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記者コラム「清流」 青い松ぼっくり

 「松ぼっくり」といえば、秋のイメージ。バラの花に似た形から“バラぼっくり”と呼ばれるヒマラヤスギの松ぼっくりを見つけた時のうれしさは格別だ。
 県内の自生植物を科学面で連載する執筆者の植生研究家菅原久夫さん(長泉町)から、初夏のクロマツの松ぼっくりは青いと教わった。恥ずかしながら、茶色以前の姿を知らなかった。
 早速、三保松原へ出かけた。受粉したばかりの赤ちゃんは赤くて愛らしい。2年目を迎え、緑色に成長した松ぼっくりは鱗片(りんぺん)がぎゅっと引き締まる。2年がかりで種子が熟して茶色になり、種子を飛ばして役割を終える。
 被子植物の生えない痩せ地に生きる裸子植物。クロマツも厳しい海辺に自生する。その地面に小さな松の木を見つけた。松ぼっくりに至る物語を肌で感じた。
(教育文化部・岡本妙)

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