テーマ : 袴田さん「再審」 最後の砦

袴田さん再審 証人尋問で検察側、3人撤回意向 3月実施で調整

 現在の静岡市清水区で1966年、みそ製造会社の専務一家4人を殺害したとして死刑が確定した袴田巌さん(87)のやり直しの裁判(再審)で、静岡地検が証人尋問を巡り、請求した証人5人のうちの3人を撤回する意向であることが1日、分かった。審理計画などを話し合う協議が同日、静岡地裁で開かれ、終了後に弁護団が明らかにした。=関連記事2面へ
 証人尋問は当初、来年1月と2月に行われる予定だったが、書証の取り調べに時間がかかり、ずれ込む見通し。3月に実施する方向で調整しているという。3人の証人尋問が撤回されることで尋問自体は同月で終わるとみられるが、結審は早くても4月以降になる。
 確定判決が袴田さんの犯行着衣と認定した血染めの「5点の衣類」に関連し、地検は、長期間みそ漬けされた血痕に「赤みが残る可能性がある」とする共同鑑定書をまとめた法医学者らの証人尋問を請求した。一方、弁護団は「赤みは残らない」と結論づけた法医学者らの尋問を予定する。
 10月27日の初公判では、袴田さんに代わって姉ひで子さん(90)が補佐人として無実を訴え、地検は袴田さんが犯人だと主張した。

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