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テーマ : 森町

小国神社 40年ぶりの屋根改修 伝統の技で優美に一新 森町

 2020年1月から続いた「お屋根替え」工事を全て終えた森町一宮の小国神社が8日、新たな屋根を祝う祭典を拝殿で執り行った。準備期間を含めおよそ5年がかりで進めた本殿や社殿群の屋根改修が無事終了したことを感謝し、伝統の技でよみがえった優美に広がる屋根の完成を喜んだ。

本殿と拝殿の中間に位置し、10月末に修繕を終えた幣殿の屋根=8日午前、森町一宮の小国神社
本殿と拝殿の中間に位置し、10月末に修繕を終えた幣殿の屋根=8日午前、森町一宮の小国神社
5年がかりの「お屋根替え」工事を終え、新たな屋根の完成を祝った祭典=8日午前、森町一宮の小国神社
5年がかりの「お屋根替え」工事を終え、新たな屋根の完成を祝った祭典=8日午前、森町一宮の小国神社
本殿と拝殿の中間に位置し、10月末に修繕を終えた幣殿の屋根=8日午前、森町一宮の小国神社
5年がかりの「お屋根替え」工事を終え、新たな屋根の完成を祝った祭典=8日午前、森町一宮の小国神社

 お屋根替えは建物の景観美や耐久性を保って神威を発揚するため、約40年に1度行う。21年の本殿をはじめ、22年には拝殿などが完工。ことし10月末、祭儀を行う幣殿の修繕が完了し、全ての屋根替えを終えた。
 屋根の建築には、1300年にわたって継承され、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産にも登録される「檜皮(ひわだ)ぶき」という伝統技法が用いられる。職人が樹齢100年ほどのヒノキからはいだ皮を、竹のくぎで打ち込み、重ねていくことで作られる。
 ヒノキは伐採されず、樹皮が再生するため、10年ほどで再び採取が可能になる。一つの屋根に10万枚以上の皮が使用され、環境に適して長持ちするという理由から、約8割が小国神社の境内から採取された。
 8日の祭典には、屋根替え工事の奉賛者ら約160人が参列。本殿を開扉して米や酒を供えた後、打田文博宮司が祝詞をささげ、巫女(みこ)が豊栄舞を奉納した。
 打田宮司は「多くの方の協力があり年を越す前に屋根替えを終え、新年を迎えることができる。皆さまのまごころに感謝したい」とあいさつ。工事を担った会社や屋根替えのドキュメンタリー映画を撮影した映像ディレクター岡部聡さん(浜松市東区)には感謝状を贈った。
 (袋井支局・北井寛人)

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