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「千奈ちゃん、ずっと忘れないよ」牧之原バス置き去り1年 献花台に悼む人の姿

 牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」で昨年9月、園児の河本千奈ちゃん=当時(3)=が送迎バスに置き去りにされて亡くなった事件は5日、1年を迎えた。現場となった同園の駐車場には献花台が設けられ、千奈ちゃんを悼む人々が早朝から花束や飲み物などを手向けた。

献花台で手を合わせる親子=5日午後4時半ごろ、牧之原市静波
献花台で手を合わせる親子=5日午後4時半ごろ、牧之原市静波
献花台の前で手を合わせる夫婦=5日午前8時35分ごろ、牧之原市静波
献花台の前で手を合わせる夫婦=5日午前8時35分ごろ、牧之原市静波
献花台で手を合わせる親子=5日午後4時半ごろ、牧之原市静波
献花台の前で手を合わせる夫婦=5日午前8時35分ごろ、牧之原市静波

 献花台は同日午前6時半ごろ、運営法人「榛原学園」の増田多朗理事長ら園関係者が設置した。
 息子が千奈ちゃんの父親と同級生という藤枝市の夫婦は「千奈ちゃんには『ずっと忘れないでいるよ』と語り掛けた。ご両親の苦しみがこれからも続くと思うといたたまれない」と沈痛な表情を浮かべた。牧之原市の40代女性は「ただただかわいそうだと思って1年を過ごしてきた。同じ親として自分の子どもだったらと思うと…」と言葉を詰まらせ、「川崎幼稚園の対応は遺族に寄り添っていないのではないか」と疑問を呈した。
 同日午前には千奈ちゃんの両親ら遺族が献花に訪れた。千奈ちゃんと同じぐらいの年齢の子を連れた家族の姿も多く、お菓子やジュースを供えて静かに手を合わせた。
 事件は昨年9月5日に発生した。千奈ちゃんは駐車場で約5時間バスの中に取り残され、重度の熱中症で亡くなった。当日バスを運転していた前理事長兼園長ら4人が業務上過失致死容疑で書類送検されている。
 (「届かぬ声」取材班)

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