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「運営継続」改めて示す 榛原学園がコメント 牧之原バス置き去り在宅起訴

 牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」の増田立義前園長(74)と元クラス担任(48)が24日に業務上過失致死の罪で在宅起訴されたことを受け、同園を運営する学校法人榛原学園は代理人弁護士を通じ「重く受け止める」としつつも、「二度と事故を起こすことのないよう安全で安心していただける園となるよう努力する」とコメントし、同園を運営していく意向を改めて示した。

川崎幼稚園
川崎幼稚園

 川崎幼稚園の運営を巡って現在、亡くなった河本千奈ちゃんの遺族が「法人は事件直後の面談で廃園を約束した」として、同園の廃園か運営法人の交代を求めてインターネット上で署名活動を行っている。榛原学園は運営を継続するとして本年度も新入園児を受け入れ、遺族側との溝は埋まっていない。
 同市の杉本基久雄市長は同日、コメントを発表し、「榛原学園には道義的責任を含め、ご遺族に対し責任を果たしていただきたい」と求めた。

 命の重さ分かって 福岡バス置き去り死の母親訴え
 牧之原市の送迎バス園児置き去り事件で認定こども園「川崎幼稚園」の増田立義前園長(74)と元クラス担任(48)が24日に業務上過失致死罪で在宅起訴されたことを受け、2021年7月に福岡県中間市の保育園で起きた同様の置き去り事件で息子の倉掛冬生[とうま]ちゃん=当時(5)=を亡くした母親(40)が静岡新聞社の取材に応じ、「自分が犯したミスと失われた河本千奈ちゃんの命の重さを分かってほしい」と起訴された2人に求めた。
 牧之原市の事件の経過は「気になっていた」という冬生ちゃんの母親。「関係者が起訴されても千奈ちゃんは戻ってこない。とても悔しいはずだ」と、同じ苦しみと向き合う千奈ちゃんの両親を気遣った。
 冬生ちゃんの母親の代理人を務めた古野浩一郎弁護士は「降車時の人数確認に直接関与していない担任が起訴されたことは、一歩踏み込んだ検察の判断だと感じる」とコメント。「被告人にはわずか1年前の福岡の事件をどの程度真剣に捉えていたかを正直に語ってほしい」と願った。
 福岡県中間市の事件ではバスを1人で運行していた当時の保育園長、降車補助を担当した保育士、担任保育士、副主任保育士の4人が業務上過失致死容疑で書類送検された。このうち園長と降車補助の保育士が同罪で在宅起訴され、執行猶予付きの有罪判決が昨年11月に確定している。

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