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腎がん治療の最新戦略は 静岡がんセンターオンライン講座

 がん医療を学ぶ県立静岡がんセンターの公開講座2022「知りたい!聞きたい!がん医療」(静岡新聞社・静岡放送主催、スルガ銀行特別協賛)の第6回講座が24日、オンラインで配信された。山下亮泌尿器科副部長が「腎がんの治療戦略2022」、佐藤哲観緩和医療科部長が「緩和できます!がんの痛み」をテーマにそれぞれ講演した。

腎がんの治療戦略を説明する山下副部長=長泉町の県立静岡がんセンター
腎がんの治療戦略を説明する山下副部長=長泉町の県立静岡がんセンター

 山下副部長は2019年の腎がんの罹患(りかん)者数は約2万人と説明。危険因子には肥満や喫煙、長期の透析を受けていることなどが考えられ、進行すると血尿や腹痛が出る。他の臓器に転移がない場合はロボット手術や腹腔(ふくくう)鏡手術により、小さな傷でがんを取り除くことが第一と指摘。転移がある場合は薬剤を組み合わせた全身の抗がん剤治療が効果的と述べた。
 佐藤部長はがんの症状の一つに「痛み」を挙げた。痛みはがんの進行の比較的早い段階から出現し、患者の大多数が経験すると説明。原因はがんそのものや治療、衰弱などさまざまとされ、医療用麻薬を含めた鎮痛薬を医療従事者の指示を守り使用すれば有効で安全性が高いという。適切な治療で緩和できるため、我慢せず痛みの程度を伝える重要性を訴えた。
 山口建総長はがんとの向き合い方について講演し、患者や地域との関わりの中で体験したエピソードを基に紹介した。

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