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御殿場新天地ではしご酒企画 夜の昭和体験 特別メニューも

 御殿場市のJR御殿場駅富士山口から北西へ数百メートル付近に広がる歓楽街「御殿場新天地」で12日、はしご酒企画が始まった。レトロな街並みや空気感を味わいながら飲み歩きを楽しめる。かつて通っていた年配者や市内の若者らに魅力を再アピールするだけでなく、御殿場の夜のコンテンツとして知名度を高める狙いがある。21日まで。

昭和レトロな雰囲気が漂う御殿場新天地=御殿場市
昭和レトロな雰囲気が漂う御殿場新天地=御殿場市

 新天地は太平洋戦争の敗戦後に、進駐軍の米軍客などを相手に栄えた盛り場。最盛期の1970年代はスナックやバーなど100店を超える店がひしめき、独自の輝きを放っていた。
 だが、米兵が減るにつれて衰退し、現在は30店ほどが営業する。関係者によると、「ダークでアングラ」と称される昭和の街並みが残る全国的にも珍しいエリアで、映画のロケ地としても重宝されている一方、暗いイメージを持たれがちで旅行者などが訪れにくい状況という。
 はしご酒の企画は14店が対象。市観光協会のホームページからアクセス可能な特設サイトから、6枚つづりの電子チケット(1セット6千円)を購入して参加する。店ごとに1枚を消費することでお得な特別メニューを楽しめる。はしご酒のチケット付き宿泊プランを用意する市内ホテルも見られる。
 主催する市観光協会によると、市内には旅行者が夜に楽しめる施設が少なく、多くの客が日帰りや別地域に宿泊することが観光課題になっている。このため、昭和レトロな雰囲気で他の観光地との違いを出し、インバウンド(訪日客)の取り込みも見据えた地域づくりを進める必要がある。
 協会と協力して新天地の盛り上げを目指す「ロックバーZ」の岩田千秋さん(58)は「新天地の魅力を掘り起こしたい。企画を通じ多くの人に雰囲気を感じてほしい」と期待する。
 (御殿場支局・塩谷将広)

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