鹿舞う神秘的な夜 川根本町で「徳山の盆踊」 豊作願い奉納
国指定重要無形民俗文化財の「徳山の盆踊」が16日夜、川根本町徳山の浅間神社で奉納された。地元住民が「鹿ん舞」「ヒーヤイ」「狂言」を交互に披露し、山あいの神社は神秘的な雰囲気に包まれた。
農作物を荒らす獣を追い払い、豊作を祈願したのが始まりとされる鹿ん舞では、男子中学生らが鹿のかぶり物やひょっとこの面を着け、農民が鹿を追い払う様子を演じた。紅白の棒を回しながら前後に跳びはねるように踊り、見物客を楽しませた。ヒーヤイは女子小中学生が優雅に舞い、狂言は成人男性が担当した。
徳山の盆踊を含む「風流踊(ふりゅうおどり)」は昨年、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された。