テーマ : 袴田さん「再審」 最後の砦

「妄想の世界抜けてほしい」 袴田さん姉、再審無罪に期待

 現在の静岡市清水区で1966年、みそ製造会社の専務一家4人を殺害したとして死刑が確定後、裁判のやり直し(再審)が決まった袴田巌さん(87)の姉ひで子さん(90)と弁護団の小川秀世事務局長が25日、都内の日本外国特派員協会で記者会見した。ひで子さんは再審で無罪判決を得ることで「(袴田さんが)パッと妄想の世界から抜けてほしいと思う」と願った。

記者会見で再審無罪と再審法改正を望んだ袴田巌さんの姉ひで子さん(左)=25日、都内
記者会見で再審無罪と再審法改正を望んだ袴田巌さんの姉ひで子さん(左)=25日、都内

 静岡地検は再審公判で袴田さんの有罪立証を続ける方針を示している。ひで子さんは「検察の都合でしょうから、どうぞ、という感じでございます」と受け止めを語りつつ、再審法(刑事訴訟法の再審規定)の不備に言及。検察の不服申し立てで再審開始の確定までに9年が費やされたことを念頭に「再審開始(決定)になったら、すぐに再審が開かれるようになってほしい」と法改正を要望した。
 捜査機関による証拠捏造(ねつぞう)の可能性が高いと指摘される「5点の衣類」を巡り、小川弁護士は「検察官は犯行着衣だと証明する証拠を一切用意できていない」と強調。衣類に付着しているのは誰の血痕なのかを海外メディアに問われると「売血が使われたのだと思う」と推測した。

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