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農業課題や産直システム紹介 「やさいバス」社長講演 浜松で21世紀倶楽部例会

 静岡新聞社・静岡放送21世紀倶楽部の8月例会セミナーが28日、浜松市中区のプレスタワーで開かれ、やさいバス(牧之原市)の加藤百合子社長が、農業が抱える課題と、自社が手がける産地直送の物流システムを紹介した。

農業の課題と自社の取り組みを紹介する加藤百合子さん=28日午後、浜松市中区のプレスタワー
農業の課題と自社の取り組みを紹介する加藤百合子さん=28日午後、浜松市中区のプレスタワー

 やさいバスは、バス停に見立てた集出荷の拠点をトラックで巡り、地域の生産者と消費者らをつなぐシステム。加藤社長は、一般的な従来の商流では、農作物が消費者に届くまでの間に市場や商社などを挟むため、優れた作物の情報が届かないことや、農家がもうかりにくいといった課題を解決しようと始めた経緯を解説した。「生産者と食べる人を近づける仕組みが農家の解決策になると仮説を立てて始めた」と語った。
 事業後、コロナ禍で外食業との取引が落ち込んだことから、小売業にも拡大したことを機に、15都道府県に事業展開が進んだ。「コロナ禍で環境が急激に変わり、地産地消に取り組む小売業が増えた」と振り返った。
 やさいバスで配送した作物が売れ残ると、総菜業者が買い取って再び惣菜として店舗に戻るコンビニの取り組みなども紹介。「バス停を通じてコミュニティーが生まれることが最終的な目標」と強調した。

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