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沼津・あわしまマリンパーク閉館へ ラブライバーや関係者「残念」 観光影響懸念も

 沼津市の淡島にある水族館「あわしまマリンパーク」の2月12日での閉館発表から一夜明けた23日、同施設などが舞台となった人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」のファンからは驚きや惜しむ声が上がったほか、行政や観光関係者の間では影響を懸念する向きが見られた。 photo01 2月12日での閉館を発表したあわしまマリンパーク=23日午前、沼津市内浦重寺(本社ヘリ「ジェリコ1号」から、写真部・久保田竜平)

 同日は強風で島に渡る船が運航できず臨時休館し、掲示を見て引き返す車が多かった。ラブライブファンの同市の男性(28)は「ショックでいてもたってもいられず来た。船に乗って行くわくわく感が魅力。閉館しても島を訪れられるようにしてほしい」と願った。
 市は閉館直前の2月10日、淡島で来訪者を対象に移住相談会を開く。淡島は地元観光業の活性化にとって欠かせない施設の一つと捉えていて、頼重秀一市長は「市南部の重要な観光地。影響を最小限に食い止めたい」と危惧する。NPO法人沼津観光協会の望月善人会長は「大変残念。関係者と情報を共有してできることはないか考えたい」と話した。
 同水族館には22日夜から、閉館を知った人から感謝を伝えるメールや電話が相次いでいるという。
 (東部総局・尾藤旭)

「淡島」内でトラブル続出 ホテルは再建進む photo01
 閉館が決まった水族館のあわしまマリンパーク(沼津市)は2019年ごろから、隣接する淡島ホテルと同じオーロラグループ(名古屋市)が経営していた。立て直しを図ったが、コロナ禍に諸経費高騰が加わり、抜本的な改革には至らず、刑事事件や民事裁判が起きるなど「淡島」内でトラブルも相次いでいた。
 1984年開業のあわしまマリンパークは離島のレジャー施設として人気を集めたが、バブル経済崩壊などに伴い経営が悪化。2011年ごろには大幅な債務超過に陥っていた。関係者によると、資金繰りが悪化し、老朽化した施設の修繕費も不足した状態で閉館を決めたという。
 グループ経営陣らは21年に同ホテルを巡る破産法違反事件で県警に逮捕された。水族館を運営する淡島マリンパークもホテルの破産手続きに絡み、民事裁判を起こされた。
 ホテルは現在、グループから独立。昨年11月に買収した香港のIT製品販売会社と、従業員が設立したフェニックスが連携して再建に取り組んでいる。グループの関連会社が運営していた長泉町のホテル長泉ガーデン(現ウィンダムガーデン長泉)も今月15日、閉館を発表した。
 (東部総局・菊地真生)

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