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地域と芸術家 高め合い交流 静岡県内、アート・ワーケーション定着

 静岡県文化財団内の組織「アーツカウンシル(AC)しずおか」が手がける地域住民とアーティストの交流促進事業「マイクロ・アート・ワーケーション(MAW)」が3年目を迎え、取り組みが定着しつつある。2023年度は県内のNPOや自治体、企業など17団体がアーティストの受け入れに手を挙げ、表現の幅を広げたいと各地から100人以上のアーティストが応募した。ACしずおかは「全国的に認知されてきている」と手応えを口にする。

伊東市でのマイクロ・アート・ワーケーションに参加するアーティストら=2022年10月(アーツカウンシルしずおか提供)
伊東市でのマイクロ・アート・ワーケーションに参加するアーティストら=2022年10月(アーツカウンシルしずおか提供)
2023年度のマイクロ・アート・ワーケーション(抜粋)
2023年度のマイクロ・アート・ワーケーション(抜粋)
伊東市でのマイクロ・アート・ワーケーションに参加するアーティストら=2022年10月(アーツカウンシルしずおか提供)
2023年度のマイクロ・アート・ワーケーション(抜粋)

 MAWは、仕事(ワーク)と休暇(バケーション)を組み合わせた「ワーケーション」を行うアーティストに、地域の団体を紹介する。受け入れ先でアーティストによる地域の魅力発信、関係人口の増加、新たなアートプロジェクトの創出につなげる。アーティストは1週間程度地域に滞在し、フィールドワークや住民との意見交換会を行う。ACしずおかは活動・宿泊費として1泊当たり1万7600円を補助する。
 ACしずおかによると事業を始めた21年度は、新型コロナウイルスの影響で創作や作品発表の場が限られたことなどから、活動機会を求めて想定を超える223人の応募が集まった。2年目以降も22年度121人、23年度は124人と安定して応募があった。審査とマッチングを経て、23年度は39人の受け入れが決まった。
 SNS広告を使った事業PRが奏功し、北海道から沖縄まで全国各地から応募があり、ジャンルも映像、文筆、絵画、作曲などと幅広い。交流をきっかけにこれまで、受け入れ先をロケ地にした写真集の出版、商店街の空き店舗を使った現代アート展開催などユニークな取り組みが生まれた。
 ACしずおかの担当者は事業への参加を契機にした地域とアーティストの継続的な交流に期待し、「過疎地域の活性化などアートによる課題解決につなげたい」と取り組みの発展を目指している。

 13団体が39人受け入れ 23年度、9月から
「アーツカウンシルしずおか」はこのほど、2023年度の「マイクロ・アート・ワーケーション」に参加するアーティストと受け入れ団体を発表した。
 9月上旬から11月上旬まで静岡県内外39人のアーティストが順次、県内に拠点を置く13団体の活動エリアに6泊7日の日程で滞在する。
 受け入れ団体と活動地域は次の通り。
 南伊豆編集室(南伊豆町)河津町、so-an(東伊豆町)柴のしっぽ企画(小山町、御殿場市)富士山文化ハウス(御殿場市周辺)Otono(静岡市清水区)藤枝市、フジエダカラー(藤枝市)0548プロジェクト(牧之原市、御前崎市、吉田町)せんがまち棚田倶楽部(菊川市)OMAEZAKI STYLE CLUB(御前崎市)龍山未来創造プロジェクト(浜松市天竜区)新居まちネット(湖西市)

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