テーマ : 長泉町

がん機器メーカーに出資 沼津信金などのファンド

 沼津信用金庫と信金キャピタル(東京)が設立したファンド「ぬましん未来応援ファンド」が、乳がん検査機器開発のアイグリット(仙台市)に出資したことが15日までに分かった。初めての投資。出資額は非公表。同社は主要技術の開発を既に終え、2025年内の製品販売を目指している。
 撮影した超音波画像を合成して立体データをつくり病変などの有無を調べるスマートフォンサイズの機器を実用化する。同社によると、一度に広範囲が検査できる上にデータの保存が可能で、従来の検査方法に比べて見落としのリスクが減る。検査費用は安くなり、体の負担も軽減されるという。
 同社は20年に設立。近藤真一社長が医療機器ベンチャーで従事した事業からヒントを得て開発を始めた。近藤社長は「気軽に検査を受けられる環境をつくり、がんで亡くなる人を減らしたい」と意欲を示す。
 今年4月に沼津市のシェアオフィス「ぬましんCOMPASS」に拠点を置いた。ファンドに紹介したファルマバレーセンター(長泉町)や沼津信金は関連企業を紹介するなど製品化を支援する。
 同ファンドは県東部に本社や拠点を持つ事業者の創業や上場、事業拡大を支援するため22年4月に設立した。他にも複数の出資先候補があり、検討を続けているという。
 (東部総局・矢嶋宏行)

いい茶0

長泉町の記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞