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長泉の新学校生活 スムーズに 元校長や園長派遣 現場に助言 町独自、幼小連携 評価で表彰

 長泉町は、小学校や中学校に入学後の児童生徒が学校生活を円滑に送る環境を整備するため、経験豊富な元教員をアドバイザーとして町立の幼稚園や小中学校などの現場に派遣し、接続する両者の連携を図る町独自の取り組みを進めている。このうち、幼小連携の取り組みは本年度、県幼児教育センターの「幼児教育グッドデザインアワード」に選ばれた。

助言をする教育アドバイザーの日吉さん(右)=長泉町
助言をする教育アドバイザーの日吉さん(右)=長泉町


 2020年から段階的に始まった取り組みは、元学校長や園長をアドバイザーに採用。現在は3人が、町内の幼稚園やこども園、小中学校を巡回し、教職員に助言している。アワードは教育、保育に確実に指導助言ができる体制づくりや教員間の連携が評価された。
 今月中旬、アドバイザーの一人で幼小連携を担当する元小学校長の日吉美矢子さん(64)が桃沢幼稚園を訪れ、4歳児クラスを1日かけ、じっくりと観察した。日吉さんは担任の女性教諭に、協同性を高める活動ができていたと評価した一方、褒め言葉の回数や子どもへの伝え方に工夫が必要とアドバイスした。女性教諭は「保育に対する悩みが相談できる。実際に現場を見て、違う立場から助言をくれる」と感謝した。
 日吉さんは子どもが主体的に楽しく遊び、学べるような環境、教材、教員の投げかけに着眼点を置き、指導に当たっている。「少しずつ取り組んで来たことが認められてうれしい。確実に園と小学校の距離は近くなってきた。入学時になるべく段差を感じないようにしていきたい」と笑顔を見せた。
 (東部総局・天羽桜子)

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