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「見たことのない本」手に取って 富士で展示 素材や仕掛けで工夫

 紙を扱う芸術作品の審査「紙のアートフェスティバル2023」(富士市主催)で大賞に輝いた鈴木優里香さん(23)=東京都=の個展が12月10日まで、同市のふじ・紙のアートミュージアムで開かれている。「見たことのない本」をテーマに文章の執筆やイラスト、装丁などを1人で手がけた10冊を展示している。

タマネギをモチーフに紙の下部を左右交互にとじた作品=富士市のふじ・紙のアートミュージアム
タマネギをモチーフに紙の下部を左右交互にとじた作品=富士市のふじ・紙のアートミュージアム

 動物の毛並みに似た手触りの「モフル」や模様がついた和紙「落水紙」など素材にこだわった作品が並ぶ。本の中には童話や詩、手紙といった形式の文章をつづった。半透明の紙「オニオンスキンペーパー」を使った作品は紙の下部を左右交互にとじ、タマネギの皮をむく動作で上からページをめくれるよう工夫した。来場者は全ての本を手に取って読むことができる。鈴木さんは「生活の中で自分が感じたことを、大好きな本という媒体で表現できた」と話した。

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