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韓国ガールズグループ「IVE」 こびずに挑発、期待の新人

 愛らしい表情から放たれる挑発的な視線と、力強さと繊細さを併せ持つダンス。そしてどこまでも「私」を主人公とした楽曲に、気づけば心を奪われて動画視聴が止まらない。K―POPの新生6人組ガールズグループ「IVE(アイヴ)」。登場から約1年ながら、いま圧倒的な訴求力で幅広い世代に人気を広げている期待の大型新人だ。
 韓国人5人、日本人1人からなるIVEは2021年12月にデビュー。男女ともに新たなグループが続々誕生し、“アイドル戦国時代”と化す韓国ですぐに高い注目を集め、日本でも昨年末、NHK紅白歌合戦出場を果たした。
 メンバーは急成長がうなずける顔ぶれで、リーダーのユジンと、高身長のスタイルから「ジャイアントベイビー」の異名を持つウォニョンはガールズグループ「IZ*ONE(アイズワン)」の元メンバー。中学3年時に渡韓したレイは自撮りポーズがブームになることでも話題を集める。
 グループ名は「I HAVE」を意味し、「私たちが持っているものを堂々とした姿で見せる」がコンセプト。世代交代を重ねるK―POPシーンで「第4世代」に当たる女性グループは、韓国で同性が憧れる女性像を表す「ガールクラッシュ」の流れをくむ傾向にあるが、その中でもIVEは臆せず繰り出す多彩な表情と、女性らしい体の曲線を生かした上品なダンスが特に魅力的だ。
 無邪気な笑顔から一転、妖艶なポーズで誘惑したりクールにかみついたり。この絶妙なバランスがこびないかわいらしさを生み、見る者をとりこにしていく。
 デビュー曲「ELEVEN」に加え、ここでも主体的な歌詞が光る「After Like」「LOVE DIVE」もお薦めだ。歌詞と連動したメンバーそれぞれの生き生きした表情もぜひ楽しんでほしい。(共同通信記者・楡金小巻)

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