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近藤大夢 地元富士で初ピアノリサイタル 「自身の現在地伝える場」

 富士市出身のピアニスト近藤大夢が、自身初となるリサイタル「わたしは。」を同市のロゼシアターで開いた。ソロの奏者として存在感を示す中、器楽やミュージカルのアンサンブルピアニストとしても活動の場を広げている。

地元で初のリサイタルに臨む近藤大夢=富士市のロゼシアター
地元で初のリサイタルに臨む近藤大夢=富士市のロゼシアター

 近藤は清水南高、昭和音大を経て同大院に在籍。静岡音楽館AOIのオーディション「静岡の名手たち」や、オーストリアのロザリオ・マルチアーノ国際ピアノコンクールなどで実績を積んでいる。
 リサイタルは2部構成。1部は高校時代に演奏したハイドンからスタート。現在の挑戦を印象づける曲として、ショパン「スケルツォ第3番」「バラード第4番」を選び、豊かな音色に文学的な抑揚を表現した。
 2部は1年を費やして準備した30分に及ぶリスト「ピアノソナタ」。ゲーテのファウストに基づくストーリー性に満ちた展開が聴く人の想像をかき立てた。
 会場のロゼシアターは自身のステップとも重なる思い入れのあるホール。会場の聴衆を喜ばせることを目標に研さんを重ねてきた。
 テーマ「わたしは。」は初のリサイタルとしての自己紹介と位置づける。同時に「自身の現在地を伝える場」としての意味を加えた。「リサイタルを企画し作り上げていく行程で、大切にすべきものが見えてきた。これからもピアニストとしての今を地元に報告していきたい」
 (富士支局・宮城徹)

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