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大自在(12月13日)三日坊主

 今年こそと思っても結局、「三日坊主」に終わることが多い。毎年反省ばかりの師走である。
 長続きしないたとえの「三日坊主」だが、脚気[かっけ]という病気から生まれた言葉という説もある。罹患[りかん]すると数日で亡くなることがあり、すぐに僧侶を呼ばないといけなかったからという。手足がしびれたり、全身がだるくなったりする脚気は、ビタミンB1不足が主な原因。
 1910年のきょう、牧之原市出身の故鈴木梅太郎博士が米ぬかから抽出した栄養素オリザニン(ビタミンB1)を発表した。この発見により、明治期に国民病と呼ばれた脚気の患者が大幅に減ったとされる。
 博士の没後80年の今年、鈴木梅太郎博士顕彰会が後進の理科学研究者育成を図るため制定した「鈴木賞」は第70回を迎えた。先日、優れた研究論文を発表した静岡県内中高生が表彰された。
 米大リーグのエンゼルスから、スポーツ史上最高額契約でドジャースへ移籍する大谷翔平選手は、徹底した食の管理で知られる。「高タンパク、低脂質」のメニュー中心だが、ビタミンなど体調への影響が大きな栄養素にも関心が高いという。投打二刀流で初のMVPに輝いた2021年には「シーズン中はカロリーと運動量のバランスを考えた。オフの方が栄養に関して細かくやっていく」と語った。
 大谷選手がまだ細かった高校時代。目標設定シートに「食事夜7杯朝3杯」と書いた。毎日10杯食べたかはともかく、地道に体作りを続けてきたから今の活躍があるのだろう。「三日坊主」とか言ってるこちらは恥ずかしい限り。

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