テーマ : 牧之原市

お茶廃材原料のプラ製品 ダイシン(牧之原市) 日用品も環境に優しく

 持続可能な開発目標(SDGs)の推進で環境に配慮した企業努力が求められる中、茶の製造過程で生まれる廃材を原料に含んだバイオマスプラスチック製の日用品を生み出した。自動車部品の製造や組み立てが本業だが、業界ニーズの変化を見据え、循環型社会に適応するノウハウ蓄積も狙いだ。

植物を原料に含んだバイオマスプラスチック製品
植物を原料に含んだバイオマスプラスチック製品

 コンセプトに「住みよい地球づくり」を掲げた事業の展開を考えたとき、県内有数の茶どころ牧之原市に本社を構える企業として、茶を活用した製品を作り上げることを一つの地域貢献と捉えた。バイオマス樹脂を生み出す特殊技術を持つ企業と連携し、茶製造時に工場内に舞う粉状の茶を活用したチップを開発。自社の成形技術を生かし、製品第1号として石油由来の「ポリプロピレン」の配合比率を半分以下に抑えた鉢植えを作り上げた。
 現在は他の植物を原料にカップなどの日用品の製品開発を進める一方、さらに環境に配慮した取り組みとして、デンプンを原料にした生分解性の「ポリ乳酸」をベースに植物由来の原料を配合した製品づくりにも着手している。大石親嗣社長は「環境に配慮した製品をどこまで具現化できるかは未知数だが、一歩ずつ着実に進めていきたい」と前を向く。

 企業情報 牧之原市中1346の1。1983年設立。従業員50人。

いい茶0

牧之原市の記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞