子育ての悩み寄り添う 鈴木千佳氏【静岡市長選 立候補者の横顔と主張】
市長選告示まで１カ月に迫る中、山村糸子共産党県委員長から出馬を打診された。住民の声を行政に届ける役割を目指し、今まで２０２２年参院選など国政選挙に５回、県議選に２回挑戦。落選が続いたが「諦めたら何も変わらない」と、今回の立候補を決意した。
長崎県出身の母に原爆の実相を聞いて育った経験から、平和への強い思いが根っこにある。川根本町の町議を務めた母を「戦争だけは嫌だ、と言い続けてきた。おかしいことはおかしいと言える信念の人」と表現し、政治家としてあるべき姿を重ねる。
これまでも選挙を見守ってきてくれた一人娘は中学生になった。自閉症の特徴があり、コミュニケーションが苦手な面がある。成長するにつれ、素直に応援の言葉をかけてくれる場面は少なくなり寂しさもあるが、活動の原動力であることに変わりはない。「娘との関係を通じてさまざまな問題意識を持つようになった。子育ての悩みを持つ親が、必要とする支援に早くアクセスできるようにしたい」と語る言葉は熱を帯びる。
今回の選挙に合わせ、たすきを新調した。今まではピンク色だったが、レインボーカラーに。ジェンダー平等の社会実現へ願いを込めた。
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