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高齢者の買い物支援へタッグ 長泉・池田区 町民と社会福祉法人

 「家からスーパーが遠い」「免許を返納してから買い物に行きづらくなった」。そんな地元高齢者の悩みを解決しようと、長泉町の町民ボランティアが無償の買い物支援に乗り出した。社会福祉法人とタッグを組んで、利用者の自宅からスーパーまでの送迎に加え、荷物の運搬を補助する。町社会福祉協議会はこの活動を皮切りに、町内全域に支援の輪を広げたい考えだ。

ボランティアのサポートを受けながら買い物に向かう車に乗り込む利用者=長泉町
ボランティアのサポートを受けながら買い物に向かう車に乗り込む利用者=長泉町

 主導するのは住民同士の助け合い活動を推進する有志団体「北小学校区第2層協議体やまびこ」。8月から月2回程度、社会福祉法人聖家族の園(同町)の協力のもと、地元池田区の高齢者を対象に支援する。
 同区は主要道路に面していないことに加え、坂道も多く、高齢者は公共交通機関を利用しづらい。町内でも高齢者のサポートが特に必要な地域で、やまびこの海野孝夫さん(72)は「バス停まで何度も休憩しながら向かう人を見て、なんとかしなくちゃいけないと思った」ときっかけを話す。
 利用者は同法人が無償で提供する車に家から乗り込み、スーパーに向かい、買い物を済ませて帰宅する。伊東康行事務長(46)は「町内の北部は特に高齢化率が高い。地域貢献のために行動したいという思いがあり依頼を受けた」という。ボランティアのサポートを受けながら、生活用品を買った大原俊治さん(92)は「坂道が多くて、自転車にも乗れなかった。1人暮らしだし、買い物には一苦労していたから助かる」と感謝した。
 コーディネーター役を担った協議会の小野秀則さん(51)は「池田区をモデルに、町内全域に買い物支援を拡充できるようサポートしたい」と話した。
 (東部総局・天羽桜子)

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