テーマ : 袴田さん「再審」 最後の砦

再審法改正へ国会議員も意欲 日弁連院内集会 袴田さん姉出席

 日本弁護士連合会(小林元治会長)は6日、再審法(刑事訴訟法の再審規定)の改正を求め、都内の衆議院第二議員会館で集会を開いた。与野党の国会議員30人が集まり、参加議員を含む89人が法改正への賛同メッセージを寄せた。小林会長は取材に「国の政策にきちんと反映させなければいけない、との大きな合意ができつつある」と述べ、議員や関係者への働き掛けを続けていく考えを示した。

与野党の国会議員が参加した再審法改正を求める院内集会。手前は袴田ひで子さん=6日午後、都内
与野党の国会議員が参加した再審法改正を求める院内集会。手前は袴田ひで子さん=6日午後、都内

 集会には、再審開始が確定した袴田巌さん(87)の姉ひで子さん(90)も出席した。弁護団の戸舘圭之弁護士は「もし再審開始決定に対する検察官の上訴が禁止されていれば、9年前に再審が開始され、再審公判で無罪になっていた」と指摘し、法の不備を訴えた。
 国会議員25人以上があいさつした。弁護士でもある自民党の稲田朋美衆院議員は「刑事司法の公正・公平に関わる与野党を問わない問題」と声を上げ、同じく弁護士で立憲民主党の米山隆一衆院議員は「制度設計に入っていかなくてはいけない」と促した。国民民主党の田中健衆院議員(比例東海)は「世論を喚起し、改正につなげる」とした。
 メッセージを寄せた国会議員89人の所属内訳は自民党21、公明党3、立憲民主党36、共産党16、日本維新の会4、国民民主党5、社民党1、無所属3。県内関係では田中議員の他、細野豪志衆院議員(静岡5区)が「義を見てせざるは勇なきなり」とし、平山佐知子参院議員(無所属、静岡選挙区)が「憲法の理念に沿って再審法のあり方を見直すことが必要」と記した。
 日弁連の小林会長は取材に「可能であれば議員立法ではなく、国民の総意として政府に改正案を提出してもらいたい」と希望した。

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