テーマ : 袴田さん「再審」 最後の砦

袴田さんの半生描く映画制作 2023年中の公開目指す

 旧清水市(静岡市清水区)で一家4人を殺害したとして死刑が確定し、再審請求中の袴田巌さん(86)=浜松市中区=の半生を伝えようと、ドキュメンタリー監督の笠井千晶さん(47)=東京都=が映画を制作している。概要などを紹介するオンラインイベントを17日に開き、「死刑囚ではなく1人の人間として、袴田さんの姿を描きたい」と語った。2023年中の公開を目指す。
 笠井さんは約20年間にわたり袴田さんと姉のひで子さん(89)を取材している。映画は「拳と祈り」という仮題で、14年に静岡地裁の再審開始決定を受けて釈放された後の2人の生活の様子を中心に、袴田さんの内心に迫る内容。プロボクサーとして活躍した事件前の20代の袴田さんの姿にも触れる。
 笠井さんは「袴田さんは寡黙で多くを語らない。取材しながらくみ取ってきた思いを映画で伝えたい」と意気込んだ。
 制作費の一部をクラウドファンディングサイト「レディーフォー」で募っている。目標額は200万円。

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