森町、流出医療資材回収へ 3月中の完了目指す
掛川市の山間部で保管されていた大量の医療資材が昨秋の台風15号で川に流出し、森町など広範囲に流れ着いた問題で、同町は24日、流出物の回収に着手する方針を示した。3月中の完了を目指す。
同日開かれた町議会全員協議会で説明した。費用は230万円を見込み、既存予算で対応する。対象範囲は掛川市との境に位置する椋地川の1・6キロ。回収後は保管していた同市内の70代男性の所有地に仮置きする。下流の太田川での回収は管理者の県が行う。
町によると、県が排出元の事業者を特定し、聞き取りなどを通じて流出物は危険性が少ないとの判断を示したため回収を決めた。掛川市も同様の方針で、今後も情報共有しながら県には継続的な調査などを求める。結果を踏まえ、事業者などへの求償も検討するという。流出したのは医療用のガウンやマスクなど。男性が大型浴槽で湯を沸かすための燃料として調達し、土のうに詰めて保管していた。広範囲に流出して回収が困難として、男性は行政対応を求めていた。