テーマ : お酒・ビール

爽やかな自家製マリネ【ワインと楽しむこの一皿】

 まだまだ暑さが続く9月。引き続き、最低限の加熱調理でおいしく食べられるレシピが重宝しそう。自家製のサーモンのマリネは、きりっと冷やした白ワインと黄金コンビ。オレンジと合わせて爽やかな風味を楽しみたい。
サーモンとオレンジのマリネ
 サーモンをマリネにするには、刺し身用の柵に、塩と同量の砂糖を合わせてまぶし、冷蔵庫で数時間寝かすだけ。水分が抜け、ねっとりとしてコクのある味わいになる。半日ほど寝かせてくん製にすればスモークサーモンになる。
 ちょっとした下ごしらえだが手の込んだ印象になるので、おもてなし料理にもぴったり。今回使ったサーモンは、地元清水で駿河湾の地下海水を使って数年前から陸上養殖が始まった「三保サーモン」。ほどよくしまった身とさらっと口溶けの良い脂が絶妙だ。
 合わせるフルーツは、ブドウやグレープフルーツなど、酸味のある果物なら何でもよい。好みでモッツァレラチーズなどをのせてもおいしい。
 もう一皿は、9月ごろから収穫される秋ナスを使ったレシピ。ナスを薄く切ってフライパンで焼き、オイルサーディンを大葉とともに巻くだけ。ショウガと梅で味にアクセントを付けた。2皿とも、日本酒にも合いそう。
 (山田高久・ワイン食堂「シャンティ」店主、静岡市)
サーモンとオレンジのマリネ レシピ
<材料=2人分>
 粗塩20グラム、砂糖20グラム、刺し身用サーモン(柵)200グラム、オレンジ1個、レモン¼個、ミニトマト2個、オリーブ油大さじ2、細ネギ適量
 <作り方>
 ①粗塩と砂糖を混ぜ、サーモンの柵全体にまぶす。ラップで包み、冷蔵庫で2時間寝かせる
 ②包丁でオレンジの皮をむき、薄皮と薄皮の間に包丁を入れて身を一房ずつ分け、ボウルに入れる。皮や薄皮の周りの部分を絞って果汁を出した後、同じボウルに入れる。レモンも絞り入れる
 ③ミニトマトを四つ切りにし❷のボウルに入れる。オリーブ油、塩少々を加え軽く混ぜる
 ④サーモンを冷蔵庫から出し、塩と砂糖を流水で洗い流し、キッチンペーパーで水気を取る
 ⑤❷のボウルからオレンジとトマトを取り出して皿に並べ、薄切りにしたサーモンをのせる。上からボウルに残ったソースをかけ、塩少々を振り、ネギを散らす

おすすめは白
甲州ワイン
 日本の辛口白ワインの代名詞、甲州ワインは、レシピで使った梅や大葉など日本の食材とも好相性。写真は中央葡萄酒(山梨県甲州市勝沼町)の「グレイスワイン」シリーズの一本。爽やかで繊細な味わい。
(山田高久/ワイン食堂「シャンティ」店主)
もう一皿 秋ナスとオイルサーディンのくるくる巻き
秋ナスとオイルサーディンのくるくる巻き
 <材料=2人分>
 秋ナス1本、オイルサーディン(缶入り)5、6枚、大葉5、6枚、ショウガ1片(チューブ入りでも可)、梅干し2、3個
 <作り方>
 ①ナスはへたを包丁で落とし、5ミリ程度の厚さで縦にスライスする
 ②大きめのフライパンにオイルサーディンの缶の中の油を多めに入れ、ナスを両面に焼き色が付くまで焼く。バットに1枚ずつ広げて粗熱を取る
 ③ナスの太い側に大葉1枚、すりおろしたショウガ少々、種を取ってちぎった梅干し適量、オイルサーディン1枚をのせ、端からくるくる巻いて、巻き終わりをつまようじなどで止める

差が出るポイント
差が出るポイント
 サーモンを寝かせる時間は2時間以上。時間を置くほど水分が抜けて、ねっとりした感じが強くなる。半日くらいまでお好みで。マリネにすると味わいの変化に加え、身が鮮やかなオレンジ色になり(写真手前)、見た目にも美しい。

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