テーマ : 袴田さん「再審」 最後の砦

証拠一覧表の開示拒否 袴田さん差し戻し審 東京高検「理由ない」

 旧清水市(静岡市清水区)で1966年、みそ製造会社の専務一家4人を殺害したとして死刑が確定した袴田巌さん(85)=浜松市中区=の第2次再審請求審で、東京高検は18日までに、未提出証拠の一覧表の開示に反対する意見書を東京高裁に提出した。関係者への取材で分かった。
 弁護団は3月に開かれた差し戻し審の第1回3者協議で、一覧表の開示を勧告するよう高裁に求めていた。高検は今月に入り、再審段階の証拠開示についての規定が刑事訴訟法にないことを踏まえ、弁護団の訴えには「理由も必要性もない」とする意見書を出した。
 確定判決は、事件発生から1年2カ月後に現場のみそタンクから見つかった麻袋入りの「5点の衣類」を袴田さんの犯行着衣と認定している。弁護団は麻袋が発見直後に警察で撮影されていた可能性が高いとみて、麻袋のカラー写真についても開示を求めていたが、高検は「見当たらなかった」と回答した。
 一方、弁護団は同日までに、みそに漬けた血痕の色調変化についてまとめた実験報告書を高裁に提出した。
 2回目の3者協議は21日に開かれる。

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