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榛原学園の細江保育園管理 牧之原市、終了前倒し断念

 昨年9月に園児の河本千奈ちゃん=当時(3)=が送迎バス内に置き去りにされて亡くなった事件が発生した牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」を運営する学校法人榛原学園に対し、市が学園が管理する市立細江保育園の指定管理終了の1年前倒しを求めていた問題で、市が前倒しを断念し管理期間の満期となる2024年度末で同保育園の指定管理を終了させる方針を固めたことが17日、市への取材で分かった。
 市はこれまでに、事件直後に増田立義前理事長から運営辞退の申し出があったとして、1年前倒しした23年度末での終了を学園側に求めてきた。しかし学園側は前理事長の申し出は無効と主張し、協議は平行線をたどっていた。市によると、11月上旬に杉本基久雄市長や学園の増田多朗理事長、双方の代理人弁護士らを交えた協議で学園側の意向を再度確認した。市は運営移管に関わる手続きのスケジュールに加え、指定管理の基本協定規定に沿い、学園の申し出がない限り市からの一方的な取り消しはできないとして、満期の24年度末で終了させると判断した。
 同保育園を巡っては、市が設置した市公立保育所民間移管審査委員会が今年7月、指定管理期間終了後は市社会福祉事業団(理事長・杉本市長)に民間移管することを妥当とする答申を杉本市長に提出している。市は市議会11月定例会に同保育園の民間移管に関わる条例改正案を提出する方針で、可決後には細江保育園の職員らに雇用の意向確認などを進めていくという。

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