テーマ : お酒・ビール

レンズ豆で欧州の正月気分 【ワインと楽しむこの一皿】

 新年を迎えて1週間。お正月料理をたくさん食べた後は、何を作るか迷うところ。この時期らしいワインに合う料理として、欧州では正月によく食べるレンズ豆を使った煮込みを考えてみた。レンズ豆の煮込み
 レンズ豆は、丸く平べったい形状がコインを連想させることから、欧州では金運を上げるとされる縁起物の食材。イタリアやハンガリーでは、お正月にレンズ豆を食べると「1年お金に困らない」とされ、煮込みにして楽しむ習慣があるそう。
 輸入食材などを扱う店で、乾燥豆が手に入る。缶詰でもよい。乾燥豆はさっと洗うだけで、水で戻したりせずそのまま煮て大丈夫。野菜やベーコンから出るうまみを豆にたっぷり吸わせて、水気がほとんどなくなるまで煮込む。作り置きもできる便利な一品だ。
 もう一皿は、正月に持て余しがちな餅を使った洋風レシピ。普通の食べ方に飽きたら、ぜひ試してみて。手間がかかるホワイトソースの代わりにクリームチーズを使い、耐熱皿に材料を合わせてオーブンで焼いた。こってりとボリュームがあり餅を長く柔らかい状態で楽しめる。
 具はアレンジ自由。エビ以外にソーセージや明太子、ミックスベジタブルなどもおすすめ。皿に餅がくっつかないよう、材料を重ねる時は一番下にクリームチーズを敷く。
 (山田高久・ワイン食堂「シャンティ」店主、静岡市)

レンズ豆の煮込み レシピ
 <材料=4人分>
 ニンニク2個、玉ネギ1個、ニンジン½本、セロリ¼本、ベーコン2枚、レンズ豆(乾燥)250グラム、水600ミリリットル
 <作り方>
 ①ニンニクは皮をむいてスライス。玉ネギ、ニンジンは皮をむいて1センチの角切りに。セロリ、ベーコンも1センチの角切りにする
 ②中鍋にオリーブ油大さじ3程度を中火で熱し、ニンニクを入れて香りを立たせる。玉ネギ、ニンジン、セロリ、ベーコンを入れ、軽く塩を振り、弱火でよく炒める
 ③レンズ豆をざるに入れてさっと洗い❷に入れる。水を加え、強火にして沸騰させ、あくをすくう。塩を適量入れ、味を整える
 ④蓋をして弱火で20分ほど煮る。器に盛り、あればフェンネルなどを飾る

差が出るポイント
 
 レンズ豆の煮込みは、煮込む前に、野菜類を水分が出てくるまでしっかり炒める。目安はそのまま食べられるくらい。炒め方が甘いとうまみが十分引き出せず、物足りない味になる。

おすすめはシャンパン
 
 シャンパンはフランス北東部シャンパーニュ地方で作られ、国が定める基準を満たした発泡ワイン。歴史ある作り手「ビシャ」の1本は、値ごろでさらっとした飲み口がうまみの強い料理に合う。

もう一皿 餅とチーズとエビのグラタン
 
 <材料=2、3人分>
 クリームチーズ100グラム、切り餅1個、むきエビ6本(冷凍)、ビザ用チーズ適宜、こしょう
 <作り方>
 ①グラタン皿にクリームチーズを敷き詰める
 ②餅を8等分に切って❶にのせ、ラップをして電子レンジ(600ワット)で1分加熱する。ラップを外して解凍したエビをのせる。上からピザ用チーズをたっぷりかけ、こしょうを振る
 ③200度に熱したオーブンで、10分程度焼く。こんがり焼き色が付いたら完成。パセリを飾ってもよい

いい茶0

お酒・ビールの記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞