テーマ : 袴田さん「再審」 最後の砦

袴田さん支援団体 再審公判のポイントを解説 浜松で勉強会

 現在の静岡市清水区で一家4人を殺害したとして死刑が確定し、再審公判中の袴田巌さん(87)=浜松市中央区=の支援団体は27日、裁判のポイントを解説する勉強会を同区の浜松復興記念館で開いた。弁護団の笹森学弁護士がリモートで講演し、犯行着衣とされたズボンの共布について発見されるまでの経過に不可解な点があると解説した。

弁護団の弁護士が「共布」の発見過程の不可解さを解説した勉強会=27日午後、浜松市中央区
弁護団の弁護士が「共布」の発見過程の不可解さを解説した勉強会=27日午後、浜松市中央区

 裁判で検察側は、事件後に現場近くのみそタンクで見つかった「5点の衣類」が犯行着衣と主張している。共布は「5点の衣類」の後に袴田さんの実家で発見され、確定判決は衣類と袴田さんをつなげる重要な証拠と位置づけた。
 笹森弁護士は実家の捜索が別の証拠品を目的にしていたことや、袴田さんの母親が発見された布きれを「喪章」と認識していたことなどを説明し、「発見の過程に合理的な疑いが生じている。共布は捏造(ねつぞう)された可能性がある」と強調した。
 勉強会では袴田さんの取り調べ録音テープの一部音声を公開したほか、最近の袴田さんの様子を写真とともに紹介するコーナーもあった。

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