テーマ : お酒・ビール

アジアのシェフに 静岡県産品PR 輸出拡大へ技術や魅力紹介

 静岡県は2月下旬、アジア圏のシェフや食品バイヤーを県内に招き、県産食材のPRに向けた視察会を開いた。魚介類や日本酒といった本県特産品の個性を引き出す料理人や魚屋の熟練技術を紹介することで、外国での食材活用を促し、輸出拡大を図る。

杉井酒造で日本酒やみりんの香りと味わいを比べる参加者ら=2月下旬、藤枝市
杉井酒造で日本酒やみりんの香りと味わいを比べる参加者ら=2月下旬、藤枝市

 視察会では韓国、タイ、シンガポール、ネパールの4カ国の計9人が、焼津市の日本料理店の茶懐石温石[おんじゃく]やサスエ前田魚店などで本県の食文化を学んだ。
 サスエ前田魚店店主の前田尚毅さんは、仕入れの際の目利きのポイントや、魚の鮮度を保って出荷するための冷やし技術などを解説。タイ人の料理人らが魚介類の輸入に強い関心を示した。前田さんは「技術を参考にしてもらい、本国での日本食調理に役立ててほしい」と語った。
 最終日は藤枝市の杉井酒造を訪れ、「杉錦」の銘柄で知られる日本酒やみりんの特徴について説明を受けた。ネパール人シェフのアディカリ・カンチャン・バブさんは温度管理にこだわって作る純米酒に感銘を受けたといい、「スパイシーなネパール料理とみりんの組み合わせは期待が持てそう。試してみたい」と声を弾ませた。
 県は海外での日本食人気の高まりなどを背景に、本県産農水産物のPRや輸出拡大に力を注いでいる。県マーケティング課の担当者は「食材の調理や加工の現場で魅力を感じてもらうことで、各国での活用につながれば」と語った。

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