来訪者増へ「課題再確認」 袋井で知事広聴会
川勝平太知事と地域住民が意見を交わす広聴会「平太さんと語ろう」が4日、袋井市のメロープラザで開かれた。県外から同市や森町に移住し、地域活性化や農業に取り組む県民と川勝知事が、パネル討論会形式で意見交換した。川勝知事は「来訪者を増やすため、森町などへのアクセス手段や通信環境の課題を再確認したい」と述べた。
森町地域おこし協力隊員として活動する佐野祥さんは世界24カ国を旅して回った後、山里での生活に関心を持ち、同町に移住した。現在は保全活動や魅力発信に尽力している。佐野さんは「山里に残る自然や文化は財産と言えるが、住民は減少し続け、保全が困難になっている。行政との連携を強めていきたい」と述べた。川勝知事は同町の文化が世界に発信されることに期待を込めた。
袋井市でイチゴを生産する高橋明仁さん、佐智子さん夫妻は、約10年前に同市に移った。川勝知事は「人生の転機として仕事を辞め本県へ移り住み、農業を営んで新たな生活をスタートさせたことは移住者増加に向けたいいモデル。今後も頑張ってほしい」とエールを送った。
川勝知事が県内の政策課題や県政への要望を探る「移動知事室」の一環。知事は3、4の両日で同市のほか、磐田や掛川市も訪問した。