているニュースや発表の仕方が勉強になった」と振り返った。増田教諭は子どもたちが生き生きと発表する姿を見て「スピーチの能力が上がってきた」と手応えを口にした。
 さらに同校では子どもたちに新聞に親しんでもらうため、空き教室にこれまでストックしてきた新聞数カ月分を設置した。増田教諭は記事を切り抜き、「社会」「防災」「伊豆」など8テーマに分けたスクラップブックも用意。子どもたちは新ブリオバトル開催前や休み時間に、それらを読んで好きな記事を見つけては感想を話し合っているという。増田教諭は「同学年や友達が選んだ記事からニュースに興味を持ち、意見を持つ力もつけてほしい」と期待する。
 (大仁支局・小西龍也)

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