レシピの記事一覧

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芽ひじきとオクラの梅あえ 柔らかく食物繊維豊富【乾物マエストロの直伝レシピ④】
芽ひじきはひじきの芽や小さな枝を集めたもので、茎の部分に当たる長ひじきに比べて柔らかく、炊き込みご飯やサラダなどに向く。マグネシウムやカルシウム、食物繊維を豊富に含む。 ひじきの産地は房総半島、伊勢志摩、紀伊半島など幅広い。伊豆半島でも漁がある。近年は韓国産を中心とする輸入ものが多く出回り、国内産は貴重。 芽ひじきは細いので短時間で戻り、調理に手がかからない。水を切る時は、普通のざるだと小さなものが通り抜けてしまうため、茶こしを使うのがおすすめ。 今回は芽ひじきをさっとゆで、整腸作用のあるペクチンを含むオクラや、食欲をそそる梅と合わせた。食の進まない時でもさっぱり食べられる。オクラは板
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水晶豚のポン酢マスタードソース【ワインと楽しむこの一皿】
暑さの厳しい折、長時間の煮炊きはしたくないという人も多いのでは。さっとゆでて、あえたり、盛り付けたりするだけの簡単レシピを紹介する。冷やした白ワインと一緒に楽しんで。 水晶豚は中華料理でよく使われる調理法を生かした。肉をゆでる前にかたくり粉をまぶすことで、表面に透明な膜ができ、つるっとした独特の喉ごしが生まれる。そのままゆでるとパサつきがちな薄切り肉もプルプルの食感になる。たっぷりの野菜と食べたい。 合わせるソースは、ワインとの相性を意識して、ポン酢に粒マスタードを加えた。ポン酢と粒マスタード、オリーブ油を同割合で混ぜる簡単なソースだが、酸味や辛味のバランスが絶妙。サラダのドレッシング
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夏の味付け 切り干し大根のエスニック風 なます火を使わず【乾物マエストロの直伝レシピ③】
暑さで食材の日持ちが悪くなり、火を使う料理がおっくうになる夏。乾物は保存性が高く、水で戻すだけで食べられるものも多いので、上手に使ってほしい。乾物の保存は湿気のない冷暗所が基本。夏場は冷蔵庫も活用するとよい。 切り干し大根は、干すことで甘みが増し、カリウムやカルシウム、食物繊維も生よりたっぷり摂取できる。戻し時間が短くて済むのも便利。熱湯にさっと漬け、水を切ってしばらく置くだけでやわらかくなる。 甘辛く煮るのが定番だが、今回は、夏らしくエスニック調にアレンジし、火を使わずにあえるだけで仕上げた。少し癖のある香りで苦手な人もいるナンプラーも、火を通さなければ香りは穏やか。辛味と酸味が食欲を
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食欲そそる トマトの酸味【ワインと楽しむこの一皿】
気温が上がり、食欲がなくなりがちな季節は、さっぱりした食事が恋しくなる。酸っぱくてみずみずしい夏のトマトを使い、簡単においしく食べられるレシピを紹介したい。 一年中食べられるトマトだが、真夏のトマトは酸味があって水気が多い。成長が速いため、春や秋に比べて糖度は下がるが、これからの時期のトマトには強い生命力を感じるうまさがある。収穫が増えて値も下がるので、積極的に食卓に取り入れてほしい。 冷製パスタは、トマトとパスタさえあれば家にあるものでささっとできる。パスタは極細のカッペリーニを使ってもいいが、それよりやや太く食べ応えがあるフェデリーニがおすすめ。ソースに入れるツナ缶は、うまみのある
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干ししいたけのポタージュ 冷水で戻し うまみそのまま【乾物マエストロの直伝レシピ②】
天日に干すことで一層ビタミンDが豊富になり、食物繊維もたっぷり摂取できる干ししいたけ。県内も栽培が盛んで、特にかさが開ききらないうちに収穫した肉厚の「どんこ」は伊豆地方の名物として知られる。 干ししいたけの魅力は、ぎゅっと凝集したうまみ。独特のうまみ成分グアニル酸は、温水にさらすと分解酵素が活性化して失われやすいため、戻すときは必ず冷水で。5時間以上浸すとうまみが倍増するため、一晩冷蔵庫に入れて戻すといい。 干ししいたけは香りが強いので、今回のレシピではふっと後から香る程度に控えめに効かせた。しいたけと異なるうまみ成分を含む昆布の粉を加えると、相乗効果でうまみが増す。 (新谷琴美・蒲原
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夏野菜のラタトゥイユ 冷やしても美味【ワインと楽しむこの一皿】
ズッキーニやナス、パプリカなど、夏の野菜がおいしくなる季節。つやつやした新鮮な夏野菜をたっぷり食べて、心身に元気を取り込みたい。ズッキーニもパプリカも西洋野菜だが、近年は日本でもよく食べられるようになり、国内生産も増えている。 夏野菜のラタトゥイユ半熟卵添え 西洋では黄色い大ぶりな花が付いた花ズッキーニも好まれる。一般にはなかなか手に入りにくいが、店ではこれからの季節、生産者から直接仕入れて提供する。花の中にホワイトソースやマッシュポテトなどを詰め、油で揚げた一皿はこの時期ならでは。 今回のレシピは、たっぷりの夏野菜を煮込んだラタトゥイユ。熱々でもおいしいが、暑い日には