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オール沼津産ジン完成 大中寺いもの“幻の焼酎”使用 11日発売、生産者と蒸留所コラボ

 クラフトジン製造の沼津蒸留所(沼津市)は11日、同市原産の伝統野菜、大中寺いもの焼酎を使ったジン「Muso(むそう)」を数量限定で発売する。原料や製造所など「オール沼津産のジン」としてPRし、大中寺いもの知名度向上を目指す。

(左から)大中寺いも、開発したジン「Muso」、ジンの原料となった焼酎「夢窓」=沼津市の大中寺
(左から)大中寺いも、開発したジン「Muso」、ジンの原料となった焼酎「夢窓」=沼津市の大中寺

 大中寺いもは明治時代、沼津御用邸に滞在中の皇族が大中寺(同市)に立ち寄った際にも振る舞われた里芋。この里芋を原料とする焼酎「夢窓(むそう)」は生産者でつくる「大中寺いもの会」が製造したが、一般流通に乗らない“幻の焼酎”だった。すっきりした焼酎の特性はジンの原料に適しているため、寺の副住職で会員の下山光順さんが製造を同蒸留所に依頼した。
 香りづけには寺の境内で取れるカヤやクスの実を使用。グレープフルーツに似た芳香があり、トニック割りやかんきつを絞ったソーダ割りで楽しめる。生産者の井出勝基さんは「出荷できない二等品を焼酎に活用していたのでありがたい」と期待する。下山さんは「ジンを通じて、大中寺いもの歴史や焼酎にまつわる地域性の高いストーリーを伝えたい」とした。
 500ミリリットル入り、税込6500円。同蒸留所や通販、市内酒店で販売する。

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