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テーマ : 川根本町

川根本町の伝統芸能「徳山の盆踊」 PR動画自作、Youtubeで公開 専門学生・大久保さん

 川根本町の専門学校生大久保榛菜[はるな]さん(21)がこのほど、同町徳山の民俗芸能「徳山の盆踊」のPR動画を制作し、ユーチューブで公開を始めた。2022年11月に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録され、注目を集める盆踊。幼少期に参加経験がある大久保さんは「担い手が減る中、伝統芸能に興味や関心を抱くきっかけになれば」と期待を込める。

自作のPR動画を紹介する大久保さん=川根本町
自作のPR動画を紹介する大久保さん=川根本町

 大久保さんは町内の中学を卒業後に町を離れ、現在は東京都内の専門学校でメディアデザインを学ぶ。町を離れて気づいた、都会にはない自然や民俗芸能といった町の魅力を全国に発信しようと、22年の夏から一時的に活動拠点を町内に移し、卒業制作の一環で撮影を始めた。
 動画のタイトルは「川根だもんで」。8月15日の盆踊本番前から密着を続けた。男子小中学生が担当する「鹿ん舞」や、大久保さんがかつて参加した女子小中学生による「ヒーヤイ」の練習から本番までの様子、演者へのインタビューを盛り込んだ。映像に合わせて、盆踊の歴史もナレーションで紹介している。
 町は大久保さんの動画を活用して、PRに力を入れる。ユーチューブの町公式チャンネルで動画を紹介するほか、23年8月まで役場本庁舎など町内3施設に設置した大型モニターで放映する予定だ。
 少子高齢化による担い手の減少で保存継承に困難が伴う中、同町徳山古典芸能保存会の奈良間六明会長は「(動画は)今後を担う若い世代に親しみやすく、地域の伝統を知ってもらうのに最良の手段。大久保さんのこうした活動は励みになる」と感謝した。

 <メモ>徳山の盆踊は400年以上受け継がれ、作物を荒らす獣を追い払い、豊作を祈願したのが始まりとされる「鹿ん舞」と「ヒーヤイ」「狂言」で構成する。徳山の盆踊と有東木の盆踊(静岡市葵区)を含む24都府県41件の民俗芸能「風流踊(ふりゅうおどり)」は2022年11月にユネスコの無形文化遺産に登録された。

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