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新興企業と地元協働へ CFスタートアップス(東京都)/出縄良人社長【キーパーソン・最前線】

 昨年度から始まった牧之原市内の地域資源を活用したビジネスプランを競う「牧之原市チャレンジビジネスコンテスト」の運営を担う。本年度も継続開催し、地域の産業や観光の活性化を目指しながらスタートアップ(新興企業)支援と誘致に取り組む。事業の特色や今後の展開について聞いた。

出縄良人氏
出縄良人氏

 -事業の狙いと特色は。
 「近年ブームとなっているスタートアップ支援を地方にどのように還元することができるか考えた。各地域には長年受け継がれてきた産業がある。スタートアップの革新的なアイデアと既存の企業が持つ経営資源を組み合わせて事業を創出することを目指している。オープンイノベーションの考え方を基軸として、アイデアに実効性を持たせることにも注力している」
 -初開催の成果は。
 「25年にわたり、ベンチャー企業の支援に携わっていたこともあり、その人脈を通じて参加者を募った。加えてコロナ禍で一般化したオンラインを活用したコンテスト方式を採用した結果、国内外から91社の応募があった。コンテスト終了後には実際に市内企業と協働して新たな事業展開を目指す動きがいくつも生まれている。想定していた以上の成果だったし、市内企業、スタートアップどちらにとっても意味のあるコンテストだと実感することができた」
 -信条を踏まえて今後の展望を。
 「頼ることが大事。自分一人で何かを囲い込もうとする人も多いかもしれないが、一人ではできないことも多い。周りの力を借りることは実は頼まれた側にもプラスになると思っている。次のコンテストでは想像もつかないアイデアが次々に生まれることを期待したいし、最終的に地域の活性化につながればうれしい」
 (榛原支局・足立健太郎)

 でなわ・よしと 1993年にコンサルティング会社、97年には証券会社を設立し、長年ベンチャー企業の事業展開に携わった。15年には現在社長を務めるCFスタートアップスを設立。牧之原市出身。62歳。

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