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スノボ・三木、ゴルフ・岩崎ら、静岡新聞社・静岡放送スポーツ賞 6個人の功績たたえる

 スポーツ界で優秀な成績を収めた静岡県関係の選手、指導者や、スポーツの振興に尽力した功労者をたたえる第72回静岡新聞社・静岡放送スポーツ賞は、スノーボード世界選手権女子パラレル大回転を制し、スポーツ大賞に選出された三木つばき(20)=浜松いわた信用金庫、掛川市=をはじめ6個人に決まった。2月9日に表彰式を行う。
 (敬称略)
スノーボードの世界選手権で女子パラレル大回転を制し、表彰式で笑顔の三木つばき(中央)=昨年2月、ジョージアのバクリアニ(共同)
 三木は同種目で最年少タイの19歳で優勝を果たした。アルペン種目で日本勢が世界一になるのは五輪も含め、男女を通じて初めての快挙だった。優秀賞には日本オープンゴルフ選手権優勝の岩崎亜久竜(26)=清水町出身=を選んだ。
 体育功労者賞は県剣道連盟会長の吉村勝氏(77)=御前崎市=ら3人。優秀指導者賞は日本障がい者乗馬協会のナショナルコーチとして代表チームを強化した浅川信正氏(68)=静岡市=に決まった。
 ◇…大賞…◇
 三木つばき(20)=スノーボード世界選手権女子パラレル大回転優勝。日体大、浜松いわた信用金庫。
三木つばき選手
 ◇…優秀賞…◇
 岩崎亜久竜(26)=日本オープンゴルフ選手権優勝。フリー、町清水中、日大国際関係学部出。
岩崎亜久竜
 ◇…体育功労者賞…◇
 吉村勝(76)=県剣道連盟会長。全国規模の大会を主管連盟として成功に導き、普及発展にも功績を挙げた。御前崎市。
吉村勝氏
 伊藤修(76)=県アイスホッケー連盟会長。クラブ立ち上げや指導に奔走。競技拡大、発展に尽力した。浜松市。
伊藤修氏
 高田和夫(72)=県柔道協会副会長。国体強化選手育成のほか、全国大会に審判員として派遣された。富士市。
高田和夫氏
 ◇…優秀指導者賞…◇
 浅川信正(68)=静岡乗馬クラブ代表。障がい者馬術競技の普及に貢献。健常者の指導も行い、優れた選手を輩出した。静岡市。
浅川信正氏

26年五輪へ三木 金の道   ワールドカップ(W杯)に向け調整する三木つばき=昨年11月、イタリア(ShinWatanabe提供)  日本アルペン界に歴史的な一歩を刻んで1年。スノーボードの三木つばき(浜松いわた信用金庫、掛川市)の視線はすでに2年後に向いている。目標は2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪の金メダル。「大きな国際大会がない今季、誰もがワールドカップ(W杯)に懸ける中で成績を残せるか」と新シーズンを戦う。
 昨冬の世界選手権。当時19歳の三木は女子パラレル大回転で男女を通じ日本勢で初優勝を果たした。苦しいシーズンを過ごしながら「ここ一発の大舞台で力を出し切れた」という劇的な戴冠。ただ、これで「世界一」の称号を得られる競技ではないことも自覚する。
 今季、求めるのはどんな状況でも結果を残せる安定感。確実に金メダルを手にするには「120%ではなく、80~90%で勝てる力が必要」という。昨年12月に開幕したW杯は初戦3位。「優勝2度を含む3度の表彰台、準決勝進出率6割」という目標へ順調に滑り出した。夏場の筋力アップの成果で、理想とする男子選手のようなダイナミックな滑りに近づきつつある。
 長野県で生まれ、5歳で掛川市に移住。雪とは無縁の静岡を「雪から離れる時間が長いから新しいアイデアが生まれる」と愛し、海外を転戦する中でも温かい声援を送ってくれる地元に感謝する。2年後に最高の色のメダルを持ち帰るため、今日も雪上にループを描く。
 (山本一真)

 みき・つばき 2003年6月1日、長野県生まれ。5歳で掛川市に移住し、小学6年からプロとして活動する。18歳で22年北京冬季五輪に出場し、パラレル大回転で9位。23年世界選手権で日本人初優勝を果たした。173センチ。20歳。 

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