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バナナ・パパイアのクラフトビール 熱川バナナワニ園(東伊豆町) こだわりビール名物に【静岡ものづくり最前線】

 温泉熱を活用し、その名の通り、ワニの飼育や熱帯植物の栽培を行っている熱川バナナワニ園。2021年からは伊豆の国市の醸造所「反射炉ビヤ」と共同で、園内の果物を使ったクラフトビールを開発、販売し好評を集めている。

園内産果実を使ったクラフトビール。年々人気が高まっている
園内産果実を使ったクラフトビール。年々人気が高まっている

 クラフトビールは2種類。「伊豆バナナワニWeizen(ヴァイツェン)」は、濃厚な甘みが特徴の台湾バナナ「仙人薫」を使用。昨季まではホップが多めで苦みが強い「IPA」のスタイルで醸造していたが、果実味の強い白ビールに変更した。風味を前面に押し出す狙いで、完熟バナナの滑らかな味わいを楽しめる。バナナは最適な状態で収穫するため、1本ずつ手摘みしている。
 もう1種は「伊豆パパイヤIPA」。昨季からホップの種類を変更し、華やかな香りを強調した。「フロリダ」「ココ」など4種類の完熟パパイアに、オーストラリアやジュージーランド産のトロピカルなアロマのホップが加わり、南国を想起させる爽やかな一杯に仕上げた。
 2020年冬に反射炉ビヤが原料の供給を同園に持ちかけ、新型コロナウイルス禍により来園者が減少する中で明るい話題を提供しようと企画した。
 昨夏はバナナとパパイア1千リットルずつを生産したが完売した。今季は当初倍を用意したが、さらに増産する人気ぶり。神山浩子副園長(43)は「園内だけにとどまらず、東伊豆町の名物として親しまれるよう販促に努めたい」と見据える。

 企業情報 東伊豆町奈良本1253の10。1958年開園。従業員50人。

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