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テーマ : 川根本町

フィボナッチ数列 オルゴールに結実 川根本町の造形作家日詰さん

 造形作家日詰明男さん(川根本町)が不思議な数字の並び「フィボナッチ数列」をベースにした手動オルゴールを完成させた。「構想から27年。やっと形になった」と感慨を語った。

日詰明男さんが完成させたフィボナッチ数列を基にした「砂のオルゴール」=川根本町
日詰明男さんが完成させたフィボナッチ数列を基にした「砂のオルゴール」=川根本町

 同数列は「1、1、2、3、5、8、13、21、34、55…」と、ある数字と次の数字の和が、その次の数字になるように並んでいる。ひまわりの種の並び方など自然界のさまざまな場面でこの数列が見られるという。
 日詰さんは1995年から、同数列を活用した立体作品や音楽を発表してきた。オルゴールは究極形という。
 歯車6枚を同時に回す構造。それぞれの歯車には同数列に従って5、8、13、21、34、55個の歯が刻まれる。レーザーカッターで木板を精緻に切り抜いた。歯車の表面に付けた「ダボ」(出っ張り)が爪のように伸びた板をはじいて音が出る。
 歯車から出る音が重なったり離れたりする不思議なリズムパターンだ。トタン屋根を打つ雨音のように聞こえる。日詰さんは「六つの数字の最小公倍数は2042040。だから、オルゴールが奏でる音楽の周期は2042040拍」と説明する。今後はワークショップや個展での展開を企図する。
 オルゴールの実演は動画アプリ「YouTube」で見られる。

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